ファンドレイジングお役立ちブログ

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これからの財団、協議会、ネットワークなどの中間支援団体に期待される、加盟団体の寄付集めの仕組み

これからの財団、協議会、ネットワークなどの中間支援団体に期待される、加盟団体の寄付集めの仕組み

認定ファンドレイザーの今給黎(いまきゅうれい)です。日本ファンドレイジング協会の研修講師や、様々なNPOのファンドレイジング計画作成の支援、支援者管理システム構築のお手伝いなどをしているフリーランスのファンドレイザーです。定期的にファンドレイジングに役立つ知識をコラムでお届けしております。

民間の非営利活動をしている団体(NPO法人や公益財団法人、社会福祉法人などを含む)には、困りごとを抱える人たちに対して活動したり、新しい価値創造をする活動をする『活動団体』と、そうした活動団体をサポートする『中間支援団体』の2つがあります。活動団体は貧困状態にある子どもに対して学習支援をする団体や、自然保護をしている団体など、特定の受益者に対して活動をしています。一方中間支援団体は、〇〇財団や〇〇協議会、〇〇ネットワーク、〇〇センターなど名称がつくことが多く、対象が加盟団体や個人に対する支援となります。組織基盤の強化や運営ノウハウや資金の提供、他セクターとのネットワーク構築など多岐な活動をしています。

こうした中間支援団体の中には、加盟団体に対してファンドレイジングの仕組みを提供している団体があります。助成金だけでなく、各団体のファンドレイジング力向上に寄与することは、これからの中間支援団体の機能として重要なものになってきますので、実践に向けたポイントをお伝えしていきます。


 

▽目次

1.中間支援団体の実例紹介

2.中間支援団体がファンドレイジングの仕組みを提供する時の注意点

3.寄付のプラットフォームを提供したいと思った時に使えるサービス

さいごに

 
1.中間支援団体の実例紹介

それでは加盟団体に対してファンドレイジングの仕組みを提供している中間支援団体の例を挙げていきます。

・公益財団法人パブリックリソース財団:GIVE ONE
公益財団法人パブリックリソース財団は、2000 年より、特定非営利活動法人パブリックリソースセンターとして運営を開始し、NPOなど非営利事業体のキャパシティビルディングやマネジメント強化、SRI(社会的責任投資)にかかる企業の社会性評価やCSR 支援事業、そしてオンライン寄付をはじめとする寄付推進事業などを展開してきました。そして、2013 年1月、「公益財団法人パブリックリソース財団」となった歴史ある財団です。寄付と助成の実績は、2017年度は5,500件、約1億3千万円の寄付を受け、約7千4百万円の助成を行いました。

寄付先となる「信頼できる」NPOの選定を積極的に行っており、合わせて寄付をする仕組み「Give One」も提供しています。名前の由来は「だれもが所得の1%を寄付する社会」の実現です。2001年からサービス開始の前身のガンバNPOの仕組みから換算すると18年以上の実績がある日本で最初のオンライン寄付サイトといえます。

このサイトに登録するには、審査があり、①先駆性②リーダーシップ③信頼性④持続性⑤オンライン寄付への適合性をクリアした団体が掲載されます。そして、毎年活動報告書の提出が必要で、不正行為があった団体はリストから外されます。最近は休眠団体や、活動の実績はないが寄付だけ集めてある団体が多い中で、こうした一定の基準を超えている団体をリストするのは、小さい規模であってもいい活動している団体に寄付したいと考えている寄付者にとって価値があります。

1.中間支援団体の実例紹介

・公益財団法人京都地域創造基金
京都府広域を範囲とするコミュニティ財団。2009年3月に300人をこえる市民からの寄付により一般財団法人として設立し、同年8月に公益財団法人として京都府から認定をうけています。寄付受入れ実績は、2019/8/4 時点で6,685件:425,419,344円となっています。団体のホームページはコチラ
取組みとして、京都の地域課題を「子ども・教育」、「医療・高齢者/障がい者福祉」、「国際・多文化共生」、「環境・地域・文化」の4カテゴリーで分け、プロジェクト毎にクラウドファンディング形式で寄付を募っています。コミュニティ財団として寄付金から助成も行っていますが、活動団体独自でファンドレイジングをするための寄付プラットフォームも提供しています。

地域限定のコミュニティ財団は、助成金や融資による資金の提供により団体と長期的なやりとりがあります。また、自治体や企業とNPOとを仲介する役割を果たす中で団体の取り組んでいる内容や事業に取組む姿勢、信頼性などをみています。その地域特有の課題を把握し、活動する団体を知り、その上で各団体がファンドレイジングできる仕組みを提供しています。


・こども食堂ネットワーク関西
関西(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県)の様々な地域で開催されているこども食堂のネットワーク組織です。2019年8月30日時点の掲載で59のこども食堂が加盟しています。ホームページはコチラ

こども食堂とは、こどもや家族に対して地域住民が食事と場所を提供する場のことで、当初は貧困対策として注目されていましたが、現在では地域の様々な年齢層が参加するコミュニティ創造の場になっています。2019年時点でこども食堂3,718ヶ所あると言われており、1年間だけで約1,400ヶ所増えています。こうしたこども食堂をやってみたい社会的ニーズの高まりから、こども食堂のネットワーク組織は増えてきており、開設ノウハウの提供や定期的な勉強会、開設費用や運営費用の資金提供をしている組織もあります。

こども食堂ネットワーク関西のホームページの「食堂一覧」では、加盟している食堂の一覧がみえるだけでなく、それぞれの団体用に寄付ページを用意していて、寄付者はその一覧から寄付することができますし、こども食堂側も自団体で寄付フォームやクレジット決済の仕組みを用意しなくていいので、資金がなくても寄付集めをすることができるのは大きなメリットです。
上記の食堂一覧ページから寄付ページがある団体には、赤枠の寄付をするボタンが表示されます。それを押すと、以下のような各子ども食堂の寄付ページが表示され、寄付をすることができます。


2.中間支援団体がファンドレイジングの仕組みを提供する時の注意点

このように、中間支援団体が中心となって様々な加盟団体がファンドレイジングできるプラットフォームを提供し、だれでもクレジットカードなどで簡単に寄付できるようにすることは、立ち上げ当初でITの仕組みや決済代行会社に費用を払えない活動団体にとってはありがたいことです。しかし、ただ団体を集めて情報提供すればよいわけではなく、一定の信頼できる団体を寄付応援団体として公開することが必要です。

 

なぜなら、寄付をうけてもお礼をまったくしなかったり、活動報告もしない団体さんがその中にいた場合、寄付者の失望だけでなく、団体を紹介した中間支援団体の信頼性も損なうものになるからです。寄付のプラットフォームの提供だけでなく、活動団体がファンドレイジングの理解を深めて、適した支援者対応をしているかを確認していくことが必要となります。

3.寄付のプラットフォームを提供したいと思った時に使えるサービス

これまで紹介してきた中間支援団体が加盟団体に対してファンドレイジング機能を提供する場合、以下のような仕組みが必要となります。ターミナルページと呼ばれる各団体のファンドレイジングページを一覧化したページを作成し、寄付を募ります。寄付金はいったん中間支援団体に集められ、団体に寄せられた寄付金充当分を振り込みます。ファンドレイジングページの提供とクレジットカード決済の仕組み、支援者情報を保管する総合的な機能が必要です。
 

3.寄付のプラットフォームを提供したいと思った時に使えるサービス


中間支援団体が加盟団体に寄付のプラットフォームを提供したいと考えた時、こうした総合的な機能が関係するシステムを自団体で開発すると開発費用や運営費用が膨大にかかってしまいますが、NPOなど非営利団体の寄付・会員募集からクレジットカード決済、支援者管理までをクラウドで提供しているcongrantでは月定額(プレミアムプラン)でこうした複数団体向けに寄付ページを作成管理することができます。

無制限に柔軟に寄付ページが増やせて、支援者管理機能もついているツールは他にはないので、こうした機能を検討している団体は是非問い合わせてみてください。



さいごに

中間支援団体に求められているファンドレイジングの機能の特徴と、注意点、実践するためのツール紹介をしてきました。大切なことは、ツールの提供をしたらあとは活動団体の自己責任だではなく、ファンドレイジング体制の構築や、支援者対応の向上を促していく必要があることです。ツールの提供に加えてソフト面での支援も合わせて行うようにしてください。

▼この記事を書いた人

今給黎 辰郎(いまきゅうれい たつお)

日本ファンドレイジング協会認定ファンドレイザー:CF00066

2000年に日本IBM株式会社に入社し、システムエンジニアと人事を担当。2010年に認定NPO法人フローレンスに転職し、小規模保育園事業や子育て支援事業立ち上げを行う。2011年より被災地支援事業として福島県郡山市と南相馬市に屋内公園「ふくしまインドアパーク」の立ち上げを行うなかで、国内外のファンドレイジングに関わる。2015年に認定NPO法人日本ファンドレイジング協会に転職し、遺贈寄付を推進する全国レガシーギフト協会の設立や、ファンドレイジングスクールの新規事業を担当。2017年に株式会社エニシフルコンサルティングに転職し、Salesforceで稼働する非営利団体向け支援者管理システム「GOEN DRM」を担当する。

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