活動・団体の紹介

私たち、NPO法人アクティブセンターうだは、奈良県宇陀市におきまして障害のある方が地域で生きていくことに関わらせていただき、そこから誰にとっても一回限りの「命」、そしてその「存在」が大切にされる社会・地域づくりを目指して活動しております。

活動の背景、社会課題について

当法人が活動しています奈良県宇陀市は奈良県の北東部に位置する中山間地です。少子高齢化の波はどんどん町の様子を変えていき、様々な社会課題が出てきています。どんどん空き家は増え商店が閉まっていき、人が減っていきます。連綿と地域やコミュニティを支えていた「仕事」が継承できなくなり、結果として地域の力が衰退していっています。そんな中で障害のある方が「地域で生きる」ことを望んでも支え手不足などでそれが叶わず、「障害者」として制度の中で生きることを決められてしまう、そのようなことが起こっています。しかしそれらの根本的な課題は、誰かがいつの間にか解決してくれることはありません。私たち自らが協力しあって考えていかなければならないのだと思います。だからこそ、今「支え・支えられる」、立場が循環される支えあいの輪をつくり、地域が元気になっていく仕掛けが必要です。

活動内容の詳細、実績について

『ゆずポン酢プロジェクト』宇陀市にはゆずの木をお持ちの方がたくさんいます。しかし高齢化に伴いそのまま放置せざるを得ないゆずの木が多くなってきています。そのゆずをいただき、ゆずポン酢として加工する活動を行なっています。今では50件近い方からご協力いただいております。高齢で一人で暮らされている方が多く、収穫には数名で訪れ、ワイワイとにぎやかに活動し、その時間と場を一緒に楽しんでいます。加工されたポン酢は「おいしい！」と評判です。

『ニュータウンでのパンの移動販売』宇陀市には、近鉄沿線の線路を横軸に大きく分けると北部にニュータウン地域があります。数十年前の宅地開発によってたくさんの住宅が建てられました。今は、そこにも過疎化の波がやってきており、空き家や孤立化の課題が見受けられます。そんな中でパンの移動販売を始めました。ただそこに行って販売して終わりではなく、各町の自治会と組み、新たなコミュニティづくりのひとつとして活動しております。ある自治会ではイベントが立ち上がったり、わざわざそこに出てきて井戸端会議を始めたりと家から出て誰かと話すというきっかけになっています。また潜在的な課題も見えてくることがあり、当法人に相談される方も出てきました。

また、障害があり様々な体験ができなかった方が多数おられます。これからの自分の人生を選び決めていくにはたくさんの経験や人との出会いが必要です。だからこれまでできなかった体験や、様々な人と出会うことを目的とした活動をしております。経験を積み重ねられ、あれが好き、これが嫌い、こんな生き方がしたい、あの人と暮らしたい…などなど、地域で生きていきたいという願いがどんどん芽生えていっています。

代表者メッセージ

いつも当法人の活動にお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。直面する地域課題や社会問題は多々ありますが、私たちはあきらめることなく、希望を持って歩んでいきます。障害があろうがなかろうが、誰もが一回限りの「命」、人生は一度きりです。尊厳や役割を持って地域・社会の中で輝いて生きていくことを目指して活動していきますので、さらなるご協力のほどよろしくお願いいたします。

寄付金の使い道について

みなさまにご協力いただいた大切なお金は、障害のある方の地域生活支援の資金、当法人の運営・活動資金、必要な事業所建設費などに使用させていただきます。