宮城県石巻市の大川小学校(2018年閉校)では、東日本大震災の津波によって全校生徒108名中74名の子どもたちと、10名の教員が犠牲になりました。
地震発生の14時46分から、津波が校庭に到達した15時37分までの51分間。
この間、防災無線や市の広報車が繰り返し避難を呼びかけていました。また、校庭裏にはしいたけ栽培の体験学習にも使われていた緩やかな傾斜の山もあります。校庭近くにはスクールバスが待機し、「山に逃げっぺ」と訴える子どももいたといいます。
子どもたちや教員が助かるための情報も手段も時間もあったことが証言として残されていますが、84名の命は助かることができなかったのです。
東日本大震災において、学校管理下でこのような犠牲を出したのは大川小学校だけです。
参考:小さな命の意味を考える会発行「小さな命の意味を考える第2集」
私たちaichikaraは、2011年の東日本大震災を機に設立しました。設立当初から福島をはじめとした「被災地の子ども達のためのリフレッシュキャンプ」に取り組み、2016年からは学生や社会人が東北被災地に足を運ぶ「東北スタディーツアー」を企画・実施してきました。
東北被災地に立ち、当事者の方々のお話を伺いながら、あの日の記憶を追体験する。その時間を通して、悔しさ、悲しさ、あたたかさ、強さなどを心に受け止め、いざという時に自分や周りの人を守るための判断と行動に繋がる備えを学んできました。
あの当時を知り、大川小学校での教訓を受け止めた私たちができることはなにか。
その1つの答えとして、aichikaraでは「大川小学校 未来をひらくプロジェクト」を立ち上げました。
学校のシンボルである校歌を文字板に彫り起こし、1つの額に仕上げる校歌額。
このプロジェクトでは、津波により流されてしまった校歌額を、みなさまの想いと支援を力にしてもう一度蘇らせ、震災遺構として歩み出す大川小学校へ寄贈いたします。
実際の大川小学校校歌は こちら からお聴きいただけます。
過去に実施したスタディーツアーの参加者の中には、卒業後に教員や看護師など、誰かの命や未来に向き合う仕事に就いた学生もいます。今回のプロジェクトでは、そんな彼らが実際に勤務している小学校の子どもたちも、一緒に文字板を彫り、制作に取り組むことが決まりました。
大川小学校は、あの日に多くの子どもたちと教員たちが命を落とした場所です。しかし、被災する前は笑顔の子どもたちが教室や体育館で楽しく遊び学んでいた場所でもあります。
あの日失われた命の重み、そしてそこから学ぶ命の大切さ。それらをこの先の未来を生きる子どもたちへ語り継ぐことが、当時を知る私たちにできることの1つなのではないかと思います。
まもなく、震災から10年を迎えようとしています。
子どもたちとともに、私たちもこれから先の未来へ進んでいきます。その中に、みなさまのお気持ちを届けていただけたら幸いです。
みなさまのご協力・ご賛同をぜひよろしくお願いいたします。
このプロジェクトでは、3つのコースからご支援方法をお選びいただけます。決済ページにて金額とご支援コースをお選びください。
※コミットコースは目標人数に達したため、募集を終了しました。多くのご支援ありがとうございました。
今回のプロジェクトでは60万円を目標に寄付を募集させていただき、みなさまからのご支援は下記の用途にて使用させていただきます。
- 材料費 300,000円
- 配送・郵送費 150,000円
- 印刷費 70,000円
- 雑費 80,000円
また、目標金額を超えたご支援金額は、全て大川伝承の会様へ寄付させていただきます。
大川伝承の会 Facebookページ
今回のプロジェクトのために、多くの方々からサポートをいただきました。(敬称略・順不同)