関西・大阪21世紀協会

劇場の中にある〈もの〉をすべて記録・保存したアーカイブカタログを発行します

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支援総額
252,000
50%
目標金額 500,000
サポーター
28
終了しました
2024年02月29日 23時59分 まで
私たちシアターマテリアルアーカイブ部は、京都・東九条にある劇場THEATRE E9 KYOTOの建物・敷地の中にあるすべての〈もの〉を一つ一つ撮影して記録する『シアターマテリアル』というアーカイブプロジェクトを進めています。劇場という場所をそこで行われる演劇の上演ではなく、上演を直接的・間接的に支えている〈もの〉の側から記録するこのプロジェクトは、未だかつてない試みであり、時代を超えて意味を持つ貴重なアーカイブになると考えています。 昨年9月に劇場での撮影作業を終え、現在は約1000点、2700カット以上に及ぶ〈もの〉の写真とそれらのデータをまとめ、カタログの編集作業を行っています。本カタログの発行に向けて、皆さまのご支援のほど何卒よろしくお願いいたします。

このプロジェクトへの寄付には税の優遇措置が適応されます

2/5以降にいただいた、5,000円以上の寄付につきましては、サンクスカードをお送りします。サンクスカードは、シアターマテリアル撮影データからの<もの>の写真をポストカードにします。

劇場の中にある“もの”を記録する(?)

THEATRE E9 KYOTOにある“すべてのもの”

京都・東九条の鴨川沿いに位置する劇場、THEATRE E9 KYOTO。その建物・敷地の中には沢山の〈もの〉があります。平台、箱馬、脚立、リノリウム、スピーカー、コンデンサーマイク、椅子、冷蔵庫、ソファ、ハンガー、ハンガーラック、体温計、洗濯機、はさみ、蚊取り線香、業務用掃除機、ドアマット、アイロン台、トイレットペーパー、DMXケーブル、紙皿、長座布団、乾電池、ビニールテープ、中間調光器、キレイキレイ、パンタグラフ、ボールペン、コーヒーメーカー、ベニヤ板、土嚢袋、イヤな虫ゼロデナイト 1プッシュ式スプレー(60回分)、C字クランプ、デジタルマルチテスター、デジタルマルチテスター取扱説明書、LHQシート枠、シール剥がしスプレー、箒、竹箒、電気ケトル、Electro-Voice ELX118、トイレマジックリン、自転車、25mm釘、35mm釘、40mm釘、50mm釘、60mm釘、レーザー距離計、電子レンジ、電子工作用はんだ、胴ベルト型墜落制止用器具、虫除けビーズ、灯油ストーブ、靴べら........

theatreA_008 脚立

dressingroom_007 冷蔵庫

theatreA_005_24_02 デジタルマルチテスター取扱説明書

foyer_010_01 非接触式検温器

挙げればキリがないのですが、劇場の日々の活動を支えているのは、こういった数々の〈もの〉たちです。
今回の記録の対象となったのは、公演に関わるものばかりではなく、ホワイエや楽屋、トイレ、駐車場など、THEATRE E9 KYOTOの建物および敷地の中にあり、この撮影のために一時的に撮影場所である舞台上まで移動させることができる〈もの〉すべてです。家電や消耗品など、どこにでもある平凡なものから、照明や音響などの専門的な機材まで、それらを一つ一つ舞台上まで運んで撮影していきます。

theatreB_029_10 ボールペン

カメラの画角や被写体の位置は常に固定したまま、徹底して同じ撮影条件でひたすらシャッターを押していくので、中には小さくてもはや何が写っているのかよくわからないものも含まれているのですが、それでもそこには何かが写り込んでいると考えて撮影を続けていきます。気が遠くなるような撮影作業を計4日間続け、約1000種類、2700カットに及ぶ写真を収集しました。

劇場での撮影作業の様子

劇場の黒い空間を背景にストロボライトを用いて撮影をおこないました。

なぜ、そんなことをするのか

演劇や舞台芸術のアーカイブというと、上演の記録写真や記録映像などが主ですが、一方で上演がおこなわれる場所や環境そのものに焦点を当てた記録や資料などはあまり見られません。
また「ブラックボックス」と言われるように、劇場は「演劇を上演するための装置」として、その物質性を隠蔽、消去するようにしつらえられていることが多く、劇場での活動を直接的・間接的に支えている〈もの〉の存在は、演劇の上演の記録からも、上演に立ち会う観客の記憶からもこぼれ落ちてしまっているように感じています。

このアーカイブプロジェクトの目的は、そういった劇場の制度によって不可視化され、見過ごされてきた存在に光を当て、それらすべてを等しく網羅的に記録することから劇場の生態系を明らかにすることです。この時代の演劇はどういった環境や物理的な条件のもと作られ、上演されていたのか。既存のアーカイブの背景に隠れていた“上演以外”の要素を一つ一つ観察し記録していくことによって、逆説的に普段劇場でおこなわれている上演について考えることにも繋がるのではないかと考えています。

約1000種類の〈もの〉を収めた100年残るアーカイブカタログ

『シアターマテリアル』アーカイブカタログ(イメージ)

昨年THEATRE E9 KYOTOで実施した撮影、記録作業を通して集めた〈もの〉のアーカイブデータを、この度カタログという形で出版することにしました。カタログという〈もの〉として形に残る形式にすることによって、時代や場所を超え、より多くの人の目に触れてもらえるものになると考えています。約1000種類に及ぶ〈もの〉の写真のほか、個別の〈もの〉の詳細な情報をまとめた目録、撮影作業中の様子を捉えた写真、また本プロジェクトにまつわる寄稿文や対談記事などを掲載する予定です。

カタログ仕様(仮)

書籍タイトル:『シアターマテリアル アーカイブカタログ』
サイズ:210×210mm
ページ数:300ページ
デザイン:相模友士郎
仕様:無線綴じ/フルカラー/オンデマンド印刷
発行予定:2024年2月末日

ここまで読んでくださった皆さまへ

福井裕孝と申します。主に京都で演劇や舞台作品を作って発表しています。
この『シアターマテリアル』というプロジェクトは、私が2022年にTHEATRE E9 KYOTOのアソシエイトアーティストに就任したことをきっかけに構想しました。

劇場を「何もない空間」と表現することがありますが、本来そこには、天井や壁や床があります。そんな当たり前のことを得意気に言ってもしょうがないのですが、私がいつも劇場で作品を作るときは、そこは「何もない空間」ではなく「何かがある場所」だと考えることから始めてきました。

では、劇場には「何」があるのでしょうか。このプロジェクトのミッションは、いわばその「何か」を確かめていくことです。その「何か」とは「何」なのか、あるいはそれが「なぜ」あるのかは、ここではそれほど重要な問題ではありません。THEATRE E9 KYOTOに「脚立」がある。「消火器」がある。「トイレマジックリン」がある。ただそれだけのことです。ただそれだけのことをわざわざ確かめ、記録に残すということに意味を見出して、これまで活動に取り組んできました。

ただそこに「何か」がある/あったという何の変哲もないありふれた事実をただ延々と羅列したこのアーカイブカタログが、多くの人の興味や関心を惹くものなのかどうかはわかりませんが、きっとこれまで見たことのない面白いものになると信じています。

THEATRE E9 KYOTOという劇場は、沢山の人の思いに支えられ、また沢山の人の期待を背負って、2019年6月、京都・東九条に誕生しました。THEATRE E9 KYOTOは開館当初より「100年続く劇場」というスローガンを掲げています。そんなTHEATRE E9 KYOTOの「現在」を記録して収めた本書も、現在だけでなく未来の作り手や観客にも長く愛される書籍となることを目指します。このプロジェクトの実現のためには、この試みに賛同していただける皆さまのお力添えが必要です。皆さまのご支援を何卒お願いいたします。

いただいた寄付のつかいみち

いただいたご支援は『シアターマテリアル』アーカイブカタログの制作にかかわる経費を補填する資金として使用させていただくほか、このアーカイブプロジェクトの関連企画として2024年2月末に実施する予定の劇場公演にかかわる経費に充てさせていただく予定です。

ご寄付いただいた皆さまへ

このクラウドファンディングは「寄付型」のクラウドファンディングですが、ご寄付いただいた皆さまへのささやかな応援への御礼をご用意しています。

《5,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様コース》

『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログd製作の都合上、2024年2月4日までにご寄付をいただいた方限定となります)

《15,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様コース》

『シアターマテリアル』アーカイブカタログ×1冊の贈呈
『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月4日までにご寄付をいただいた方限定となります)

《100,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様(法人限定)コース》

『シアターマテリアル』アーカイブカタログの贈呈×5冊
『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットに「特別協賛」としてお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月4日までにご寄付をいただいた方限定となります)
※コース選択の説明欄には2月10までとありますが、正しくは「2月4日」です。

「シアターマテリアル アーカイブ部」プロフィール

福井裕孝(ふくい・ひろたか)/写真中央
1996年京都生まれ。演出家。人・もの・空間の関係を演劇的な技法を用いて再編し、その場に生まれる多層的な状況を作品化する。近作に『インテリア』(2020,2023)、『デスクトップ・シアター』(2021,2023)、『シアターマテリアル』(2020,2022)など。公益財団法人クマ財団クリエイター奨学金第二期生。下北ウェーブ2019選出。ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム“KIPPU”選出。第3期THEATRE E9 KYOTOアソシエイトアーティスト。
https://www.fukuihirotaka.com

相模友士郎
(さがみ・ゆうじろう)/写真右
1982年福井生まれ。演出家。2009年に伊丹に住む70歳以上の市民との共同制作舞台『DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー』を発表し、翌年フェスティバル/トーキョー10に正式招聘される。2012年にダンス作品『天使論』をTPAM in YOKOHAMA2012にて発表。『天使論』は各地で再演され、TPAM in YOKOHAMA 2015にてタイのダンサー(Kornkarn Rungsawang from Picket Klunchun Dance Company)との国際コラボレーション作品として再演。2018年にはGRANER(スペイン・バルセロナ)にアーティスト・イン・レジデンスプログラムで滞在。近年の作品に『LOVE SONGS』(2019, 京都市東部文化会館)、『エイリアンズ』(2019, 京都芸術センター) ほか。
http://sagami-endo.com/

中川桃子
(なかがわ・ももこ)/写真左
1992年京都生まれ。京都芸術大学 美術工芸学科 写真・映像コース在籍。写真を撮影するという行為を世界の触診と準え、アートにおける報酬系回路の刺激とそこから生まれる善循環をテーマに、皮膚・壁・粘菌を主なモチーフとして制作を行う。展示歴として「DOUBLE ANNUAL2023」(国立新美術館、東京、2023)「写真は変成する2 BLeeDing eDgE on PoST pHotOgRapHy」(ギャルリ・オーブ、京都、2022)などがある。

このプロジェクトに寄付をすると税の優遇措置が受けられます

アーツサポート関西は公益財団法人関西・大阪21世紀協会が行う取り組みであるため、このプロジェクトに寄付をいただくと税の優遇措置が適用されます。個人と法人のいずれにも適用されます。たとえば個人が3万円を寄付して「税額控除方式」で税金の還付を受ける場合、11,200円が寄付者に戻ってきます。詳しくはこちらをご参照ください。

寄付をしていただく際にご確認いただきたいこと

■このプロジェクトは、アーツサポート関西の2023年度公募助成で選ばれた団体が行う活動です
■いただいた寄付は、公益財団法人関西・大阪21世紀協会への寄付となり、税の優遇措置が受けられます。詳しくはアーツサポート関西ホームぺージ「税の優遇措置について」をご覧ください。
■プロジェクトを行う団体には、いただいた寄付から必要経費10%を控除した金額をアーツサポート関西から助成金として支払います。クレジットカードをご利用の場合はカード手数料分も控除されます。
■プロジェクトが目標額に達しない場合でも集まった寄付金を助成金として支払います。それにより事業規模が縮小されることがありますので、予めご了承ください。
■やむを得ない事情により、プロジェクトが中止となった場合、寄付金は返金せず、アーツサポート関西が行うほかの芸術・文化支援活動に活用します。
■寄付者のご連絡先については、当方の個人情報保護の基本方針に則り、プロジェクトを行う団体からのお礼のお手紙やメール等をお送りするため、当方から団体にお伝えさせていただきます。プロジェクト団体へのご連絡先の開示を希望されない場合は、寄付申込みページの備考欄に「個人情報の共同利用不可」とご記入いただきますようお願いいたします。

1000円以上の寄付をいただいたご支援者様
1000円以上の寄付をいただいたご支援者様
金額1,000
在庫無制限
皆さまからいただいたご寄付は、カタログ製作のために大切に使わせていただきます。
5,000円以上の寄付をいただいたご支援者様
5,000円以上の寄付をいただいたご支援者様
金額5,000
在庫無制限
5,000円以上(サンクスカードをお送りします。サンクスカードは、シアターマテリアル撮影データから選んだ「もの」の写真をポストカードにします。)
5,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
5,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
金額5,000
在庫92
『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログd製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
15,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
15,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
金額15,000
在庫18
『シアターマテリアル』アーカイブカタログ×1冊の贈呈 『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
100,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様(法人限定)
100,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様(法人限定)
金額100,000
在庫5
『シアターマテリアル』アーカイブカタログの贈呈×5冊 『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットに「特別協賛」としてお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
団体情報
関西・大阪21世紀協会
団体情報
関西・大阪21世紀協会
1000円以上の寄付をいただいたご支援者様
1000円以上の寄付をいただいたご支援者様
金額1,000
在庫無制限
皆さまからいただいたご寄付は、カタログ製作のために大切に使わせていただきます。
5,000円以上の寄付をいただいたご支援者様
5,000円以上の寄付をいただいたご支援者様
金額5,000
在庫無制限
5,000円以上(サンクスカードをお送りします。サンクスカードは、シアターマテリアル撮影データから選んだ「もの」の写真をポストカードにします。)
5,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
5,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
金額5,000
在庫92
『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログd製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
15,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
15,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様
金額15,000
在庫18
『シアターマテリアル』アーカイブカタログ×1冊の贈呈 『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットにお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
100,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様(法人限定)
100,000円以上のご寄付をいただいたご支援者様(法人限定)
金額100,000
在庫5
『シアターマテリアル』アーカイブカタログの贈呈×5冊 『シアターマテリアル』アーカイブカタログのクレジットに「特別協賛」としてお名前の掲載(カタログ製作の都合上、2024年2月10日までにご寄付をいただいた方限定となります)
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