活動・団体の紹介
わたしたちNPO法人つなぐいのちの輪:バイタルネットジャパンは、救命の連鎖にかかわる一般市民から医療職の方々が心停止の傷病者を助けるために必要な最新の知識や技術を繰り返し習得できる機会を提供し、1つでも多くの生命が助かる取り組みを続けております。
この学習の機会をヨーロッパ蘇生協議会が提唱する「Kids Save Lives」という理念に基づいて、幼児でも家族と一緒に参加ができ、普及啓発の意欲がある高校生以上の市民であれば講習会の指導者となれる環境として整備しております。子供たちの成長に合わせた継続可能な学習の機会の提供とともに、救命の連鎖にある各輪の充実と連結の強化を市民の皆さまにも積極的に参加していただきながら、さいたま市、埼玉県、そして日本の救命率の向上を目指すことが、わたしたちのNPOの使命と考えております。
病院を含む医療関連施設での患者安全文化の醸成への貢献や、実際の救急や救命事案に遭遇して不安や悩みを抱えている方々への医療者からの支援も行っております。
活動の背景、社会課題について
総務省消防庁が毎年発表している「救急救助の現況」によれば、院外心停止傷病者においては、目撃の有る心停止傷病者でも胸骨圧迫は50%程度しか行われず、更に届いたAEDで電気ショックが実施されることは5%程度しかありません。心停止直後には呼吸をしているようにみえることがあるので(死戦期呼吸)、市民の方が胸骨圧迫をためらう一因になっています。
また、院内心停止についてはRRS(Rapid Response Team:院内迅速対応チーム)の整備による心停止を未然に防ぐ行動に注力がされてきておりますが、まだすべての病院で十分配備されているとは評価しがたい現状ではあります。
医療者でさえ頭が白くなり行動が鈍りがちとなる急病や心停止という状況に遭遇した際に、1人でも多くの生命が救命されるためにも、それぞれの施設の特性や地域の環境に応じた内容で最新かつ実践的な知識や技術を学習する機会を普段から提供できることは大きな備えとなります。
しかし依然として経年的にアップデートされる学習の機会と併せて、救急時の対応や救命方法を定期的または必要時に指導を行い、有事の際には振り返りをすることでレジリエンスを強化させる担当者が少ないことも課題と考えられます。
救急および救命法に関する講習会の開催だけではなく、これらを教えたいと希望される指導者の育成にも積極的に取り組んでおります。
活動内容の詳細、実績について
特例認定NPO法人つなぐいのちの輪バイタルネットジャパンは、以下の講習会や啓発イベントを提供しております。講習会の詳細や予定は弊会のホームページよりご確認ください。
・PUSH講習会
さいたま市立中央図書館:毎月1回 さいたま市教育委員会共催
さいたま市立公民館市民講座:2月ごとに1回 さいたま市教育委員会共催
健康ハートの日 救命啓発セミナー:毎年8月10日頃 鉄道博物館協力
たまサポ/彩の子ネットワーク:毎年8月 埼玉県県民活動総合センター(伊奈町)
World Restart A Heart Day:毎月10月16日頃
さいたまPUSH指導者養成講習会:年に1-2回を予定
・日本救急医学会 ICLS講習会:毎月2回
・アメリカ心臓協会講習会
HeartSaver CPR/AED ファーストエイドコース:2か月ごとに1回 NPO愛宕救急医療研究会共催
BLS/ACLS/PALS/ACLS-EPコース:不定期開催
各インストラクターコース:不定期開催
その他、大学の救命に関する授業や、小中学校の命の授業、幼稚園や保育園、病院や企業などの各施設から依頼に合わせた講習会も提供しております。
ぜひ有資格者は指導参加につきましてもよろしくお願いいたします。
(指導資格の更新につきましては、それぞれで必要な参加回数がありますのでご注意ください)
代表者メッセージ
公益財団法人日本AED財団の「減らせ突然死プロジェクト委員」の一人として、急病や突然の心停止が起きても、子供たちも参加しながら市民の皆さまと医療者が一緒になって、円滑で強固な救命の連鎖を築き、1人でも多くの方が救命される安全で安心な施設やまちづくりを目指して、NPO法人つなぐいのちの輪:バイタルネットジャパンを設立いたしました。
おかげさまで、弊会は令和7年3月28日に特例認定NPOの承認を頂きました。
今まで同様に皆さまに参加および指導がいただける救急、救命講習会を開催しながら、必要として頂ける活動を引き続き広げていきたいと考えておりますので、あたたかいご支援を賜れますよう宜しくお願い申し上げます。
会費の使い道について
ご紹介しました市民および医療者の講習会で必要となる会場費や機材の購入および新調、指導する参加者の交通費や、ホームページや通信料などの事務局関連の維持管理費、人件費などを中心に充てさせて頂きます。
年会費は4月1日から翌年の3月31日までの分として納めて頂きます。
正会員は5,000円、賛助会員は3,000円を年度が始まった6月末までに納めていただきますようよろしくお願い申し上げます。
新規入会を希望される方は、まずは事務局に「新規入会希望」のタイトルでメールをしてください。事務局からの返信メールへの回答の後に、会費の振り込みの指示がございましたら入会費(10,000円)とあわせてお支払いをお願い致します。