地震が起きた時、
私は珠洲には居ませんでした。
ようやく自分のお店に行けたのは地震発生後から1ヶ月ほど経った頃。
海岸が隆起したから津波は来なかったよ。建物はちゃんと立ってるよ。といくら人に言われても、自分のこの目で見るまでは納得出来ませんでした。
でも、自分のこの目で見てしまうのも怖かった。
それが現実のモノになってしまうとわかっていたから。
初めて珠洲入りし、自宅と木の浦のお店に行った時のことは今でも忘れられません…。
あまりにも変わり果てた風景。
見慣れた店までの道沿いの家が立っているところがほぼ無いと言うほど酷かった。
家も去年の12月に買ったばかりなのに、全て水浸しになって居た。
もう終わった…
そう思いました。
店はとても傷付いていた。
まるで、それは私自身と重なっていました。
散乱したガラスや様々なものを片付けることも出来ず、ただただ私は「見る」ことで精一杯でした。
地震によって全てが奪われ、一旦ゼロになった時、
私に出来ることは何もないと力無く思って居ました。
ただ、何もしていないと自分が不安と恐れに押しつぶされてしまう。
何かしなくちゃ、何か人の役に立たなくちゃと必死で自分に出来ることをもがき苦しみながら探しました。
私が生かされた意味とは?
あの場に居なかった私が出来ることってなんなんだろう?
とにかく自分と向き合い続けた時、ふと、二次避難でバラバラになった能登の人たちの絆を繋ぐ場所を作りたい。
私に出来ることは皆んなの居場所作りなのかもと思いました。
私がやりたくて始めたお店は、いつの間にか皆んなの居場所になっていたのだと気がつきました。
わざわざでしか行けない場所にあるけど、そこは皆んなのふらっと行ける居場所なのです。
だからお店はもう私だけのものではありません。
私は是が非でもあの場所で再建したいと思っています。
あの場所でないと、意味がないとさえ思っています。
そのくらいCafe Coveは特別なのです。
Coveが再開し、あの岬に灯台のように明かりを灯し続けることが私のお役目なんだと思っています。
今回のクラウドファンディングでは、本当にたくさんの方々からご支援をいただきました。
皆んなが待ってくれている。
皆んなが応援してくれている。
そのことを知れたことが、私にとっては他に変えることの出来ない大きな財産になりました。
お一人おひとりの想いやサポートが私にとっては宝物です。
こんな経験は誰にでも出来ることではありません。
もちろん、震災により辛い経験もしんどい思いもたくさんしましたが、私は得たものの方が数段に格段に大きかったです。
このクラウドファンディングが終了しても、すぐに店を開けられる訳ではありません。
まだまだかなりの時間がかかりそうです。
思うように進まない復興に挫けそうになる時もありますが、私は前を向いて歩いて行きたい。
これだけの人が応援してくれていると言う事実が今の私を支え、強くしています。
本当に皆さまありがとうございました。
心から御礼申し上げます。
そして、皆さまに最後のお願いがあります。
再建した暁にはいつか必ずお店にいらしてください。
そして直接御礼をお伝えさせてくださいませ。
Coveを目指して来ることが、能登の復興に必ずつながります。
皆さまで能登を元気にしてくださいませ。
私たちは待っています。
能登の先っちょ、木の浦で小さな明かりを灯し続けたいと思っています。
皆さま、ご支援いただき本当にありがとうございました。
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\\シェアが応援!情報拡散がCove再建の応援になる!//
1月1日の地震により、能登半島の北端に位置するCafe Coveの店舗が被災しました。店主である佐知さんは、自身も甚大な被害を受ける中、みんなが帰って来られる場所としてお店を建て直すために活動しています。
Cafe Coveのファンである私たちは、わずかながらも佐知さんを応援したいと考え、クラウドファンディングを立ち上げました。ぜひ皆さまのお力添えをお願いいたします。
目標金額:600万円
期間:~8/31
https://congrant.com/project/congrantsupport/11999
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6月から続いてきたクラウドファンディングもいよいよ残り一週間。今月で終了となります。私たちこのクラウドファンディングで目標支援金額の到達だけでなく、〈Cafe Coveをひとりでも多くの方に知っていただくこと〉を目標に掲げ挑戦を続けています。より多くの方にこのプロジェクトを知っていただき、奥能登のさいはてにあるCafe Coveを通して能登に思いを寄せてくださる方が1人でも増えることが、店主の佐知さんの願いです。
どうかシェアで拡散をよろしくお願いします。