活動・団体の紹介
一般社団法人El Sistema Connectでは、『ホワイトハンドコーラスNIPPON』というユニークな合唱隊の活動を運営しています。「私だからできること」「僕だから感じること」を大切に、手歌で歌うサイン隊と合唱の声隊で構成されています。
ベネズエラのEl Sistema本部と連携しながら、東京・京都・沖縄の3拠点で活動をしています。
東京でのワークショップ事業は、東京都/公益財団法人 東京都歴史文化財団 東京芸術劇場との共催です。
主な活動実績として、2021年新国立劇場オペラ『Super Angels』、バッハ・コレギウム・ジャパン『クリスマス・スペシャル・コンサート』、NHK「みんなのうた」の『ツバメ〜手歌バージョン〜』への出演が挙げられます。
また写真家・田頭真理子氏とのコラボレーション作品『第九のきせき』も、国内外から大きな反響を呼んでいます。
活動内容の詳細、実績について
観客数3000人!東京・京都・沖縄でワークショップや公演を開催
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【東京】
- (平均参加人数)38名のワークショップを、計48回開催。
- 参加者の内訳: 視覚障害、聴覚障害、発達障害、身体障害、障害のない子ども24名。
- 見学者125名、指導スタッフ10人、助演スタッフ6名。
【京都】
- (平均参加人数)15名のワークショップを計10回開催(2022年8月より開始)
- 指導スタッフ5人。
【主なコンサート開催・出演実績】
- 2022年11月 美らしま沖縄文化祭出演
- 2022年9月 京都公演(自主公演)
- 2022年3月 NHK「みんなのうた」『ツバメ〜手歌バージョン』出演
- 2021年12月 BCJ「クリスマス・スペシャル・コンサート」出演
- 2021年8月 新国立劇場新作オペラ『Super Angels』出演。
■2023年のメディア出演
・専門誌:「ぶらあぼ」(4月号)「ホワイトハンドコーラスNIPPON Freude! よろこびの歌」
完成発表記者会見 https://ebravo.jp/archives/139...
・新聞:東京新聞 (2023年3月28日) 「ドキュメンタリー映画30日池袋で上映」
・ラジオ:NHKラジオ『眠れない貴方へ』(2023年4月16日)コロンえりかインタビュー
※書き起こしが「読むらじる。」でご覧いただけます。
https://www.nhk.or.jp/radio/ma...
・ラジオ:J Wave『ロハス・トーク』(2023年4月10日~13日)コロンえりかインタビュー
・新聞:徳島新聞(4月18日)障害の有無かかわらず「第九」合唱
・機関紙:東京都豊島区「とっぴー」Vol.19 (2023年5月号)
・オンライン:日本財団ジャーナル「ホワイトハンドコーラス」が具現化する共生社会
・オンライン:第一興商 DAM 歌いながらいこう!
・新聞:京都新聞/有料記事(5月19日)障害のある子とない子の合唱団描く映画上演
・新聞:京都新聞 (5月20日) 「手歌で奏でる人類愛映画に」
・テレビ:東京MX (7月11日)NewsFLAG 「難聴の少年が国際音楽祭に挑戦」 ▶︎動画
・新聞:沖縄タイムス(7月7日)「手歌」の喜び知って 22日県博で映画上映会
・新聞:琉球新報(7月9日)沖縄で映画上映会
・テレビ:RBC琉球放送(7月20日)障がい問わず「一緒に生きる」を学ぶ場に
・新聞:京都新聞(8月3日)合唱団運営団体 京女大と連携協定
・テレビ:QAB (8月11日)「山の日」全国大会イベント 大宜味村で開催
・テレビ:RBC琉球放送年(8月18日) つなごう沖縄SDGsプロジェクト ▶︎動画
・専門誌:「ぶらあぼ」(8月号)
・新聞:朝日新聞(8月31日)「自信を持つ ろう者に学んだ 手話スピーチコン奨励賞」
・新聞:中日新聞(9月3日)「音楽を楽しみ 人権考える」
・地元紙:滋賀県人権施作推進課 じんけんミニフェスタ出演の記事掲載
・テレビ:QAB (9月12日)ホワイトハンドコーラス沖縄 今後の活動について報告
・新聞:沖縄タイムス(9月13日)「手歌 ウィーンで披露へ」
・新聞:琉球新報(9月13日)「来年2月ウィーン公演へホワイトハンドコーラス手話と合唱で」
・新聞:毎日新聞(9月20日)「手」で歌う合唱、分断をつなぐ ホワイトハンドコーラスNIPPON
・新聞:沖縄タイムス(10月11日)【京都橘大学】11月3日「たちばな文化の日」開催
・年刊:Beethoven Haus 2023-2024 表紙含め20ページに田頭真理子写真掲載
・雑誌:「詩とファンタジー」第46号(2023年7月発行)「ファンタスティックなうた」
・書籍:「暗闇ラジオ対話集」志村季世恵xコロンえりか 対談
■子どもたちの声
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■保護者の声
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現在、東京・京都・沖縄での活動が更に広がりもうすぐメンバーも100人に到達しようとしています。
今後目指すのは、東京・京都・沖縄の3拠点での合同演奏会です。また合同演奏会に向けて、3拠点合同での「強化合宿」を開催したいと考えています。
昨年、第37回国民文化祭(美ら島おきなわ文化祭2022)へ招待され、出演のために、東京・京都メンバーが沖縄に飛び立ちました。
日本手話で話をしたくても、周りにネイティブ・サイナーがいない難聴の子は、東京メンバーと日本手話でお喋りしたことで、手話言語のアイデンティティを確認することができました。
地域を超えて子どもたちが触れ合うことで、大きな成長があり、可能性も広がりました。今年は冬休みに、東京に京都・沖縄メンバーが集まる形で合同合宿を開催したいと考えています。合同合宿での繋がりを通して、3拠点全員で表現力に磨きをかけ、海外公演に向けて邁進したいです。
世界一のインクルーシブ合唱団を目指して
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ホワイトハンドコーラスNIPPONは、世界一のインクルーシブ合唱団を目指しています。地域の、小さなコミュニティの、そして一人一人の物語を一番の宝物としつつ、視野を広く持って旅立ってほしい、大きな世界を見ながら自分にも友達にも誇りを持てるようなメンバーになってほしいと願っています。
設立の時、芸術監督のコロンえりかは子どもたちに約束しました。「5年後にはカーネギーホールに連れて行くから、そのつもりで練習についてきてほしい」と。El Sistema Connectは、この4月で設立から4年を迎えます。
応援隊の皆様と一緒に、世界を変えていく一歩を共に歩んでいきたいと考えています。
代表者メッセージ
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この春、ホワイトハンドコーラスNIPPONで育ったメンバーの一人が就職しました。彼女が初めてホワイトハンドコーラスに来た時のことをよく覚えています。彼女はとても恥ずかしがり屋さんでした。しかし、音楽会でベネズエラ人の青年と共演したことをきっかけに、日本手話だけでなく、ベネズエラの手話やスペイン語まで勉強し自分からコミュニケーションをとるようになりました。彼女のノートにはスペイン語の単語がぎっしりと書かれ、長い手紙文まで書くようになりました。
そのメンバーが、「私はホワイトハンドコーラスがあったからこそ、成長できた。ここは私が自分らしさを表現できる場所で、ずっと続けたい」とメッセージを送ってくれました。
彼女は「自分らしくいられる」場所から、夢を描き歩き始めました。
しかし、最初から全ての子どもたちが「夢」を持っている訳ではありません。ホワイトハンドコーラスの活動を始めて、私はたくさんの親子に出会いました。そのほとんどが、初日「うちの子は◯◯ができません。練習についていけるかわかりません」とおっしゃるのです。
障害のある子どもたち、保護者は毎日様々な工夫をしながら、社会的生活を送れるように練習します。しかし、社会にはまだロールモデルが少ないのが現状です。就労継続支援施設では毎日働いても、手元に入るのは平均16,369円(令和元年、就労継続支援施設b型の場合)。それでも、誰かが見てくれる場所、障害を負い目に感じなくても大丈夫な場所として、「現実的な選択肢」が「夢」とすり替わっていくのです。
個人の持つ能力や資質ではなく、「障害者」という枠にはめることで「支援される」ことが当たり前な社会になっています。本当は誰かを笑顔にしたり、誰かに美味しいご飯を作ることが得意であっても。。。。
ホワイトハンドコーラスの子どもたちは、障害の有無に関わらず常に「助ける」「助けられる」の役割が交代していきます。リーダーがみんなに助けられることもあれば、手話のできる子が聞こえる子を助けることも頻繁に起こります。そして何より、ここで成長し、自信をつけた子どもたちが大人に教えてくれることは無限大です!
人生に教科書はありません。得意なこと、苦手なこと、障害のある人もない人も、みんな自分にしかない「人生」を描いて生きていかなければなりません。一歩を歩き出すには、その先に見える目標と「大丈夫!できる!」と思える心が必要です。自己肯定感がなければ、足を踏み出すことすら難しい。そんな時に、いろいろな目線から、仲間が支えてくれるのがホワイトハンドコーラスです。
子どもたちがそれぞれ自分らしい「夢」を歩いて行けたなら、きっと想像もできないような未来が広がるでしょう。私たちは舞台の上から未来をデザインします。
ありったけの「夢」を載せて、子どもたちが皆様に「インクルーシブな社会」の楽しさや美しさを存分に見せてくれるでしょう。
目の前にいる子どもたちが実現できることなら、答えはすぐそこに見つかるはず!子どもたちから起こす社会アクション、一緒に一歩を踏み出しませんか?
寄付金の使い道について
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ホワイトハンドコーラスは、実に様々な人たちが関わることによって、活動を成立させています。例えばコミュニケーションに欠かすことのできない情報保障として、手話通訳が必要です。楽譜の購入費や点字楽譜の制作にも費用が発生します。また入院中など体調が優れなかったり、遠方からもメンバーがレッスンに参加できるように東京では常にZoomを繋げるようにしています。今では欠かせない手段の一つとなっており、接続する機器や通信料が発生します。このように、より良い音楽教育のため、皆様のご支援が必要です。
また、エル・システマでは、どのような経済状況であっても音楽を学べるよう、全てのプログラムが無償で提供されています。子どもたちは経験を積んだヴォイス・トレーナーやろう者の俳優から指導を受け、お互いから多くのことを学んでいます。活動は寄付や助成金で賄われており、皆様のご支援が必要です。いただいたご寄付は、手話通訳や点字、また私たちが最高の合唱団になるために欠かせない日々の練習のために使わせていただきます。