活動・団体の紹介
NPO法人Hope Tree（ホープツリー）は、親ががんになった子ども、そしてその患者さん、ご家族を支援する団体です。「親が病気になっても、子どものたくましい力を育みたい」「病気になって子育てに自信がなくなっている患者さんを支えたい」と、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士、チャイルドライフスペシャリスト、医師、看護師が集まり、2008年に任意団体を設立しました。2015年からはNPO法人として活動をしております。
活動の背景、社会課題について
活動の当初、日本では親ががんになった子どもの支援については、全く未着手の分野でした。従来の家族ケアの中に子どもの視点が入っていなかったのです。
そこで、私たちはすでに取り組みを行っている海外の第一人者を招き、講演会、ワークショップを開催し、2010年からは国内初めてのがんになった親をもつ子どものサポートグループCLIMB®を運営しています。
国立がん研究センターの推計（2015年）では、18歳未満の子どもがいるがん患者さんは全国に約56,000人で、その子どもは約87,000人（平均年齢11.2歳）となっています。国立がん研究センター中央病院の入院患者のうち、18歳未満の子どものいる患者さんの推定割合は約4人に1人であり、支援を求める対象人数は決して少なくありません。
がんになった場合、検査や治療を子育てと並行して実施する中で、子どもにそのことを伝えていいのか、どうやって伝えたらいいのか、この先どのように子どもをサポートしていけばいいのか、さまざまな課題が出てきます。
活動内容の詳細、実績について
Hope Treeでは、医療従事者向けに各種講座やワークショップを開催するとともに、患者さんや子どもにはサポートプログラムCLIMB®︎の開催や小冊子の配布やウェブサイト・動画サイトなどでの情報発信などを行なっております。（詳細は事業報告書をご参照ください。）
小冊子「子どもとがんについて話してみませんか」「親が病気の子どもたちの思い」「やさしいがんのお話」は医療機関や支援団体を通じて、もしくは当事者からの依頼を受けて無償で郵送しております。2022年度は合計で約3,800冊をお送りしました。子どものサポートグループCLIMB®︎はコロナ渦で開催を一時休止していましたが、2023年度より再開しております。
小冊子の詳細確認や郵送希望はこちらからお願いします。
2022年には、がん治療の現場で見過ごされがちな患者の子どもを支える活動を続けているこれまでの活動が評価され、公益財団法人 日本対がん協会 「日本対がん協会賞」（団体の部）を受賞。また、同年の教科書「現代高校保健体育」（大修館）に「がんとともに生きる人々を支える取り組み」として当団体の活動が紹介されました。
代表者メッセージ
Hope Treeを立ち上げて間もない頃に、子どものサポートグループCLIMB®︎を見つけて参加してくれた親子との出会いが懐かしく思い出されます。まだ情報や支援もない頃で、やっとHope Treeに辿り着いたと教えてくれました。それぞれの出会いと共に、私たちも成長していきました。
ひとりひとりとの出会いが、私たちが活動を続ける原動力になっています。日々、あらたにがんと診断される子育て中の親御さんがいらっしゃいます。子どもたちとその保護者の方々を支えるための活動は、皆さまからの寄付のおかげで続けることができています。
これからも引き続きのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。
寄付金の使い道について
お寄せいただいた寄付金は、患者さんや子どもを含むご家族への小冊子送付や動画作成などの情報提供、および、子どものサポートグループCLIMB®︎の開催費用に使わせていただきます。
なお、1,000円のご寄付で、3つのご家族に小冊子をお届けしサポートすることができます。
毎月寄付をお申し込み後の解約はいつでも可能です。
患者さんやご家族からの声
これまで小冊子を受け取っていただいた方からHopeTreeに寄せられた声の一部を紹介します。
● 子どもの発達段階によってどう伝えるか、その後に起こり得る反応なども丁寧に書かれており、とても参考になりました。
● 冊子に書かれてあることを知るだけで、親も子も、随分と気持ちが楽になれると思います。
● こうした活動は親にとっても子供にとっても大きな救いです。素晴らしい活動だと思います。
● 小冊子を読むことで、子供の立場からの気持ちが知れて、少し冷静になれました。Hope Treeのような団体があることに救われました。
