🔶はじめに
こんにちは。
一般社団法人ここいろhiroshima代表理事の當山敦己です。
このたび、ここいろhiroshimaが活動8周年を迎えるにあたり、
クラウドファンディングを立ち上げさせていただきました。
ここで少しだけ、僕個人の話をさせてください。
生まれも育ちも沖縄県の僕が、なぜ広島にいるのか。
それは、とある方の「やっと見つけた」という言葉がきっかけだったのです。
ちょうど10年前。2016年1月に僕は初めて広島に来ました。
(広島の冬は強烈に寒かったです・・・笑)

理由は、「自分をまるごと受け止めてくれて、味方で居てくれた存在」のように、今度は自分がなりたいという想いからでした。
僕は女性として生まれ、現在は男性として生きているトランスジェンダーの当事者です。
過去の自分は、自分のことが受け入れられず、未来に全く希望が見えないなかで過ごしていました。
人生で一番苦しかった大学生時代、信頼できる先輩にカミングアウトしたときに、「違いは魅力なんだよ」「いつでも味方だから。自分らしく生きたらいい」と、まるごと受け止めてもらえたことが僕の人生を大きく変えてくれました。
そして、少しずつ自分らしく生きられるようになってきたときに、今度は自分が先輩のような存在になって誰かの背中を押せるようになりたいと思い、講演活動から始めることにしました。
当時は家族にカミングアウトが出来ていなかったことや、「誰も活動をしていないところでやってみよう」と思ったことが広島を選んだ理由でした。
2016年3月、広島市内で自主開催で講演会をさせていただいたのですが、
講演が終わって僕が思ったことは、「もう講演会はやらない!!」でした。
参加者も十数名来てくださり、すごく温かい時間だったのですが、あまりの緊張で前日は一睡もできずに迎えた挙句、頭の中は真っ白で自分でも何を話しているのか分からない始末(笑)
「この活動は続けられない・・・」と思ってしまった僕は、広島に居る理由がなくなったので沖縄に戻ることを決めました。
「次、広島に来るときは旅行かな」なんてことを思いながら。
沖縄に戻った約3ヶ月後、僕のもとへ一本の電話が入りました。
広島県内のとある施設の方で、「うちでLGBTQ+に関する研修をしてほしい」というご依頼でした。
もう二度と人前で話すことはないと思っていたのに、断れなかった僕はそのご縁をきっかけに再び広島に行くことになったのです。
研修後、参加してくださった行政職員(当時)の方が僕にこう伝えてくれました。
「やっと見つけた、、、。広島で活動をしてほしい。私がバックアップしますから」と。
「この場所で、当事者の声が必要とされている。これもきっと何かの縁だ。
どうせこの先の人生何も考えていないのだから、もう一度広島でやってみよう」
そう思い、僕は片道切符をもって沖縄から広島に身を移すことを決めました。
「今度は、待ってくれてる人がいる」
それが何よりも心強かったです。
そして再び講演活動を始めた僕には、支えてくださる方が増え、
「この人と一緒に活動がしたい」と思える大事な仲間にも出逢うことが出来ました。
こうして、2018年2月25日にここいろhiroshimaが生まれました。
それからまる8年が経った今、僕が思っていること。
それは、広島という場所が大好きだということ。
そんな大好きな広島でまだ活動を続けたい、やれることがある。やりたいことがある。
ここいろhiroshimaのビジョンは、
【10年先を想像でき、希望を持てる社会を創る】ことです。
ここいろに関わる子どもたちが、自分の未来に希望をもって過ごせること。
LGBTQ+という特性で、人生の選択肢を奪われないこと。
自分の在りたい姿で安心して生きられること。
活動を10年間続けた未来に、
子どもたちはどんな姿になっているのだろう。
保護者や子どもを支える大人はどんな気持ちで過ごしているのだろう。
広島という場所はどんな社会になっているのだろう。
その景色を見てみたい。
今は、そんな気持ちが湧いています。
みなさんにお願いがあります。
ここいろhiroshima活動10年という大きな節目を迎えたい。
そのために9年目というこの1年間、出来ることを続けたい。
このプロジェクトページを読んで、少しでも何か感じてくださったものがありましたら、
あなたの「応援したい」という気持ちを、ご寄付という形で届けていただけないでしょうか。
子どもたちや保護者が、安心して生きていける未来を創っていく仲間になってください!
ここから先は、以下の内容となっています。
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・保護者が、カバンいっぱいに本を抱えてきた日
・「やっと見つけた。」という言葉が、何度も繰り返される理由
・8年間という活動の積み重ねの大きさ
・広島が「心の安全基地」に。
・250万円を募らせていただく理由
・今の正直な想い
・最後に~あなたへのメッセージ~
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もしよければ目を通していただけると嬉しいです^^
🔶保護者が、カバンいっぱいに本を抱えて来た日
この時の情景は、今でも鮮明に覚えています。
広島県内のとある小学校で生徒向けの講演会をさせていただいたあと、
一人の保護者さんが相談したいということだったので、校長室で待っていたときのこと。
急いで来てくださったのか、少し慌てた様子で校長室に入ってこられたその保護者の手には
大きな手提げカバンがありました。
お子さんの性別違和について、理解したいという思いで必死に読み込んだであろうLGBTQ+に関する書籍が、カバンいっぱいに入っていたんです。
「いくら本を読んでも分からないことばかりだし、私の気持ちも追いつかなくて・・・」
「やっと、当事者の人に出会えました」と。
目の前で我が子は悩んでいる。
本を読んで、その苦しみを分かってあげたい一方で、
親としてはまだ気持ちが追いつかない。
「我が子が変わってしまうのではないか・・・」
そんな気持ちもあると、母子手帳を握りしめながら正直な気持ちを吐き出してくれました。
メディアや、本などでもLGBTQ+の人の存在が見えるようになってきたものの、
実際に当事者と出会えるのか、支援団体と繋がれるかどうかは全く別の話。
「やっと安心できる場所を見つけた気がします。」
その保護者の方が伝えてくださったこの言葉は、
ここいろhiroshimaが8年間の活動のなかで、
何度も受け取ってきた言葉です。

🔶「やっと見つけた。」という言葉が、何度も繰り返される理由
広島をはじめ多くの地方都市で、今も起きていること
8年間活動を続けるなかで、
私たちは多くの子どもや大人の当事者、保護者、支援者の声を聞いてきました。
- 自分のことを誰にも話せなかった子ども
- 情報が見つからず、孤立している保護者
- 学校でどのように対応したら良いのか分からずに困っている先生
- 「相談先があること自体を知らなかった」という声
地方都市でも、支援団体は増えてきました。
でも、必要な人に、必要な情報が届いていない現実があります。
地方都市で支援が届きにくい要因
地方都市にも、LGBTQ+に関する支援が「全くない」わけではありません。
各々の地域で地道な活動を懸命に続けている団体さんも多くあります。
それでも、必要な人に必要な情報が届かないのはなぜか。
その背景には、いくつもの壁があります。
まず、当事者が声を上げにくいという現状があります。
小さな地域では、カミングアウトすることのリスクのほうが大きく
相談しようとしても地域や親族との関係性が近く、身バレの不安が大きいことがあります。
学校や行政としても、対応したい、施策をつくりたい気持ちがあっても
・当事者の声を拾える機会がない
・協働、相談できる団体とつながれない
・継続的な関係が築けない
といった、困り感があることも分かってきました。
そして、ここいろhiroshimaの相談現場でよく聞くのが、
・「こんな団体があるって知らなかった」
・「もっと早く知りたかった」
・「何年も一人で悩んでいた」
ということです。
「やっと見つけた」
この言葉を聞くたびに、
つながれた嬉しさと同時に、胸が締めつけられます。
知ってもらう必要性を痛いほど感じますし、
ここにたどり着くまでの間、
どれだけの孤独感を抱えながら過ごしてきたのかを物語っているからです。
🔶8年間という活動の積み重ねの大きさ
2018年、仲間と二人で立ち上げたここいろhiroshimaのスタートは、一組の親子との出会いでした。
当時小学1年生のその子が、安心して自分らしい姿で過ごせるような時間にしようと決めて、毎月のように居場所づくりを続けてきました。
そこから少しずつ、悩んでいる子どもや保護者さんとの出会いが増え、
啓発活動を通じて、学校をはじめとした多くの場所でお話させていただきました。
日々、目の前のことに一生懸命に取り組んだ結果、
8年間の居場所づくりで出会った人は2700名以上。
啓発活動は700回を超えていました。
本当にたくさんのご縁で続けてこられたんだなあと感じています。
その出会いの中で、必要だと思ったことをカタチにし続けてきた8年間でした。
ここいろhiroshimaの現在の主な活動:
🔵居場所づくり
「ここいろ会」「中高生の会」「保護者会」と、対象別に安心して話が出来る場をつくっています。子どもと大人がごちゃ混ぜで過ごせる場があることも、ここいろの特徴です。
🔵啓発活動
学校講演や大人向けの講演を通じて、性の多様性の知識だけでなく、「自分らしく生きる」ことについて考えたり、行政や民間団体向けの研修では、誰もが安心して過ごせる環境をどのようにつくっていくかを考える機会を提供しています。
🔵相談事業
「遠方で交流会に行くのが難しい」「リアルな場に行くのはハードルが高い」という声を受けて、LINEで相談ができる体制を構築したり、必要があれば個別での対面相談もお受けしています。

この8年間の活動の中で感じていることがあります。
それは、「何かあったら話せる場所がある」「見守ってくれる人たちがいる」と思えることが、生きていくうえでの安心につながるということ。
先述の当時小学1年生だったお子さんは、この春高校生になります。
この子が伝えてくれた言葉は、今でもここいろhiroshimaの活動を支えるチカラになっています。
「何かあっても、ここいろのみんながいるから大丈夫」
社会を一気に変えるインパクトのある活動は出来ないかもしれない。
けれど、広島という場所に「安心できる居場所」がある。
そう感じながら送れる日常の積み重ねが、未来の希望に変わっていくのではないかと確信しています。
🔶広島が「心の安全基地」に。
ここいろhiroshimaには、広島に住んでいる人はもちろん、県外から交流会に参加してくれる人も増えました。相談には全国各地からつながってくれる相談者さんたちがいます。
まだまだ必要な情報が届かないもどかしさがある一方で、
「届いている」と実感することも増えてきました。
「ここいろhiroshimaという団体があると紹介してもらった」と問い合わせがあったり、
「学校の先生がパンフレットをくれた」という子がLINE相談に来てくれたり。
少しずつですが、届き始めている。
届けてくださる人たちが増えてきている。
そう感じています。
そして、広島で活動を始める仲間たちが増えてきたこと。
それぞれの団体が、出来ることに取り組んでいます。
2025年10月には、広島で初の単独開催となるプライドパレードも実現しました。
「パレードをやりたい」と声を上げてくれた方の存在。
この瞬間を創るまでにたくさんの人のチカラが結集したこと。
そして、約300人もの参加者たち。

こんな景色が広島で見られる日が来ることを、僕は想像していませんでした。
「広島でも、安心して生きていける」
「広島には、たくさんの味方がいる」
改めて、そう強く感じた時間でした。
これまでたくさん聞こえてきた、
「やっと見つけた」という言葉が、特別じゃなくなる未来にしてきたい。
悩んだときにはすぐに相談ができて、
「自分はひとりじゃない」と感じられて、
うまくいかないことがあっても「ここに戻ってこればいい」と思える
そんな「心の安全基地」として、これからも在り続けたい。
🔶250万円を募らせていただく理由
~9年目の歩みを続けるための安心できる土台づくりのために~
ここいろhiroshimaを立ち上げてから法人化するまでの6年間は、想いと情熱だけで走り続けてきました。
講演会などで頂く費用以外は全て無給で走り続けてきたのですが、法人となって少しばかりの給与が出せるようになりました。
現在も別で仕事をしながらにはなりますが、活動にコミットする時間を増やすことができたのはすごく大きな変化です。
緊急で相談があれば早めの対応ができるようになったり、
学校講演においても先生方との打ち合わせを時間をかけて丁寧にできるようになりました。
今回、このプロジェクトで募らせていただく250万円という金額は、
昨年度の活動費用をもとに、この1年間最低限かかる費用を出した金額となります。
◎LINE相談員を含めたスタッフ人件費・・・約200万円
◎公式LINEや寄付決済システム料など・・・約20万円
◎居場所事業費・・・約10万円
◎事務所家賃代・・・約12万円
◎法人税・住民税など・・・約8万円
このようなプロジェクトで、活動にかかる最低限の費用を募るのは正直、心苦しさもあります。
もっとチャレンジングなことを言えたら、応援してもらいやすいのかな・・・とも思います。
でも、何よりも大事なのは「無理なく続けていくこと」なのだと、
今は心から思っています。
1年間、安心して運営ができる見通しを持つことが、
目の前の子どもや保護者の安心を守ることになり、
子どもたちの「やりたい」を一緒に実現していくことにつながっていきます。
🔶今の正直な想い
2018年にここいろhiroshimaを立ち上げてから、力を合わせながら子どもたちや保護者と向き合い、活動を一緒につくってきた大切な仲間がいます。
この8周年という節目のタイミングで、大きなライフステージの変化を迎え、
その仲間が退任することになりました。
それは、
ここいろhiroshimaにとっても、ものすごく大きな変化です。
正直に言えば、
不安な気持ちもあります。
この活動を、これからも続けていけるのだろうか。
必要としてくれる人に、届け続けられるのか。
「自分に何ができるだろうか」と、僕自身何度も問いかけました。
今までとカタチが変わるかもしれない。
出来なくなることも出てくるかもしれない。
そう思うと、すごく怖かったんです。
それでも、「ここいろとしての活動を、まずは10年続けたい」
そんな本音が出てきたときに、
「カタチが変わろうが、出来なくなることが出ようが良いじゃないか」と。
居場所が在り続けること。
広島に、ここいろが在り続けること。
「ひとりじゃない」「何かあっても大丈夫」と思える心の安全基地を守ること。
大切に育ててきたこの活動を、これからも無理なく続けていきたい。
───そう思ったのです。
活動に関わってくれているメンバーや、支えてくださる方々のチカラをお借りしながら、
9年目は「在ること」を大事にしながら出来ることを続けていきたいと思います。
🔶最後に ~あなたへのメッセージ~
人は、安心できるつながりが持てず、未来に希望が持てなくなったときに、孤独感や無力感で人生を諦めそうになります。
そんなとき、支えになるのは"安心できる仲間"と、ほんの少し先の未来を見せてくれるロールモデルの存在です。
子どもたちが少し先の未来に「生きたい」と思えるように。
いま、孤独の中にいる子どもたちが「ひとりじゃない」と思えるように。
保護者が安心して我が子を見守っていけるように。
どうか、あなたのチカラを貸してください。
これからの未来を創る仲間になってください。
最後まで目を通してくださり、本当にありがとうございました。
そして、いつもここいろhiroshimaを温かく見守ってくださり、本当にありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ここいろhiroshimaは、9年目も関わってくださるみなさんとともに歩んでいきたいと思います。
2026年2月25日 8周年を迎え、心からの感謝を込めて。
一般社団法人ここいろhiroshima
代表理事 當山敦己

