
原爆の図第2部《火》が美術館に戻ります
愛知県立芸術大学で進んでいる、原爆の図第2部《火》の修復作業がまもなく終わり、6月末に丸木美術館に戻ります。
第1部《幽霊》の修復が始まった2022年1月以来、久しぶりにすべての作品が揃うことになります(7月からは8月にかけては、広島のはつかいち美術ギャラリーに2点の「原爆の図」が貸し出されます)。
皆さまのご支援のおかげで、少しずつ原爆の図が修復できています。感謝申し上げます。今後、第3部以降の修復も進めていかなければなりません。どうぞ引き続き、ご協力をお願いいたします。
原爆の図保存基金 https://congrant.com/project/m...[1]
丸木美術館の58周年開館記念日
今年は被爆80年という節目の年。そして、丸木美術館の今の建物で「原爆の図」を観ることのできる最後の開館記念日になります。
歳月の積み重ねとともに、さまざまなものごとは変化していきます。しかし変わらず残り続けるものもあります。「原爆の図」が伝える人びとの記憶に、あらためて向き合う時間を大切にしたいと思っています。
開館記念日当日は、甫木元空さんと前野健太さん、ダンサーの皆川まゆむさんによる開館記念ライブ「埼玉のこどもたち」(定員150名・前売予約完売)が行われます。甫木元さんと前野さんは2023年のひろしま忌でもライブを開催してくださいました。
また、画家の山内若菜さんによるワークショップや、有機野菜などの出店やフリーマーケットで賑わう一日となります。美術館周辺でも、さわやかな新緑が気持ち良い時期です。お近くの方は、ぜひお立ち寄りください。
開館記念日に関する詳細は、こちら●https://marukigallery.jp/8760/ をご覧ください。
開催中の企画展:望月桂 自由を扶くひと
大正時代に大杉栄らとともに労働運動や農民運動に参加し、日本でもっとも早いアンデパンダン展(自由参加の展覧会)のひとつとされる黒耀会を結成した芸術家、望月桂(1886-1975)。
今回の企画展は、美術史研究者の足立元さんを中心とする調査団が、3年ほど前から長野県安曇野市の望月家に残された作品や資料を調査してきた成果の発表でもあります。
油彩画、水墨画をはじめ、デッサンや漫画、新発見を含むさまざまな関連資料など約120点を展示し、望月の足跡をたどります。
会期は、2025年4月5日(土)から7月6日(日)です。
映画「骨を掘る男」上映会のご報告
2025年3月15日(土)に、映画「骨を掘る男」上映会と、奥間勝也監督・具志堅隆松さんトークが行われました。
この企画は、地元の若い人たちが “社会を「知る」「考える」「語る」機会を作りたい” という思いで立ち上げた任意団体JIWA-JIWAの主催によるものです。
今もなお戦没者の遺骨を探し出し、遺族の元へ帰す活動を精力的に行ないながら、多くの戦没者遺骨が眠っている沖縄本島南部の土砂を新基地建設へ利用する計画に反対し、「人道上の問題」であることを国内外や関係省庁に訴え続けている具志堅さんの記録映画。
映画のあとのトークでは、奥間監督の映画制作のお話や具志堅さんの活動、想いをお聞きして、ご来場くださった方それぞれにとって「知る」「考える」機会になったことと思います。