1.財団設立30周年記念フォーラム

「尾瀬の未来を考える―持続可能な新しいかたち―」をテーマに、この30年を振り返りながら、尾瀬が抱える課題を尾瀬の関係者や尾瀬に関心のある方々と共有し、持続可能な尾瀬の実現に向けてみんなで考えるため、30周年記念フォーラムを開催しました。
当日は、立ち見が大勢出る程、多くの尾瀬ファンの皆様にお越しいただきました。尾瀬ファンの皆様の存在が、尾瀬の力であることを改めて実感することができました。
■開催概要
日時:2026年1月24日(土)午後1~4時
会場:東京国際フォーラム
<プログラム>
①開会・主催者あいさつ:財団理事長・山本一太
②来賓祝辞 来賓代表:堀上勝様(環境省自然環境局長)
③基調講演「尾瀬の価値の保全と継承~持続可能性への挑戦~」
:山本清龍氏(東京大学大学院農学生命科学研究科准教授)
④尾瀬保護財団と尾瀬の30年:財団企画課主任・宇野翔太郎
⑤パネルディスカッション
ファシリテーター:財団理事長・山本一太
パネリスト:山本清龍氏(前述)
館山美和氏(片品山岳ガイド協会長)
工藤友弘氏(有限会社尾瀬小屋代表取締役)
佐藤泰那氏(株式会社ほぼ日地域事業開発)
長田 啓氏(環境省自然環境局国立公園課長)
「基調講演」では、山本先生のこれまでの研究結果なども踏まえながら、尾瀬の価値について再確認し、変化する社会に対応した新たな保全と継承の仕組みについて様々なアイデアをいただきました。

「尾瀬保護財団と尾瀬の30年」では、財団設立から30年の歩みと尾瀬の歴史や変化をご紹介しました。この30年の変化として、保全面では気候変動による豪雨の増加や植生変化、ニホンジカ被害をご紹介し、利用面では入山者数の減少、山小屋減少、木道老朽化などの変化をご紹介しました。
「パネルディスカッション」では、「尾瀬の未来を考える―持続可能な新しいかたち―」をテーマに①保護と利用の新しいかたち、②みんなで支える新しいかたち、という2つのサブテーマでディスカッションを行いました。

①保護と利用の新しいかたちでは、まず尾瀬を「守ること」と「楽しむこと」を両立する、尾瀬らしい利用のあり方についてディスカッションしました。パネリストからは、「尾瀬に関わりたいと考えている人は多いので、尾瀬の外の力を借りることを検討してはどうか」といった話がありました。
続いて、尾瀬の群馬県域で検討が始まった新たな利用者負担制度を踏まえて、利用者に資金面で協力をいただくことについてディスカッションしました。パネリストからは、「何に使われたか正しく伝えることが大切で、利用者の利便性に直結するものであれば納得いただける」「尾瀬に関わりたいと考えている企業にも協力いただけるのではないか。利用者負担と並行して新たな収益源として考えても良いのではないか。」といった話がありました。
②みんなで支える新しいかたちでは、人手不足の厳しい状況の中で、どうやって尾瀬のファンや担い手を増やしたら良いかディスカッションしました。パネリストからは、「尾瀬のファンは非常に多く、その人たちが発信者になれるような取り組みを増やすこと」「尾瀬全体で課題を共有して取り組むこと」について話がありました。
続いて、企業や大学またはNPOなどとの連携についてディスカッションしました。パネリストからは、「行政だけではアイデアが枯渇するので、大学の専門性、行政の公平性、民間のセンスなどを活かし、様々な立場の人が集まって議論することで面白いアイデアが生まれる」「具体的な課題が分かれば企業側もアイデアを出しやすい」といった話がありました。

最後に、財団理事長・山本一太(群馬県知事)から、「やはり尾瀬最大の強みは『熱
烈なファン』、『ボランティア』、『様々な分野の魅力的なパネリスト』の皆さんがいることだと実感した。財団としても、しっかり応援する形にしていきたいと思う。」と発言がありました。
2.尾瀬フェア

2026年2月28日(土)と3月1日(日)の2日間にわたり、京王線高尾山口駅前広場で、尾瀬の魅力を伝えるためのイベント「尾瀬フェア~尾瀬保護財団30周年アニバーサリー~」を開催しました。2日間とも天候に恵まれ、大変多くの方にご来場いただき、会場内は常に賑わいました。
イベントには、尾瀬に関わる様々な企業・団体・自治体にブース出展していただきました。各ブースは、バードコール作りや鹿革を使ったキーホルダー作り、尾瀬VR体験、歩荷体験、尾瀬グッズや地元特産品の販売、尾瀬の地元観光案内、尾瀬散策相談コーナーなどなど、尾瀬の魅力を存分に感じていただける内容でした。
世界一の登山者数を誇る高尾山の麓での開催であったため、来場者は山好きな方が多く、尾瀬にも関心を持ってお話をしてくださり、出展者も楽しい時間を過ごすことができました。





