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開設5年目。プライドハウス東京を、より持続可能な場所・団体に
わたしたち「プライドハウス東京」は、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、性自認・性的指向、性別表現に関わらずすべての人が安心して過ごせる環境づくりを目指して、日本初のLGBTQ+の常設センター「プライドハウス東京レガシー」(以下、レガシー)を設立しました。
レガシーでは、LGBTQ+アスリートからのメッセージ展示、スポーツ団体向けの冊子・メディア向けガイドラインの配布など、LGBTQ+とスポーツ・文化・教育の情報発信を大会期間中に実施。その後も、いのちやユース向けの無料相談窓口事業や、LGBTQ+関連の書籍ライブラリーの設置、交流イベントの実施など、あらゆる人々にとってインクルーシブな空間を整えてきました。また、団体全体としても、自治体・企業との協働やセクシュアリティに関する教育・アドボカシー、スポーツを通じたLGBTQ+の理解促進・啓発活動など、セクターを超えた様々なプロジェクトを実施。2023年には東京都から認証を受け、任意団体から正式にNPO法人になりました。

オープンから5年目となった今では、累計15,000人以上の方がレガシーを訪れ「声かけが嬉しくて、また来ました」 「学びになった」「今では心の拠り所」と言っていただけるなど、”なくてはならない空間”になっています。
しかし、開設当初から環境も変わり、訪問者や相談者に対してスタッフ対応が追いつかないことが増えています。わたしたちは設立の原点である”LGBTQ+当事者を含むすべての人が、安心・安全にスポーツを楽しめる環境の整備”に引き続き取り組むと共に、「ここに行けばだれかがいる、安心できる居場所」としてのレガシーをこれからの世代にもつなげていきます。そのためには、皆さまからの継続的なご支援と共創が必要です。
日本における、LGBTQ+支援をとりまく課題
①全国各地にNGOがありながら、個々の団体規模・リソースが限られていることで、取り組みの拡大や大きなインパクトを生み出すことが難しい構造になってしまっている。
②まとまった情報にアクセスしたくても、情報が分散しており個別のNGOに問い合わせが行ってしまうなど、ポータル・ハブ的に情報を提供する仕組みがない。
③地方自治体のソーシャルワーカーやNGO担当者の中には、学ぶ意欲があっても、支援に関する知識や実践的なスキルを強化する機会が限られている。
こうした中、プライドハウス東京は、蓄積してきた支援のノウハウを共有するとともに、プライドハウス東京をハブとして様々な団体が互いの取り組みから相互に学び合える場所を提供できると考えています。
「プライドハウス東京」は、LGBTQ+の自殺防止事業や他の地域・自治体との連携を通じて、コミュニティのハブとなり、各地の団体に支援のノウハウを共有するという大きな役割を担っています。
LGBTQ+当事者とアライ(支援者)のコミュニティが、制約を超えて安心してつながり、自分らしく過ごせるために、プライドハウス東京レガシーを起点とした居場所づくり、スポーツ・教育など分野を超えた連携による環境整備や各種の啓発活動など、多角的な取り組みを実施しています。今後も、各地の実情を理解し、それぞれの声に寄り添って事業を進めるなど、着手できる活動の可能性をさらに広げていく予定です。
「ここに行けば、だれかと会える、話せる、学べる」居場所をこれからも

レガシーにご来館いただいた方からは、「声かけが嬉しくて、また来ました」「思いきって来てみて良かったです」「面白い本がたくさんある」といった声が寄せられています。旅行の際にふらっと訪れる方もいらっしゃいます。まさにレガシーという存在が、「だれかと会える、話せる、学べる」居場所としての機能を果たしていると言えます。
一人一人がレガシーで過ごす時間・つながりを通して力を蓄え、一歩をふみ出す。そこから少しずつまわりの人と関わり合い、ポジティブな変化を起こしていけるような「ハブ」としての役割を、今後も強めていきたいと考えています。
【レガシーのご利用スタイル】
①ゆるく交流
スタッフや来館者とおしゃべりするなど、気軽に交流することができます。もちろん、ゆったりと過ごせる場所としてもご活用いただけます。
②豊富な情報のラインナップ
LGBTQ+関連の書籍・雑誌・リーフレットを閲覧することができます。
③便利な設備・機能
充電器、コンセント、Wi-fiなど、便利な機能がそろっています。
④無料の相談窓口

LGBTQ+当事者、そうかもしれない人、そのご家族やご友人もご相談いただける窓口を設置しています。
⑤あらゆる人に開かれたイベント・企画
気軽に立ち寄り、人とつながる場となるよう、さまざまなイベントを実施してきました。たとえば、①日本手話でコミュニケーションができる「デフデー」、②ノンバイナリー、Xジェンダー、トランスジェンダーの人を対象とした「トランスデー」、③24歳以下向けの「ユースデー」、④年齢を問わず誰でも参加できる「ふれあい交流会」など。多様な背景や属性を持つ人々にとって、安心して過ごせる居場所となることを大切にしています。
「ともにクラブ」とは

自分のアイデンティティを初めて打ち明けられた場所、レガシー。
人とつながり、語り合い、安心できたレガシー。
自分自身への理解や、他者への理解を深めたレガシー。
――そんな「レガシー」を、次の世代にも残したい。
すべての相談は無料で提供しており、経済状況にかかわらずアクセスできることを大切にしています。しかし、この場所を誰にとってもひらかれた場として守り、続けていくためには、あなたのご支援が必要です。
そのために、2024年よりマンスリーサポーター制度「ともにクラブ」を開始しました!
毎月500円から、マンスリーサポーターとしてレガシーを支えることができます。
【個人・法人】
入会金:0円
月額:500円/一口〜
「ともにクラブ」寄付金の使い道について
「ともにクラブ」を、一緒につなげていきたい!
あらゆる人々にとっての安心・安全な居場所や、LGBTQ+インクルーシブな環境を整える活動を進めていくためには、これまで以上にリソースの確保・拡充、体制基盤の強化が不可欠です。
【皆さまのご寄付で】
例えば、下記のようなプライドハウス東京の組織体制や設備の強化に直接つながります。
①毎月500円をご寄附いただける方が5名いると、さまざまな独自イベントの開催が1回できます。
②毎月500円をご寄附いただける方が100名いると、より来館者の目的に応じたレガシー館内の設備・サービスの拡充の費用が捻出できます。
過去の使用例)入口ドア下の段差を解消、来館者からリクエストに沿った書籍の購入、だれでもトイレのドアの改修など
③毎月500円をご寄附いただける方が200名いると、レガシーの現場を運営するスタッフを1名雇用することができます。
④毎月1,000円をご寄付いただける方が125名いると、全ての主催イベントで情報保障のための手話通訳を手配することができます。
⑤毎月2,000円をご寄付いただける方が100名いると、プライドハウス東京事務局の常勤スタッフ1名分の人件費を確保できます。
代表者メッセージ

自分らしくあることを否定されることなく、まるごと受け止めてもらえる居場所や仲間は、誰にとっても大事なものです。特にLGBTQ+当事者にとって、それらは「命綱」にもなると、プライドハウス東京への参画や常設センターの運営を通じて、強く実感してきました。また、LGBTQ+関連の課題に関心を寄せ何か貢献したいと考える方々が集う「プラットフォーム」として、組織の枠を越えた協働も数多く生まれています。
今後の安定、持続的な運営を多くの方と一緒に進めながら、どのような性のあり方であっても尊重され、安心して暮らせる社会を、みなさんと一緒に作っていきたいです。今後も、プライドハウス東京にご期待を!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
ご支援のほどよろしくお願いいたします。