月1000円の支援で、子ども達を痴漢から守る

６月16日、性犯罪の規定を見直す刑法の改正案が参議院本会議で可決、成立しました。刑法の性犯罪規定は2017年に110年ぶりに大幅に改正されており、６年ぶりの改正となりました。

強制性交等罪が「不同意性交等罪」、強制わいせつ罪が「不同意わいせつ罪」になり、新たに盗撮を取り締まる「性的姿態等撮影罪」も成立しました。

痴漢は、被害者に深い傷を負わせる犯罪行為です。しかしこれまでは、迷惑防止条例違反として扱われていたため、微罪の扱いでした。都道府県ごとに条例が異なっている点も問題視されていました。

不同意性交等罪、不同意わいせつ罪は、暴行・脅迫や恐怖・驚愕（きょうがく）、地位利用など8項目の要因で同意しない意思を示すのが困難な状態にさせ、わいせつな行為をした場合に成立するとされます。

また、被害者が13歳未満の子どもである場合、13歳以上16歳未満の子どもで、加害者が5歳以上年長である場合も不同意性交等罪や不同意わいせつ罪が成立します。

これは登下校の電車内で多発する痴漢犯罪から子ども達を守る法律としても、重要な部分です。

そして2023年7月13日、刑法改正により性犯罪が厳罰化されました。大阪府警は、7月13日に発生した痴漢事件の犯人を不同意わいせつ罪で逮捕しました。

府警は8項目のうち、「予想と異なる事態に起因する恐怖・驚愕」によって被害者が不同意の意思を示せなかったと判断し、逮捕に踏み切ったと報道されています。

これまで微罪とされていた痴漢が厳しく処罰される重要な変革です。刑法改正後、痴漢を不同意わいせつ罪で逮捕するケースが各地で報道されています。

私はこれまでに数えきれないほど、痴漢被害にあってきました。しかし、加害行為に同意したことは一度たりともありません。被害者の一人として、痴漢が不同意わいせつ罪として処罰されるのを心から歓迎します。

今後、全国の警察機関において、全ての痴漢を不同意わいせつ罪で厳正に取り締まることを期待します。

痴漢抑止活動センターも、#痴漢は不同意わいせつ罪 のハッシュタグでSNSを通じて情報を拡散し、社会の認識をアップデートしていく取り組みを行っていきます。

被害者の気持ちに寄り添い、加害者の行為を許さない社会への変革を促進するため、センターは積極的な活動を展開しています。

痴漢は被害者にとって深刻なトラウマをもたらす犯罪です。私たち一人ひとりが意識を高め、共に痴漢撲滅のために力を合わせることができれば、より安全で公正な社会を築くことができるでしょう。