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こんにちは。ストリートチルドレンZEROキャンペーン事務局の辻本です。
今日までに、63人の方から75万円以上のご寄付をいただきました。ご支援をいただき、ありがとうございます!
今日は、ACC21でこのキャンペーンと、チャイルドホープとの協働事業「Project Bamboo:路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」を担当する私の思いを少しお話ししたいと思います。
私がフィリピンと初めて出会ったのは20年近く前。大学時代にNGOのワークキャンプで地方の村に3週間滞在しました。地域の人たちと一緒にコミュニティセンターを建設するというボランティアに取り組み、交流する中で、「国際協力を仕事にしたい」と思ったことが、現在につながっています。
2018年から、今の「Project Bamboo:路上で暮らす若者の自立支援プロジェクト」を担当することになり、再びフィリピンの人たちと一緒に仕事をする機会に恵まれました。コロナ禍で現地になかなか行くことができなかったのですが、今年2月に久しぶりにマニラを訪れることができました。
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過去に研修を受けた若者たちのビジネスの現場を訪れて、コロナ禍を乗り越えて自立の道を歩みつつある姿を見れたことは本当に嬉しかったのですが、一方で、日が落ちてからも路上で裸足で過ごしている幼い子どもたちの姿に胸が痛み、カメラを向けることもできませんでした。
滞在中、先日のフォーラムに登壇した元ストリートチャイルドのジュードさんがタガログ語通訳や記録作成のために同行してくれたので、「ストリートチルドレンにとっての幸せってなんだと思う?」と聞いてみました。
ジュードさんの答えはこうでした。
「僕の個人的な経験から言えることは、権利が保障されること。路上での暮らしが当たり前ではなくて、自分には服を着たり、安全な場所で眠ったり、十分に食べられたり、教育や保健を受けるといったさまざまな権利がある、ということを学んで、実際に享受できたことが僕にとっての幸せだよ」
路上で暮らしているということは、衣食住をはじめとしたさまざまな“当たり前”であるはずのものが奪われているということです。子どもたちが時折見せる笑顔を見て、「貧しくても幸せだ」ということは簡単ですが、路上で暮らす子どもたちにとって、抜け出して“当たり前”を手にすることこそが幸せの始まりなんだと痛感した一言でした。
このキャンペーンは2030年までにフィリピンのストリートチルドレンをZEROにする、という大きな夢を目標に掲げています。実現させることは本当に難しい道のりだとわかっています。それでも、37万人いるとされるストリートチルドレンひとりひとりに思いをはせると、やはり小さいことから行動していくことでしか、路上の子どもがいない未来にはつながっていかないとも思います。
ぜひ、たくさんの方にこのキャンペーンを自分事としてとらえ、参加していただけたら嬉しいです。よろしくお願いします!