シェアの理念
Health for All! すべての人々が健康に暮らせる世界の実現を目指します。
いのちを守る人を育てる国際協力NGO
特定非営利活動法人シェア(国際保健協力市民の会)は、インドシナ難民の支援活動をきっかけに1983年に設立した国際保健NGOです。健康で平和な世界を全ての人と分かち合うために、草の根の立場から行動を起こした医師・看護師・学生が中心となり集まったのが始まりです。
日本で取り組む課題
日本では、日本に住む外国人妊婦や母子が本来受けられるはずの母子保健サービスにアクセスできていない状況が長年続いています。母国との文化や仕組みの違い、制度など様々な要因がある中で、最大の要因は言葉の壁です。自治体の保健センターや保健所、医療機関、発達支援施設等の保健医療福祉従事者は、言葉の壁により、外国人妊婦や母子、家族に納得のいく支援やサービス提供が行えず、もどかしさを感じています。日本で出産・子育てを行う外国人住民が増える中、保健医療福祉従事者が、外国人妊婦や母子にも妊娠期から切れ目ない支援を提供できるよう、それにより外国人母子が必要なサービスにアクセスでき、安心して出産・子育てが行えるよう、母子保健場面で医療通訳サービスを活用できる環境を整えていくことなどが求められています。
プロジェクトの概要
東京23区において、母子保健場面における派遣を中心とした医療通訳サービスを提供することで、保健医療福祉従事者による医療通訳活用が進み、外国人妊婦や母子へ適切で納得のいく切れ目ない支援が提供できることを目指します。また、ネパール人保健ボランティアと共に、妊婦や母親への訪問等による健康や母子保健サービスに関する情報提供、相談対応等を行い、外国人妊婦や母親、家族が、日本の保健医療サービスを理解し、妊婦や母親自身の健康、そして胎児や子どもの健康と向き合い、必要な母子保健サービス等に適切にアクセスできるようになることを目指します。

プロジェクトの詳細
①外国人妊婦や母子への切れ目ない支援を支えるための、医療通訳活用促進
母子保健場面における派遣を中心とした医療通訳サービスを提供することで、保健医療福祉従事者による医療通訳活用が進み、外国人妊婦や母子に対して適切で納得のいく切れ目ない支援が提供できるようサポートします。対象地域を東京23区に広げ、17言語の医療通訳に対応します。また、外国人母子支援を中心に電話相談にも対応します。
②外国人妊婦や母子への切れ目ない支援の充実に向けた、自治体や医療機関等との連携推進会議や勉強会の開催
東京都内4区を中心に、保健医療福祉従事者や外国人支援団体と情報交換や連携促進、相互の学び合いを目的とした会議を開催します。また、保健師を中心とする保健医療福祉従事者を対象とした外国人母子支援に関する勉強会を行います。今後は徐々に対象地域も増やしながら、より広い地域での支援の充実を目指します。
③外国人妊婦や母子・家族への母子保健サービスや健康に関する情報提供
外国人妊婦が安心・安全に出産・子育てを始めていけるよう、外国人(ネパール、ミャンマー等)妊婦を対象に、オンラインで母親学級を開催します。自治体や医療機関とも連携し、必要な妊婦へ情報が届くよう参加勧奨等の協力を得ます。また、女性普及員や通訳者と一緒に、妊産婦訪問やネパール人集住地域などで、母子保健サービスや健康に関する情報提供や相談対応を行います。
④医療通訳派遣事業を恒常的に支えるための組織基盤強化
新規通訳者研修・選考会を実施し、現場のニーズに合わせた新たな言語の通訳者の追加や、各言語の増員を行います。また、医療通訳サービスの質の維持・向上のためにフォローアップ研修を行います。併せて、医療通訳事業化に向けて、企業連携や資金獲得など様々な活動を行います。
いただいたご寄付のつかいみち
いただいたご支援は、上記の活動のため大切に使わせていただきます。