特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会
認定NPO法人

2025夏《天の川募金キャンペーン》

「小さな変化ですが、確実に前に進んでいます。」 そう報告してくれたのは東ティモールの駐在員です。 「困難な環境の中にも変わる力は確かにある。 その一歩一歩に立ち会えることが、私の活動の原動力です」 困難な状況にある母と子が保健医療へアクセスできるようにすること。 シェアの掲げるこの目標を実現するために、 東ティモールだけでなく、カンボジアで、日本で、 日々奮闘している仲間たちがいます。 取り残された人々に寄り添い、なんとかして支援しようとする 私たちシェアの活動を応援してください。 どうかこの夏も、みなさまのご寄付をよろしくお願いします。

日本で、世界で、シェアの活動を日々実行している人たちがいます。

カンボジア

《健康意識を高め、母と子が健やかに暮らせる村をつくりたい》
私の村では、流産や子どもたちの栄養不良に悩んだり、妊産婦健診の知識が不足したりしている母親たちがいます。子どもが病気になっても、保健センターに行くよりもまず伝統的な治療に頼ってしまうことで、子どもの栄養不良や命を亡くすことも少なくありません。私はこのような状況を改善したいと強く思い、村の保健ボランティアに立候補しました。健康に対する村人の意識を高めることで、私の村の人たちが元気に暮らせるよう、これからも保健ボランティアとして活動を続けていきたいと思っています。(保健ボランティア プロム・ケムヨン)

村で乳幼児健診実施中のプロム(写真左)

東ティモール

《病気になる前に予防することで、救える命を増やしたい》
予防できる病気で命を落とす子どもたちがいます。特に山間部や離島では医療や水へのアクセスが限られ、病院に行くのも一苦労。だからこそ、病気になる前に予防することが命を守る鍵になります。私たちは、学校での保健教育のため教員研修や衛生環境の整備にも取り組んでいます。「授業の後子どもたちが家で手を洗うようになったんです!」と嬉しそうに話す先生。小さな変化ですが、確実に前に進んでいます。困難な環境の中でも「変わる力」は確かにある。その一歩一歩に立ち会えることが私の活動の原動力です。この活動には続ける力が必要です。(駐在員 深堀夢衣)

学校の教員研修後、先生たちと深堀(写真中央)

日本

《言葉の不安をなくし、安心して医療を受けられる環境を広げたい》
在日外国人にとって、言語の壁は医療を受ける上でも大きな課題です。そのため、診察時に疑問や不安を十分に伝えられないことで、正しい情報が得られず、不安が解消されないのです。ベトナム人コミュニティでは「日本の先生は大丈夫としか言わない」との声を聞くことがありますが、通訳者として関わってみると、実際は検査内容を丁寧に説明し、患者の不安にも向き合ってくれています。私は医療通訳者として患者と医師の架け橋となり、言葉の不安を抱える人が、少しでも安心して日本での生活を送れるよう、これからも学び、活動を続けていきたいです。(医療通訳者 ディン・タントゥエン)

医療通訳研修に参加中のディン(写真中央)

代表者メッセージ

<ご挨拶と天の川募金のお願い>
──国際保健が立たされている危機──

 皆さまいかがお過ごしでしょうか。国際保健の世界は、アメリカ合衆国の2度目のトランプ政権が打ち出している様々な政策の影響の中、危機的状態になっています。その主なものは、アメリカのWHO脱退、米国の国際協力機関であるUSAIDの業務停止、米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の資金援助凍結などです。アメリカは国際保健機関WHOへの最大の資金提供国であり、総予算の約15%を占めています。アメリカの脱退により、WHOの財政基盤が大きく揺らぎ、WHOが実施しようとしている様々な活動、特に感染症対策に大きなネガティブな影響が出ると考えられます。今後の感染症対策の大きな基盤であるパンデミック条約は締結されましたが、様々な薬剤の主供給国のアメリカの不参加により、その実効性が疑問視されています。また、アメリカの国際協力機関のUSAIDは、年間約400億ドルを人道援助に費やしており、これはアメリカの年間政府支出の約0.6%に相当します。その多くは世界の健康プログラムに向けられており、その大部分はアジアやサハラ以南のアフリカの途上国のために使われています。これらの国のプログラムで雇用されていたローカルスタッフらもすでに解雇されており、カンボジアにおいても同じようなことが起こっています。また、米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の停止により、50カ国でHIV治療や検査、予防サービスが停止しています。さらに、前政権時に実施していた、米国による母子保健、特にリプロダクティブヘルス関連の事業が停止されることにより、途上国の女性や子どもらへの影響が考えられます。現実にUSAIDの援助が停止している今、現場では、社会の中で埋もれ、誰にも目を向けられず「取り残されてしまった人々」が犠牲になっています。
 私たちシェアは、現在、カンボジア、東ティモールにおいて母子保健を中心とした活動をしています。「誰ひとり取り残されない」社会を目指し、今こそシェアの経験、人材、地域の人々とのつながりを生かす時と考えます。粘り強く活動を継続していきますので、この勢いを継続するためにも、引き続き、皆さまのご支援を、よろしくお願いします。

特定非営利活動法人 シェア=国際保健協力市民の会
代表理事 仲佐保

寄付金の使い道について

いただいたご支援は、シェアの「いのちを守る人」を育てる活動のために大切に使わせていただきます。

団体情報
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このページは寄付・ 会費決済サービス
コングラント」で作成されています。
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