奥能登珠洲ヤッサー基金

奥能登珠洲ヤッサープロジェクト

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「奥能登珠洲ヤッサープロジェクト」は、奥能登国際芸術祭を通じて珠洲の方々と交流し、今もって珠洲に思いを寄せる大勢の方々の思いを珠洲の復興につなげていく活動です。珠洲での活動とともに、珠洲の現状をお伝えしていきます。 当プロジェクトの目標は以下の通りです。 1. 帰りたいと思っている人が珠洲に帰れるようにすること。 2. 再び人々が訪れるような珠洲にすること。 3. 珠洲に思いを寄せる人々を珠洲につなぎ、珠洲の復興・地域づくりに貢献すること。
2024-04-08 18:30
3月の活動報告
3月の活動をまとめてご報告します。

1. 今月行ったこと

道路事情が悪くて1~2月に確認できなかった小山真徳さんの作品「ボトルシップ」と、避難所として使われており確認を控えていたひびのこづえさんの作品「スズスカ」の点検を行いました。
中島伽耶子さんの作品「あかるい家」の応急手当を行いました。建物の柱に筋交いをいれるなど、構造を補強しました。
4月以降の活動に備えて、珠洲の滞在拠点を拡充しました。
珠洲市の復興支援を申し出ている経済同友会の視察などをコーディネートしました。

2. 活動報告

■中島伽耶子作品「あかるい家」の片付け・補強

3月12日から13日の日程で、アーティストの中島伽耶子さん、彫刻家の岩瀬海さん、及びアートフロントギャラリーのスタッフが、「新潟県の中越地震」でも支援に関わっていた建築家の渡辺和夫さんの指導のもとで会場の片付けと建物の補強を行いました。余震などによる倒壊を防ぐため、建物の壁にコンパネを打ち付け、柱と柱の間に筋交いを入れました。

■小山真徳作品「ボトルシップ」、ひびのこづえ作品「スズスカ」の点検

3月14日、雪解けによって道路事業が改善したことから、小山真徳作品の点検を行いました。作品本体に大きな損傷は見られませんでしたが、地滑りによって作品の敷地に大きなひび割れが生じ、作品を支える基礎が地表に露出していました。4月にはアーティストの小山真徳さんが作品に水を引いている水路等の応急処置をする予定です。
3月27日、ひびのこづえ作品の点検を行いました。作品会場に現在も避難者が生活しているため建物内部には立ち入らず、建物の外観を中心に点検しました。園庭に続く出入口が破損していました。

 

■大谷避難所訪問

3月9日、ヤッサープロジェクト代表の北川フラムが、スズ・シアター・ミュージアムおよび大谷地区の避難所を訪問し、住民の方々と大谷地区での今後の活動について打ち合わせしました。

 

■経済同友会のコーディネート

経済同友会の副代表幹事の高島宏平さん、代表理事の岡野貞彦さんらご一行と珠洲市長との意見交換の場を調整しました。また、同友会ご一行の珠洲市内視察を調整しました。
経済同友会は、企業版ふるさと納税などの仕組みを使って、珠洲市の復興支援を模索しています。

■メディア出演・掲載など

3月13日、北川フラムが、NHKラジオ「マイあさ!」で、奥能登珠洲およびヤッサープロジェクトの現状について報告しました。

3月18日、北川フラム塾において、北川フラムが奥能登珠洲およびヤッサープロジェクトの現状について報告しました。

3月18日、アートフロントギャラリースタッフが、luckyFM茨城放送「ダイバーシティニュース」で、奥能登珠洲およびヤッサープロジェクトの現状について報告しました。

■助成金など

公益財団法人企業メセナ協議会が募集する「GBFund令和6年能登半島地震」に応募し、採択されました。これにより、ヤッサープロジェクトに寄付いただく方が、一定の税控除をうけることが可能になりました。
公益財団法人小笠原敏昌記念財団が募集する「令和6年能登半島地震 緊急助成 第2次(現代美術・伝統工芸分野)」に応募し、交付の内定をいただきました。

3.アーティストたちの動き

奥能登国際芸術祭に関連したアーティストたちの活動を紹介します。

〇中谷ミチコさん「sukuu,sukuu,sukuu2024」

3月15日から横浜みなとみらいで始まった「BankART Life7 UrbanNesting:再び都市に棲む 2024」に、「奥能登芸術祭2020+」で発表した作品「すくう、すくう、すくう」の一部で再構成した作品が出品されています。この作品の購入者を募り、収益は能登半島地震義援金として珠洲市に寄付/返還されます。中谷ミチコHP

〇鴻池朋子さん「カーテン・プロジェクト」

建築家の坂茂さんが手掛ける仮設住宅に設置するカーテンを制作するプロジェクトを行っています。布やハギレを使ってカーテンを縫い、鴻池さんの作品の絵柄を刺繍やアップリケで付けていきます。縫い手や布提供者、刺繍を縫いたい方など、さまざまな形で参加する方を募っていらっしゃいます。

4.珠洲の様子

市内の避難所は約40か所あり、約1000人の方が避難生活を続けていらっしゃいます。家屋調査が進むなかで、全体の3割強、約5000軒(非住家含む)が全壊と判定されたとのことです。約1000戸の仮設住宅の建設がはじまり、約200戸がすでに完成し、入居がはじまりました。

珠洲市内の道路については、一部通行止めの箇所はあるものの、復旧が進んでいます。国県道の通行止めは、最大9路線31ケ所(1/6時点)が、4路線7ケ所になりました。のと里山海道についても、金沢から輪島方面については、3月15日に全線開通しました。一方、輪島から金沢方面については、のと里山空港ICから徳田大津ICまでが通行止めです。(詳細は石川みち情報ネットをご覧ください。

水道については、宝立浄水場からの仮設送水管が設置され、3/10から市役所、市総合病院、上戸小学校、飯田小学校、緑丘中学校とその周辺で給水が開始されました。建物内の漏水があるなど、以前ほとんどの世帯で断水が続きますが、漏水調査を行いながら順次、区域を拡大していくようです。

下水道については、マンホール嵩下げ、本管、取付管など流水設備の応急修繕が行われていますが、浄水センターの停止が続いており、復旧の目途が立ちにくいようです。

食事については、1月6日から行われていた自衛隊の炊き出しが3月23日に終わり、市内の飲食店などが弁当をつくって届けるようになりました。

2月3日から社会福祉協議会のコーディネートではじまったボランティアの受け入れについては、3月末時点で累計約6000名の活動があったようです。鉢ケ崎オートキャンプ場にボランティアの宿泊拠点が整備され、最大50名の宿泊が可能になったようです。

珠洲市災害ボランティアセンター ボラキャンすず

5. 4月の活動について

珠洲市内でもアクセスの悪い大谷地区では、依然として3か所の避難所に50名弱の方が避難生活をしています。また、ボランティアなどの活動も少なく、片付けなどの作業が遅れているようです。
4月は、大谷の避難所に定期的に通いながら、瓦礫の片付けなどを行っていく予定です。
水・電気は来ていませんが、滞在拠点も整備できたことから、現地で活動する人数も増やしていきます。

団体情報
奥能登珠洲ヤッサー基金
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