【新着情報】
●New!3ヵ国民衆会議後の新たな取り組みとして、国連小農宣言・家族農業10年連絡会が立ち上げとなりました。2月18日の外務省や農林水産省を含めた議論などぜひご覧ください。今後の活動にご興味ある方も、こちらのサイトをご確認の上連絡いただければと思います。http://unpesantsrights.blog.fc2.com/
●1月17日木) 【3ヵ国民衆会議報告会が開催されます!】実行委員会の一員であるアースマンシップさん主催です→2月3日(日) 3ヵ国民衆会議報告会&座談会情報
●11月26日(月)3ヵ国民衆会議クラウドファンディング 支援者数167人 支援総額1,417,000円で終了いたしました。ご支援・ご協力いただいたみなさま本当にありがとうございました!3ヵ国民衆会議後の報告などは改めてご連絡いたします。またブログ, facebok, twitterなどでも順次情報を共有いたします。ぜひご覧になり、引き続き応援いただけますと幸いです。
●11月23日(金)3ヵ国民衆会議、東京でのオープンイベントは終了しましたが、25日には神奈川、京都でも姉妹イベントがありますので、ぜひお越しください。またクラウドファンディングは、11月25日まで行っておりますので、最後までご協力お願いいたします!!!
●11月17日(土) 国際シンポジウム&マルシェ(11/21)のプログラムが完成しました!ユースチームweb「新着情報(New)」よりご覧ください。会議へ参加するにはお申込みが必要です→こちら
●11月15日(木)の産経新聞に3ヵ国民衆会議の記事が掲載されました!!こちら
●11月11日(日)の毎日新聞に3ヵ国民衆会議の記事が掲載されました!!こちら
●日本ーブラジルーモザンビーク3ヵ国民衆会議の詳細は3カ国民衆会議イベント情報まとめ(JVC)をご覧ください。
1.はじめに
初めまして! 私たちは「3ヵ国民衆会議実行委員会」のファンドレージングチームです。日本中から農家やNGO、料理研究家、研究者、学生、会社員、市民などが集まって、この「実行委員会」を結成しました。
私たちが生活していく上で必要不可欠な日本と世界の「食と農」を守るため、今年の11月に東京で開催される「3ヵ国(日本・ブラジル・モザンビーク)民衆会議」の実現を目指して活動しています。
日本ではあまり知られていませんが、ブラジルとモザンビークは「食と農」の危機に深く直面しており、それによって自然や、農民など人々の生活に影を落としています。そして日本はこの2ヵ国の危機と無関係ではありません。
「3ヵ国民衆会議」にはこの3ヵ国の農民や若者、環境・女性・人権団体等が集まります。そして、それぞれの地域で起きている課題を共有し、これからの明るい「食と農」の未来を作るより良い方策を、日本の一般市民も交えて共に考えていきたいと思っています。
この会議の実現のために必要な、ブラジル・モザンビークから来日する方々の渡航費・滞在費、また日本の農家との農村交流の費用、会議での通訳費などが、依然として足りていない状況です。この会議に向けては、去年からお金集めに奔走し、様々な団体や基金からのご寄付をいただき、実行委員会の方でもお金集めに努力しているところです。しかし、どうしても後200万円を超える額が足りない見込みです。
一部の団体だけの力ではなく、日本と世界の食と農を守りたいと考える沢山皆さまの力で、この3カ国民衆会議を実現させていただけないでしょうか?
詳しくは→3ヵ国民衆会議~危機の21世紀を超えて、つながりあい、食の幸せを未来に手渡すために~
2.3ヵ国民衆会議とは
後ほどもっと詳しくご説明しますが、3カ国民衆会議とは日本・ブラジル・モザンビークの3ヵ国の農家や若者、市民団体(環境、女性や人権など)、一般市民が集まって
・世界の食と農の現状や課題を整理し、
・世界のオルタナティブ(新たな試み)を紹介しあい、
・ともに課題を乗り越えるための方策を考え、
・「食と農の未来」に向けて3ヵ国の人びとの連帯を深める。
そんな国際会議です。
写真は2017年10月、モザンビークで行われた三ヵ国民衆会議の様子
4.「食と農の危機」
今、世界は「食と農の危機」にあります。なんて言われると、いきなり「食と農の危機」ってなんだ!?と思った方もいると思います。
私たちには
・自分が食べたいものを自由に選んで食べる権利や
・健康に良くて安全な食べ物を手に入れる権利
・そして、作り手である農家(農民)が、作りたいものを自由に作る権利
である「食の主権【food sovereignty】」があります。
しかし、
・自然や農民の権利を軽視した政策や、大規模な農業事業
・農薬や遺伝子組み換え作物を多く使った食と農のあり方
によって、いま世界中でこの権利が奪われつつあります。
5.ブラジルの「食と農」の危機
ブラジルでは、1970年代から2000年の初めにかけて、「セラード農業開発」という開発事業が行われました。この事業は、日本の開発援助(ODA)によって進められました。その結果、
・セラード地域という、「生物多様性の宝庫」とされる自然豊かな地域を、大豆などの輸出用作物の農地にしてしまいました。
・国内外からの投資が相次ぎ、セラード地域に長い間住んでいた、先住民族や農民から大量の土地を奪ってしまいました。
・大量の農薬を使った大豆の生産により、地域の人びとの健康に影響が出ています。(例えば、地域のお母さんたちの母乳から農薬が検出される、癌の多発などです。)
詳しくは→2012/11/15 セラード開発を問う 印鑰 智哉のブログ
そして今ブラジルでは、日本政府の協力の下「マトピバ計画」という、大規模な農業開発が行われようとしています。「セラード農業開発」に引き続き、ブラジルの多くの土地を、大豆や穀物などのプランテーションに変えようとしているのです。
6.モザンビークの「食と農」の危機
ブラジルと同じようなことが、アフリカのモザンビークでも起こっています。それが「プロサバンナ」事業です。こちらも日本の開発援助(ODA)で、2009年から行われている巨大な農業開発事業です。
この事業は
・ブラジルの「セラード農業開発」事業をまねて
・モザンビーク北部の土地を、大豆などの輸出用作物の畑に変えてしまうことを目的として始められました。
・海外の企業や投資家の流入で、多くの土地を、現地の農民から奪ってしまいました。
・ですがこの土地は、そこに暮らす人びとにとってはなくてはならないものなのです。先祖代々受け継いできた土地を奪われ、農民たちは今満足に食べていくことができない状態にあります。
7.3ヵ国民衆会議が可能にすること
3ヵ国民衆会議は、これまでモザンビークで3回、ブラジルで関連の会議が1回開催されてきましたが、日本では開催されてきませんでした。
今回日本で会議が開催されれば、ブラジルとモザンビークから、現地の農家や女性たち、先住民族の人びとを、日本にお呼びすることができます。
そうすることで
①上記の「セラード農業開発」や「プロサバンナ事業」を含む、今の「食と農の危機」について話し合い、解決のための方策を共に考えていくことができます。
②日本の農家も会議に参加でき、日本の「食と農の危機」の解決についても話し合うことができます。
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日本の「食と農の危機」については、「種子法」の廃止が今大きな問題となっています。
種子法の廃止とは?
今年の4月に「主要農作物種子法」(通称「種子法」)という法律が廃止されました。この法律は、日本人の主食であるコメや大豆・麦の優良な種子の生産・普及を「国が果たすべき役割」と定めたものでした。この法律のもと、都道府県が予算をつけて種子事業を実施し、これらの種子の多様性公共性が守られていました。しかしこの法律は、今年の4月に廃止されてしまいました。
これでは日本でも「食料主権」が守られない可能性があります。
詳しくは→ タネは誰のもの? 「種子法」廃止で、日本の食はどう変わるのか 生協パルシステムの情報メディア
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そして
③3ヵ国の農家や市民が出会うことで、ネットワークが生まれ、会議の後も、それぞれの活動を助け合えるようになります。
3か国の人々は、会議を通じて得たや知見やネットワークという財産をもとに、それぞれの今後の活動を強化していき、世界の「食と農の危機」の解決に役立てていきます。
つまり3ヵ国民衆会議は日本と世界の「食と農の危機」について話し合い世界中の仲間同士のネットワークを作り出すことで「食と農の危機」の解決に貢献する国際会議なのです!
皆さま、どうか私たちにこの国際会議を開催するためのお力をお貸しください!
9.最後に〜皆様のご支援の意味
普段から日本に住む私たちは、ブラジルなどの国々で作られた大豆を輸入して生活しています。モザンビークからの大豆輸入もあと少しで現実のものになるでしょう。
つまり私たちの食生活は、ブラジルやモザンビークの自然や、人びとの暮らしを犠牲にして成り立っているのです。食生活がそうであるということは、つまり私たちの身体(からだ)や命そのものが、他国の人びとから土地を奪って成り立っているということです。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?私たちには、それで良いなんて思えません。他の人びとの暮らしや健康を奪い、自然を破壊してやっと成り立つ生活はほしくありません。ブラジルやモザンビークの人びとの困難を知って、黙って見て見ぬフリなんてできないのです。
さらに、「セラード農業開発」や「プロサバンナ事業」は日本の開発援助(ODA)で行われています。このことは何を意味しているでしょう。
それは、日本という国が私たちの税金を使って、上記の事業を行っているということです。つまり私たちの税金が、海外で農家の人びとから土地を奪い取り、自然を破壊することに使われているというということです。これは本当に悲しいことです。私たちは皆、税金という形で「食と農の危機」に加担してしまっているのです。
だからこそ私たちは、この「食と農」の危機に立ち向かいたいと思っています。一部の国が、人々の生活や土地を犠牲にして作物を生産して、一部の国が何も知らずにそれを食べて暮らす、そんなシステムを変えたいのです。
そして今世界には、同じように「食と農の危機」に抗い、活動を続けている人びとがたくさんいます。それはブラジルやモザンビークの現地の農民や女性たち、先住民族の人びと、また世界の環境や人権団体、ジャーナリスト、研究者などです。
三ヵ国民衆会議を作っていく三ヵ国の人々は、政府や企業の動きに抵抗の声を上げている「市民」です。それは農民であったり、小さいNGOであったり、会社員であったり、言ってしまえば特別な社会的地位のない「市民」です。一人ひとりには大した力はありません。でもだからこそ、会議を通じて3ヵ国で連帯したいと思っています。そして皆さんのご支援によって、皆さんご自身が日本・ブラジル・モザンビークの「市民」とつながることを意味します。
私たちも皆さんも、今の「食と農の危機」に無関係ではありません。世界の「食と農」の危機には税金という形で巻き込まれ、国内では種子法が廃止されました。そして、毎日食事をとっていることを考えると、この国の誰もがこの問題に関わっています。だからこそ、皆様のご支援には大きな意味があります。
私たちは、「食と農」の守られた世界を作りたいと思っています。私たちの食べもののために、他国の農家の人権が無視されたりはしない。子供たちの給食に、農薬のたくさん入った食べものが出されることもない。企業の利益優先で遺伝子組み換え作物や農薬が大量に使われる世界ではなく、私たち人間にとって、安心安全な食べものが自由に手に入れられる世界を作りたい。世界中の農民の権利が守られ、人々が農の重要性に気づく世界を実現したい。それが私たちの理想であり、そのためにこの三ヵ国民衆会議を実現したいのです!
今世界のあちこちで食と農の危機が起きています。日本も例外ではありません。しかし、だからこそ今がチャンスなのです。今は3ヵ国民衆会議を開催する絶好の機会です。世界や日本で、「食と農」が脅かされている今だからこそ、この事実を国内や世界に広め、世界中で危機に立ち向かうチャンスのときなのです。
だから、私たちは決してお金を理由に諦めたくはありません。実行委員会のメンバーでお金を出し合ったり、様々な団体から基金やご寄付のご協力を頂いていますが、もはや皆さまのお力をお借りするほかないのが現状です。私たちにはもう、皆様からのご支援をお願いするしかないのです。
理想の世界に近づくこの絶好のチャンス、お金がないからという理由で諦めたくはない。皆様、もし私たちの考え、ビジョンに賛同していただけるなら、どうぞご協力をお願い致します!
【ご支援の使い道】
今回のクラウドファンディングでご支援いただいた寄付金は、上記3ヵ国民衆会議の開催費用に当てさせていただきます。用途は主に下記の通りです。
1)モザンビークからの小農1名分の渡航費・滞在費 約27万円
2)モザンビークとブラジルからの小農・市民社会関係者の国内滞在費 約54万円
*17名分。但し、助成や先方持参の資金で足りない分。
3)モザンビークとブラジルからの小農・市民社会関係者の農村・農民交流のための費用 約32万円
*千葉、山形、京都、埼玉で交流企画あり。(各農村、大人数の受け入れが不可能なため分散しています)
4)日本の農家・農業を学ぶ高校生の民衆会議参加のための国内移動費・滞在費 約39万円
*これまでモザンビーク小農が訪問するなど交流を深めてきた有機農家さんとその関係者、実行委員会に協力して下さっている農家さんです(北海道、山形、福島、千葉、山梨、京都、兵庫、三重、九州から10名)。
5)ポルトガル語⇔日本語/英語⇔ポルトガル語の同時通訳 約85万円
*どうしてもプロの通訳士と機材が不可欠な一般集会(11/21@聖心女子大学)の分、そして日本政府と政策協議をする際の英語⇔ポルトガル語の同時通訳費用
※詳しい会計予算はユースチームWebをご覧ください。
寄附に対するお礼
応援メッセージ
「私は料理を仕事にしています。この仕事を長く続けているうちに、見た目が良いとか美味しいとか早く簡単にできるとかじゃなくて、<飢えさせない>ということが、一番大事なんじゃないかしら、と思うようになりました。未来を生きる子どもたちに、ちゃんとした食べ物を受け渡したい。農業に関心を持ったのもそれが理由です。
今、私たちの一番根っこである<食>が、利益を優先させるビジネスの道具にされつつあると危惧しています。日本のタネや食のことがとても心配です。ブラジルやモザンビークの人たちの活動は、とても他人事、遠い地域のことではないと思います。当事者として、共通する問題をたくさん抱えていると感じます。すでにタネを奪われつつある中で、農民や市民の努力で「私たちのタネ(クレオール種)」を守る法律を成立させたブラジル、今まさにタネを奪われようとしているモザンビークの事例からも沢山のことを学び、3カ国の農民・市民が協力してこの危機を乗り越えられたらと思います。
小さな一人ずつの力が集まることが、一番確かな社会を変える力なのだ、と信じています。」
料理研究家 枝元なほみ
「近現代世界の営利主義、個人主義、国家主義が今日破たんに瀕しています。一握りの富者が繁栄を謳歌する反面、8億以上の人が飢えに直面しています。日本は本来南北格差を埋めるためのODAでこの格差を埋めるべきなのに、ブラジル、アフリカ等で、食料生産を大豆等の商品作物生産に転換する事業に支出し、大企業のグローバル化を「援助」しています。いま、ブラジル、モザンビーク、日本の人びとが、民衆目線で「食と農の未来」を考えることは、グローバル化と格差を考え直す上で、たいせつな一歩と確信します。3カ国民衆会議の開催を支持し、クラウドファンディングを応援させて頂きます。」
西川 潤(早稲田大学名誉教授)
「3カ国民衆会議の開催とそれを支えるためにイッショケンメイなユースチームを応援しています。イッショケンメイの漢字は一生懸命が多いが、本来は自分の土地を命を懸けて守るという意味で一所懸命が正しい。今度の民衆会議は、農民が自分の土地の所有権を守り、自分が作る作物を選択できる権利を求めるという意味で、基本的な人権を守るためのもの。私も小さいけど一灯を掲げます。」
大橋 正明(聖心女子大学 教授 /恵泉女学園大学 名誉教授)
【3ヵ国民衆会議実行委員会ユースチーム】
鈴木敬太(代表)、井上良(副代表)、小出いずみ(会計)渡辺直子(顧問)、舩田クラーセンさやか(顧問)
【3ヵ国民衆会議実行委員会メンバー】
個人26名・8団体。
池上甲一(近畿大学名誉教授)、茂住衛(特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会AJF)、舩田クラーセンさやか(明治学院大学国際平和研究所研究員)、渡辺直子(特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンターJVC)、西崎伸子(福島大学行政政策学類教員)、古沢広祐(國學院大學教授)、山中一耕(風の里ヤマナカ農場)、岡田直子(特定非営利活動法人アースマンシップ)、受田宏之(東京大学教員)、西川 潤(早稲田大学 名誉教授 / 連帯経済フォーラム発起人)、斉藤 龍一郎(特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会AJF)、津山 直子(特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会AJF)、松平 尚也(有機・小規模農家、京都大学農学研究科博士課程 小農研究)、大橋正明(聖心女子大学教授/恵泉女学園大学名誉教授)、印鑰智也(日本の種子(たね)を守る会事務局アドバイザー)
ロマンアルカラ佳奈(Seed Library Network)、森亮介、大林稔(モザンビーク開発を考える市民の会)、白鳥清志(アフリカ理解プロジェクト)、浅岡みどり(立教大学大学院博士課程、恵泉女学園大学講師)、鈴木敬太(3カ国民衆会議プロボノ/ファンドレージングチーム)、マッカーティン・ポール(聖コロンバン会)、小林舞(総合地球環境学研究所研究員)、平賀緑 27人(非公開3人)
特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC)、特定非営利活動法人WE21ジャパン、農民運動全国連合会、TPPに反対する人々の運動、モザンビーク開発を考える市民の会、日本の種子(たね)を守る会、アフリカ日本協議会、Earth in Mind 8団体
呼びかけ人・団体一覧
9月30日現在、個人41人(内非公開2人)、19団体。
詳細はこちらでご確認下さい→民衆会議「呼びかけ人・団体」最終版
3カ国民衆会議(日本、モザンビーク、ブラジル)
〜危機の21世紀を超えて、つながりあい、食の幸せを未来に手渡すために
主催:3カ国民衆会議実行委員会
共催:聖心女子大学グローバル共生研究所(11/20-21日)