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特別コラム

maaaruで世界中に教育ネットワークを

maaaruで世界中に教育ネットワークを

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一般財団法人 日本寄付財団は、日本に寄付文化の構築を目指し、世界のあらゆる社会課題に取り組んでいます。2022年10月27日から開始する「第2回PEACE WALK」の冠スポンサーを務める一般財団法人 日本寄付財団 村主悠真代表理事に、新プロジェクト「maaaru」についてインタビューしました。

  • CHAPTER 1

    日本寄付財団とは

  • CHAPTER 2

    世界を教育で繋ぐプロジェクト「maaaru」

  • CHAPTER 3

    日本寄付財団のビジョン

CHAPTER 1

日本寄付財団とは

助成で社会課題に挑む寄付財団

まず初めに、村主さんが日本寄付財団を設立したきっかけ・経緯について教えてください。

僕は個人的に10年以上寄付活動を続けてきまして、その中で様々な課題感や無力感を感じてきました。飢餓や貧困などの抜本的な課題の解決に取り組むために、3〜4年前から現在の構想を作り、2021年に財団を設立しました。

日本寄付財団はどのような活動をされているのでしょうか?

当財団では国内外の非営利組織への直接的な寄付と助成を行っています。
個人で社会課題を解決するには、かけられる時間や労力に限界があります。
すでに専門性と想いを持って活動している団体への寄付を通じて支援することで、社会課題が解決されると考え、今この活動に取り組んでいます。
非営利団体に寄付をすることによって、現地での活動を視察したり勉強させてもらったりしていますが、時には非営利団体の活動を推進させるために活動の全体設計を行うこともあります。

CHAPTER 2

世界を教育で繋ぐ「maaaru」とは

途上国の教育支援を通して
世界・未来を「まる」で繋ぐ

「maaaru」はどのように始まったのでしょうか?

10年前から学校の支援に取り組んできたのですが、何億人もの人々が飢えに苦しんだり、医療・教育にアクセスできないという状況に対して、支援の終わりが見えないことに悩み続けてました。また支援先の学校などにずっといるのであれば、子ども達の様子や成長を感じることができますが、日本にいると状況が掴めないということもあるので、支援した後に自分が寄付した結果、世の中がどのように変わったのかが実感できなかったんです。

けれども、今も食糧不足や貧困などで苦しむ世界中の人々にとっては教育が必要ですし、教育を受けられないと貧困を抜け出すための入り口にも立てない。
僕の中では、寄付をした方が、それで少しでも様々な状況が変わったことを実感できるような方法がないかを模索し続けていました。

そこでたどり着いた答えとしては、共通の課題解決のためにみんながバラバラに支援していることが原因だと気付きました。なので、みんなで1つのブランドを作れないかと思いついたんです。

例えば、教育を受けられない100人を救っている人が100人いれば、1万人救っていることになります。そして、あと地球上で教育を受けられていない人が何人いるとかをカウントダウンできれば、大きなインパクトがあるのではないかと去年思いつき、そこからブランド名や仕組みなどを考えてやっと皆様に発表できるものが出来上がりました

「maaaru」はどのような課題を解決するのでしょうか?

学校や学校風の建物があり、先生や教えてくれる人がいるというある程度マネジメントができる場所に対しては、屋根の穴を塞いだり、トイレの構築、水道設備や下水道の整備をします。そもそも校舎がない場所には当然学校自体を作っていくことになりますが、実はそういった国には、学校は作られたけど放置されてる建物が実は多いので、そこをリノベーションして利用することで、一から造らないでそこの時間を省くことを意識しています。

まずは学ぶためのインフラを整え、次に教育として何を教えるかということが大事になります。今後生きていくために基本的な内容を教えるのはもちろんのこと、「和の精神」や人を思いやるということを徐々に伝えていきたいと思っています。

「maaaru」に込めた想いと今後の予定について教えてください。

maaaruは、日本語の「円」そして「正解」のまるからきています。世界中の子供たちの笑顔で一つの大きな大円を描くことで、戦争や紛争の解決に繋げたいという願いを込めています。教育を通じて「和」の精神を伝えたい、maaaruの卒業生が次は自分たちが支援をする側に回ってもらって、その支援がその地域で循環してほしいという願いも込めています。

これまで僕が個人で支援してきた学校を含めて、現在約200校近くがこのマールプロジェクトに参加してくれていますので、来年2023年には1,000校に広げ、さらに3年後の2026年には10,000校の教育ネットワークを構築します。

このぐらいのスピード感でやらないと、本当の意味で世界の社会問題の解決は実現できないと思っています。

CHAPTER 3

日本寄付財団のビジョンとは

共感経済を寄付で後押しする

ー最後に、今後の村主さんや日本寄付財団のビジョンを教えてください。

これからの世の中は、貨幣経済から共感経済にシフトしていくと思います。自分の利益のためだけに稼ぐ人よりも、人や社会のために動いていける人に価値が生まれてきます。 そして社会を良くしていこうという同じ想いを持った個人・団体が今以上に繋がり、コミュニティが形成される動きがさらに活性化してくるでしょう。そして、同じ思想・目的を持ったコミュニティの中でさらに社会貢献の動きが加速していくと考えています。3年後くらいには明確に変わると思いますが、5年10年でさらに顕著になるのではないでしょうか?

そのような意味では、共感経済が浸透した世界では非営利組織が、資本主義社会における株式会社のような重要な存在になります。社会課題を解決し、世の中を良くするという想いを持つ非営利組織が今後はさらに重要視される世の中に変化していくでしょう。日本寄付財団では、世の中の社会課題に対する熱い想いを実現するために、資金面の強化が必要な非営利組織に対して今後も助成を続けていきたいと思います

今回のインタビューでは、日本寄付財団設立の経緯や活動内容、そして新プロジェクト「maaaru」について伺いました。村主さん個人や日本寄付財団が、世界平和を実現するための手段として、国内外の組織への「寄付」に取り組む理由がお分かりいただけたのではないでしょうか!
「maaaru」を通じて、世界中に教育ネットワークが構築され、寄付者と途上国の子ども達で国境の境目がない大きな「まる」ができる日を楽しみにしています。

INTERVIEWER

コングラント株式会社代表 佐藤 正隆

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