活動の背景、社会課題について
▶ 子どもがいつでも、だれでも自由に過ごせる場所が少ない 管理者による禁止事項、危険な場所とみなされるなど防犯上の問題、子どもの声を騒音と受け取める大人の感覚などにより、公園・広場・校庭・道路などが、自由な遊びができる場ではなくなっています。 また、遊びの商業化・カリキュラム化が進んだことで、名もなき遊びは遊びとされなくなり、何もしないで過ごす自由が失われたりもしています。 ▶ 子どもが自分の意志で、やりたいことをやる、夢中になるという経験をする機会が少ない 学校でも放課後でも、子どもたちの時間の多くが「大人からやってもらう」と「大人が決めたことをする」が中心かつ当たり前のようになっています。受動的な生活の中で子どもたちは、「やりたい!」を見つけたり、自分の意思を示したりすることが苦手になっています。 ▶ 日常的に自然の中、屋外で遊ぶ機会が少ない 屋外にある土・水・木、そして火などの要素は、子どもが働きかけると変化をし、子どもたちの興味を強くひきつけます。光・風・雨などの気候や生き物などは、毎日自ら変化し、子どもたちを飽きさせません。これら様々な「変化」を「五感で感じる」という、子どもの心身の育ちに大切な時間が、極めて少なくなっています。 ▶ 親の孤立、「孤育て」が生まれやすい社会環境 親の孤立や孤独な育児は、現代の親にとって重要な問題です。核家族化が進行し、地域のつながりが希薄化する中で、育児において孤独感を強く感じる親が増えています。そうした親たちの支援の場として、いわゆる子育て支援施設はもちろん重要です。しかし屋内ではどうしても、距離の近さが気になったり、子ども同士の摩擦やけんかはすぐに止めなければいけなかったり、子どもがエネルギーを発散しきれず、親子ともに余裕をもって過ごせない場合があります。 |
『一般社団法人 八王子冒険遊び場の会(はちぼー)』について
「自分の責任で自由に遊ぶ」「ケガと弁当は自分持ち」をモットーに、子どもたちがアイデアと工夫で自分の「やりたい!」を実現していく場所『冒険遊び場(プレーパーク)』を運営しています。また、遊びの機会と地域の居場所創出のため、プレーリーダーがたくさんの遊び道具と共にどこへでも出向いていく『プレーカーによる遊びの出前』に取り組んでいます。
▶ビジョン:子どもを中心とした全ての人々がいきいきできる社会の実現に貢献する
▶ミッション:子どもたちが遊びの中で人や自然と関わり、自分らしく過ごせる場をつくる
冒険遊び場(プレーパーク)ってなぁに?
「自分の責任で自由に遊ぶ」「ケガと弁当は自分持ち」
子どもたちがアイデアと工夫で自分の「やりたい!」を実現していく場所です。
遊びのタネをまき、遊びの環境をつくり出す専門家、プレーリーダーがいます。
「危ないから」「汚れるから、「ケンカになるから」と禁上するのではなく、どうしたらできるかを一緒に考えてみる。木に登ったり、どろんこになったり、火を使ったり…
のびのびと思い切り遊べるプレーパークで、子どもたちは生きる力を育みます。
そしてそんな子どもたちの姿を通じて、お父さんお母さんや地域の人がつながっていきます。
なぜ遊びが大切なのか
遊ぶことは、生きること
子どもたちは遊びの中で心と身体を使い、たくさんのことを感じ、経験します。
上手くいかなかったり、ケンカやケガをしちゃったりすることもある。
でもそれらの経験を通して子どもたちは工夫を重ね、人や自分自身との対話を重ね、また挑戦していく。
『遊ぶこと』は「食べること」「寝ること」と同じように子どもにとって大切な本能による営みです。
はちぼーの主な事業内容
▶ 常設型プレーパークの運営
住宅街のど真ん中で、小さなプレーパーク「天神町ぼうけんひろば」を運営しています。
開園から約3年。地域の方々に支えられ、子どもたちが、親子が、地域が繋がる場に育っています。
▶ 定置・定期型プレーパークの運営
市内緑地にて月1回「みはらしプレーパーク」を、市内公園にて八王子市子ども劇場との連携で年数回「ジョイパーク」を開催しています。毎回、開催地域の小学生を中心に親子連れなど多くの人で賑わっています。
▶ プレーカーによる遊びの出前
感性を刺激する遊び道具や自然素材をいっぱい積んだ『プレーカー』で、遊びとワクワクをお届けしています。公園や道、園庭、駐車場など場所に応じて変幻自在の遊びを提供しつつ、地域交流も生み出します。東京都や八王子市と協働した事業展開も行なってきました。
▶ 普及啓発のための講座やワークショップの開催
『遊び』や『居場所』といったテーマを中心に、広く親子や子育て・子育ちについて学び合える講座やワークショップ、上映会などを開催しています。
代表メッセージ
『遊ぶことは生きること』
"遊び"とはやってみたいことすべてのこと。
やってみたいことを自ら選び、挑戦したその先にある子どもたちの豊かな表情を見るのが大好きです。
なかなか着かない焚き火と格闘する真剣なまなざし、度胸試しに意を決して高い所から飛んだ誇らしげな顔、夢中で掘った落とし穴に誰かが引っかかった時の爆笑の笑顔。
子どもの未来は間違いなく大事。
でも、未来を心配するあまり、大人の良かれで子どもたちから溢れるやってみたい気持ちを挫かない様に。
今この瞬間を生きるすべての子どもたちが、仲間と育ち合い豊かな子ども時代を送ることができる様に、私たち八王子冒険遊び場の会は遊び場づくりを通して力を尽くして参ります。
応援どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年3月 一般社団法人 八王子冒険遊び場の会 代表理事 数馬田 実香
寄付金の使い道について
「子どもの自由な遊び環境」と「地域のゆるい繋がり」を創出し続けるため、当団体の活動資金として大切に活用させていただきます。
▶ みはらしプレーパーク、天神町ぼうけんひろばの運営
法人の多くの業務をボランティアに頼っているのが現状です。安定した法人運営を続け、両プレーパークをより良い場にしていくために、スタッフの管理費をはじめ、広報作業や地域連携への取り組みなどに必要となる経費に充当させていただきます。
▶ 遊びの出前の拡大
子ども会や放課後子ども教室、学童クラブ、保育園など、子どもの遊びに直接関わる団体へと積極的に遊びを出前したいと考えています。しかし、予算的にあまり余裕のない団体もあり、出前費用を支払うことが難しいという課題があります。低予算もしくは無償で一か所でも多く遊びが届けられるよう、ご寄付を活用させていただきます。
▶ 遊具や設備の購入・維持
二か所のプレーパークのほか、プレーカーに積載する遊具や設備の購入、修繕等の費用に充当させていただきます。