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最終報告書の作成
クラウドファンディングへご支援頂いた皆さま、昨年は、クラウドファンディング「日本の子どもたちからウクライナの子どもたちへ お菓子と小さな幸せを届けよう!!」への温かいご支援、誠にありがとうございました。
タイトルにありますように、無事に皆さまからいただいた支援をウクライナの子どもたちへ届けることができました。支援の詳細について報告書を作成いたしましたので、ご報告いたします。
活動の内容に加え、メンバーの感想、現地から頂いた写真も含む報告書となっており、ぜひご覧いただければ幸いです。
ご支援の使い道 ・子どもたちへのギフトボックス
クラウドファンディング、街頭募金、カフェや塾などに置かせていただいた募金箱など
を合わせて募金していただいた金額は合計 604,500 円になりました。このご支援から一
つ 500~700 円ほどのギフトボックスを 870 個作成し、子どもたちに配布することができ
ました。ギフトボックスの中身は、現地のお菓子と小さなおもちゃを購入して、スロバキ
アに避難しているウクライナの子どもたちと現地に行った Globeself Students メンバー
が協力をして一緒に詰めました。
<ギフトボックスの様子と中身の写真>
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私たちの活動の背景と過程
私たちは馬渕純子さんが運営するGlobeselfが開催していたプログラムの参加者のなかで、ウクライナの方達のために何かしたいという思いが一致し集まった、中学生から大学生の 7 人で成なる学生団体です。2023 年 2 月に活動を始めました。主な活動としては、クラウドファンディングやカフェにおける募金箱の設置によって支援金を募りました。そのほかに街頭募金を原宿駅近郊で実施し、チラシを配り クラウドファンディングの呼びかけなどを積極的に行いました。街頭募金ではたくさんの方が足を止めて下さり、合計 7 万円ものご寄付をいただきました。各メンバーの学校ではクラスにクラウドファンディングのポスターを貼り、文化祭ではチラシを配るなど宣伝にも力を入れました。6 月には、在ウクライナ日本大使館の松田邦紀大使とオンライン会合をさせていただき、ウクライナの現状や今後必要とされる支援について、また日本の役割などについてお話を伺いました。現地でご尽力されている松田大使のお話は私たちの心に響き、大変勉強になりました。私たちの活動への応援のお言葉も頂き、大きな励みになりました。
<原宿での街頭募金の様子>
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また、メンバーが通う塾(総合学習室アビリティ)や、原宿のカフェ・らぴす様の店内に募金箱を設置させていただきました。VERVE COFFEE ROASTERS 様からもご賛同をいただき、新宿、恵比寿、六本木の 3 店舗で募金箱を置いてくださいました。
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VERVE COFFEE ROASTERS様
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カフェ・らぴす様
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総合学習室アビリティ様
現地での活動
メンバーの中の 2 名が、昨年夏にスロバキアに渡航し(旅費は自己負担)、ADRA スロバキアの活動に参加しました。スロバキアにもウクライナから避難してきた方が生活しており、その方々と交流しつつ、スロバキアからウクライナへ送る支援物資の準備などをボランティアとしてお手伝いしました。実際スロバキアにいったメンバーによると、想像よりも多くの避難してきたウクライナの子どもたちが ADRA スロバキアの活動にボランティアで参加しており、みんなで仲良く活動をしていたとのことです。お菓子の箱詰めは、ADRA のスタッフの方たちが事前に箱詰めの準備をしてくださっており、スムーズに行うことができました。慣れない環境でメンバーたちは初め緊張していましたが、現地の人たちに優しく迎え入れていただき、和やかに作業を行って、お互いの文化や生活などを知る良い機会ともなりました。
◯現地での体験を通して感じたこと
ADRA Slovakia の活動に参加させてもらい、実際にスロバキアに避難している子どもたちにお菓子を手渡し喜んでくれた笑顔を見たとき、勇気を出してこの活動に参加してほんとうによかったと思いました。この子どもたちの笑顔が今の私にとっての宝物の一つです!(かほ)
私は同い年の青年と現地で出会いました。自国を追われながらも、異なる環境で毅然と生きている彼の姿から、言葉には表し難い、何か勇気のような、「力」を分けてもらった様に感じます。(こうき)
<箱詰めの様子>
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ギフトボックス配布場所と個数
・ギフトボックス配布場所と個数 ギフトボックスを配布した場所、そして各地での配布個数を以下の表にまとめました。
<ギフトボックスの配布場所と各地での配布個数>
No. | 配布先 | 個数 |
1 | トレンチン(スロバキア) | 43 個 |
2 | ケジュマロク(スロバキア) | 75 個 |
3 | へルソン(ウクライナ) | 17 個 |
4 | キーウ(ウクライナ) | 3 個 |
5 | ハルキウ➀(ウクライナ) ハルキウ市立第 18 子ども病院 | 312 個 |
6 | ムカチェボ(ウクライナ) | 50 個 |
7 | ハルキウ②(ウクライナ) | 150 個 |
8 | ハルキウ③(ウクライナ) ハルキウ市立第5子ども病院 | 220 個 |
合計 | 6都市・8回 | 870 個 |
表にあるように、6 都市 8 回に分けて準備したボックスを配布しました。避難民のいるスロバキアで配るとともに、ヘルソンやハルキウなど、まだまだ激しい戦闘が続く地域の子どもたちにも、お菓子ギフトとして届けることができました。
現地での様子
ギフトボックスの配布先での様子についてです。ボックスを届けたときの各地の様子を収めた写真を現地からいただきましたので、ぜひ、ご確認ください。
ヘルソンでの配布
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キーウでの配布
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ルキウ・市立第 18 子ども病院での配布
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ハルキウ・市立第5子ども病院での配布
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支援を通しての感想
この活動を通して、心の中で思うだけでなくそれを行動に移すことの大切さを学び、また目標を達成するためにメンバーと共にアイデアを出し合いながら試行錯誤する楽しさも感じました。このプロジェクトはここで終わりますが、ウクライナの人々が一時的な喜びでなく正真正銘の幸せを感じられる時が訪れることを祈りながら、今後も自分達にできることを考え続けていこうと思います。最後に、たくさんのご支援本当にありがとうございました。(ゆいか)
この活動を通して、私は物事をやり遂げることの大事さを学びました。自分たちで1 から団体を作り、企画を考えそれを実際に実行する、そしてその結果を見られたことは私にとってとても大切な経験です。ご支援、ご協力ありがとうございました。 (かほ)
この活動を通して、私は自分の世界を大きく広げることができたと思っています。手を動かす、体を運ぶ、人と話す…読んで考えるだけでは見えない光景、思いに出会いました。ご支援いただいた方々、協力をしていただいたADRAのみなさんをはじめとする多くの方々に心から感謝をしています。ありがとうございました。(こうき)
他者を慮った行動は人との繋がりをうみ、次の誰かの行動の誘因となり、それが伝播していく様をありありと見ることができました。今回僕をこの活動に駆り立ててくれた感情を原点として、今後も対象は変われど、自分以外の誰かの助けになるようなこうした活動を続けていきたいと思います。(まこと)
『不幸な人は世の中にたくさんいるけれど、幸せな人が幸せでいれば、その幸せは伝染していく。』在ウクライナ日本大使の松田大使から頂いたこの言葉が、強く心に残っています。戦禍で辛い思いをしている人々が居る中で、私はどうあればいいのかと、1年前のあの日から考えていました。しかしこの言葉を頂いてから、私は精一杯幸せを受け取ろうと、そしてそれを他の人にも繋げようと思えるようになりました。 (わかな)
この活動に参加することで、「気がつく力」がより身についたような気がします。 街頭募金では、ウクライナの女性が私たちの姿を見て、喜んでいた顔が忘れられません。そしてみんなと活動をして、自分がとても難しいと思うようなことはたくさんありましたが、今の世界の現状をより知り、自分でも気がついて行動することで、少しでも誰かのためになれるのがとても嬉しかったです。 ヒョウが降る中、みんなで立って募金箱のお金が落ちないように大切に守ったのも思い出の中に残っています。 これからもこの活動を生かして、自分でも「気がつき」、アクションをとっていきたいと思います。(かりーな)
活動について
私たちの活動はこの報告書をもちまして、終了となります。支援を通して、応援してくださった方々、現地で避難している方々の思いに触れ、メンバーそれぞれが大きな学びを得ることができました。未だ戦火はやまず厳しい状況が続いていますが、これからも一人ひとりができる限りのことを行い、平和が訪れることを願うばかりです。
ご報告は以上となります。改めまして、ご支援していただいたみなさま、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。