COMODO・こもど が目指すもの
不登校かどうかに限らず、人が居場所に求めるものは「自分が安心でき、心地良いと感じる空間」だと思います。
逆に言えば、何らかの集団やコミュニティに所属していても、そこが自分にとって心地良い場所でなければ、本当の「居場所」にはなり得ません。
不登校の子どもたち多くは、学校にも家にも、その他の場所にも自分が本当に安心できる場所を見出すことができず、孤独感を感じているのではないかと思います。
だからこそ、私たちは集団やコミュニティに居場所を失った子どもたちとって、心から安らげる場所を創ることを目指しています。
不登校は、学校へ戻ることがゴールではありません
「不登校って…怠けているだけだろう?」 「学校に行けないなんて、 ただのワガママだろ?」 「甘やかしてはダメ!! 叱ってでも行かせるべき!!」
令和になった今でも、そんな声がまだまだ聞こえます。
しかし、不登校の児童生徒は年々驚くほどの勢いで増加しており、中でも島根県は悲しいことに全国でトップクラスの不登校率を更新し続けており、今や不登校は特別なことではなく、子どもを持つ親にとっては決して他人事ではなく、いつ自分の子どもの身に起こってもおかしく無い問題なのです。
一般的に考えると、不登校になったところから問題が始まったように感じるかもしれませんが、実はさまざまな要因がもたらした結果なのです。
不登校になるまでの子どもたちは、苦しくても・怖くても、周りに心配をかけないように頑張り、あるいは他の子のように普通のことができない自分を責めながら、死にもの狂いで毎日頑張ってきたんです。でも・・・それが限界に来てしまった・・・。
それが不登校になる瞬間であり、子どもにとっての不登校は、始まりではなく結果なのです。決して周囲が思う「なまけ」や「わがまま」ではなく、自分から訴えることができる、最後のSOS・救助信号だということを分かってあげて下さい。そうでなければ、逃げ道を失った彼らにとって、残された手段は最悪なものになるかも知れないのです。
そんな現状を少しでも変えるべく、本人や家族の個別支援だけでなく、まわりの大人たちの意識改革のために私たちは動き始めました。 学校や教育委員会、そして行政との連携、 また多様な団体・組織との連携を図りながら、「こもど」という、子どもが学校でも家でもなく、安心して過ごせる避難場所をつくってやりたいと願いながら活動しています。
子どもの貧困や孤食をなくしたい
数年前から全国的に「子ども食堂」が、ある種ブームのように全国各地で開催されています。 それはもちろん素敵なことですが、同時に続かないという危うい面も現れています。
子ども食堂は調理や食事ができるスペースさえあれば手軽に始められるものの、運営に行き詰まった場合、やめることのハードルも低いのもまた事実です。全国的に輪が広がる一方、人材や資金の問題から継続することが考える以上に難しい活動であるというのが現実です。
また、多くの子ども食堂は、本来ならば「貧困状態にある子どもや家庭を救うため」という目的であるものの、そういったラベルが付いてしまうと、当事者たちが参加しにくいため、誰もが気軽に参加できるイベント形態にしてしまいがちです。ところが、それゆえに対象外の参加者が多数集まってしまい、結果的に本来支援を必要としている者には届かないというジレンマが引き起こされてしまうのです。 私たちはそんな矛盾を克服しながら、どうすれば救済が必要な子どもたちに食事が届けられるのか?と悩み続けています。
ご支援の使い道
子どもの居場所は現在まだ設備が整っておらず、5〜6人の限られた子どもたちしか受け入れることができない状態です。子どもの世話をするための専従者の確保も難しく、当事者のお母さんたちが自身の仕事を交代で休みながら、子どもたちを見守っている状況です。
また、単発で開催する子ども食堂ではなく、必要な子どもや家庭に対して毎日少しずつでも確実に届けるためには、人材と費用を確保することが不可欠なため、今回意を決して皆さんにご支援をお願いさせていただきました。
支援金は子どもの居場所の維持費や備品購入、そして子どもたちがしっかり食事を取れるよう、食材や調理費等に使わせていただきたいと考えています。
光熱費が急騰している中で、追い討ちをかけるように寒くなったものの、子どもたちには暖かい部屋でお腹いっぱい食べさせてやりたいと願う母親たちが、必死になって踏ん張っていますので、どうか皆様の温かいご支援を心からお願い申し上げます。
・NPO法人シニアプロジェクト
・子どもの居場所・COMODO
運営責任者
島根県出雲市湖陵町板津 49-2 葛西 浩二