NPO法人 かみえちご山里ファン倶楽部が めざすもの
新潟県上越市の西側に位置する「桑取谷」は、水源の森・川・海までがすべてそろう豊かな自然環境と、雪国の伝統文化を色濃く残す生活技術や行事が伝わる場所です。
かみえちご山里ファン倶楽部は、この地域の自然・景観・文化および地域産業を『守る・深める・創造する』ことで、新たなコミュニティの創出と、持続可能なくらしを実現することを目的に活動しています。この地域には、人々が支え合いながら、人間らしく生き生きと暮らせるコミュニティのお手本がある、それは世界に誇れる「自然と人、人と人がともに生きる知恵と技」であると考え、20年以上活動を続けています。
五感を育んだ子どもたちこそ、本当の意味で
世界とつながりあえる! 未来を切り拓くことができる!
海、川、山がコンパクトにまとまった素晴らしい自然と、「地域で子どもを育てる」という気風が残る桑取谷で、子どもたちは虫を捕まえ、木に登り、海や川で泳ぎ、元気いっぱい体を動かして遊びます。学校の授業でも、子どもたちは外に飛び出し、地域の先輩達が先生になってくれます。危ないことをすれば、近所の大人がしっかり叱ってくれる、普段は考え方が違う人でも認め合い、いざというときに力を合わせる、そんな背中を見て育つ子どもたちに引き継がれるコミュティの知恵は、これから地球規模の環境問題や、複雑化する社会で互いを尊重しながらともに生きていくために大切な力になるはずです。
しかし、過疎高齢化が進み、子どもの数もどんどん減りつつある近年、この地域においても、年々子どもたちが外で遊ぶ機会が減少し、休みの日や放課後には、ゲームをして室内で過ごす割合も増えてきました。今この地域の小学校は、全校児童31名、中学校は20名。今何らかの手を打たなければ、この先10年で、子どもの数は激減し、学校も消えてしまいます。
五感を育む素晴らしい自然と地域から学べる環境の上に、先進的な教育と活動の場が加われば、桑取谷の教育環境は、どこにも真似できない、さらに素晴らしいものとなる。それを世界に発信することで、この地域で「子育てがしたい」と思ってもらえる人を増やし、人口減少に歯止めをかけたい。そして、自分の育った地域に誇りを持って生き、地域の、ひいては世界の未来を一緒に作ってくれる人材を増やしたい。そんな思いで「こどものたまりば」事業が始まりました。
子どもたちを育て、地域をつなぐ「こどものたまりば」
「こどものたまりば」では、桑取谷の自然、文化環境をめいっぱい活かし、小・中学生を対象とした、長期休業ならびに放課後の学習、体験活動を行うほか、ICTを活用した先進教育、海外と交流等の場の提供を行うことで、学校での学習とは違う分野での学びや社会参画の機会を創出します。また暮らしの面でも子どもたちをサポートできる方法を模索していきます。
「こどものたまりば」3本の柱
- 地域の先輩を先生にした、自然の中で存分に遊び、自然とともに生きる知恵と技を子どもたちが引き継ぐ機会の提供。
- オンラインで世界の子ども達と交流したり、デジタル技術を使って子どもたち自らが、自らを表現したり、地域文化を世界に発信する窓口となる活動。
- 子どもたち自身が「たのしい」「すごしやすい」と思える地域の実現に向けた活動。
◆ こどもの居場所づくり事業「ゲームよりみんなで外へでかけよう!」
【せかいとともだち】
- 週1回、放課後教室「せかとも」か「たまりばカフェ」を開催。
- 地域の自然や文化に触れる活動、メディア教育、外国の子どもとの交流、子ども達自身によるプロジェクト等を行う。
- 「たまりばカフェ」では、本を読んだり、宿題をしたり、様々なことを話し合う「こどもかいぎ」を開いたりして放課後の時間を過ごす。
- 来年度は「たまりば大工部」と称し、空き家の一室をお借りし、自分たちで塗装や改修作業を行い、活動の拠点とするプロジェクトを立ち上げる予定。
【なつやすみ(たまに冬休み)のたまりば】
- 夏休み中に4~5回実施予定
- 「川遊び」「森ぐらし」「地元の先生に自然や生き物の事を教えてもらおう」「大学生のお兄さんお姉さんと宿題を終わらせよう」など。
- 3Dスキャン、モーションキャプチャ、チャットGTPなど、ルールを学びながら最先端のデジタル技術を体験し、アナログ工作との組み合わせた創作活動や、地域発信活動を行う。
仮想空間に作った、桑取谷を紹介する「みんなのまち」。子供たちが段ボールで作った家や案内人を3Dスキャンし、動きや声をつけ、地域の風景も取り込んでつくりました!「cluster」というアプリを入れて「みんなのまち」を訪れると、どんなデバイスからも自由に散策ができます!
◆ 地域伝統文化継承事業「里神楽伝承プロジェクト」
地元小学校との連携の中で、地元神職に講師派遣による古来から地域に伝わる里神楽の指導伝承会を実施。子どもたちの郷土愛と誇りの醸成につなげる。10月~1月にかけ、10回の練習会と、地域発表会を予定。
◆ 子どものくらし向上委員会「あたりまえをとりもどせ!」
- 過疎化が進み、公共交通機関が充実していないこの地域では、子どものいる家同士が離れ、学校帰りや休日に遊ぶには保護者の送迎が必要になる。子どもにとって、気軽に友達と遊ぶという「あたりまえ」がない現状に加え、今後中学校のクラブ活動の地域移行が、各家庭への送迎の負担に拍車をかけ、家庭環境による格差が起こり兼ねない。そこで、子ども達が自分で動き、遊びやクラブ活動などに参加できるための地域全体を走るシャトルバスを走らせることができないかという希望が出ている。そこでこの活動では、将来的なシャトルバスの運用を目指し、その時間帯や送迎範囲、頻度などを検証するためのモニター実施を行う。
みなさんの力が、子どもたちの笑顔と地域の元気につながっています!
いただいた募金は、活動に使う道具や材料のほか、最先端技術を体験するためのデバイスレンタル、指導への謝礼などに使わせていただいています。 普段の活動では、衛星用品や救急セットなど、子どもたちの安全のために必要なものもそろえさせていただいているほか、川あそびや森の活動など、野外の活動については、安全管理のため、十分なスタッフを確保できるよう、専門知識のある講師や有償ボランティアをお願いすることもあります。
スリランカの子どもたちと交流し、学校に通えなかったり、食べ物が足りなかったり、学習用品が買えなかったりしている現状を知った子どもたちは、自分たちで文具やお菓子を持ち寄り、手紙を書いて送ったりする活動も行いました。その際の梱包や送付もこの募金で実現することができました。
また、常に手弁当で子どもたちの活動に協力いただいている地域のボランティアの方たちへのお礼ができたら嬉しいと思っていますし、令和7年度は、子どもたちが放課後や休みの日に自由に友達と遊べるためのシャトルバス運用のモニター実施のための燃料費の支出も予定しています。
「おかえりなさい」といえる地域であり続けたい。 世界に誇れる子育て環境を守り、発信するために、 ご協力をお願いします!
桑取谷には、様々な人に「心のふるさと」といってもらえるような風景や文化が残っています。これからもこの素晴らしい環境を守り、子どもたちだけでなく、応援してくれるすべての皆さんに、いつでも元気に「おかえりなさい」といえるような地域であり続けたいと思います。ぜひご協力をお願いします!
赤い羽根共同募金とこの募金の関係について
この募金は、新潟県共同募金会を通じて、赤い羽根共同募金運動の一環として実施され、寄付者の応援が直接、指定の福祉団体に届けられる募金となっています。毎年1月1日から3月31日まで実施されます。
頂いたご寄付に加え、一定の要件に基づき赤い羽根共同募金からも加算して助成され、寄付者の皆様のご意思を強く反映できる仕組みとなっています。
▶にいがた・新テーマ型募金特設ページを是非ご覧ください。
※新潟県共同募金会の審査を得た事業になります。 赤い羽根で知られる共同募金会は、昭和22年から市民主体の取り組みとして社会福祉の推進のために赤い羽根共同募金運動を続けている団体です。寄付募集を行っている団体は本会で審査し、承認された団体ですので安心してご寄付いただけます。
※税制優遇について ▶詳細はこちら(中央共同募金会HP) 寄付金は税制優遇の対象です。 個人のご寄付は、所得税の所得控除または税額控除の対象となり、さらに新潟県内にお住まいの方は住民税の税額控除も受けられます。 法人のご寄付はご寄付していただきました金額を、全額損金算入することができます。
※新潟県共同募金会とは たすけあいの精神を基調として、共同募金運動を通じて、新潟県における社会福祉事業の健全な発展と社会福祉に関する活動の活性化を図ることににより、地域福祉の推進を図ることを目的として様々な活動を行っております。
(お問い合わせ) 社会福祉法人 新潟県共同募金会 950-0994 新潟県新潟市中央区上所2-2-2 新潟ユニゾンプラザ3F TEL:025-281-5532 FAX:025-281-5533