母の介護に苦労して
若狭・認知症リンクワーカー樹の輪 事務局長の渡辺厚子と申します。
2011年から認知症の母の介護をしてきました。
母は受診を嫌がり、やっと治療開始したものの薬の不適合や介護サービスを嫌がるなど毎日が嵐でした。
誰に相談していいか、自分の中にたまるストレスや不安、見たこともない母の姿。
夜は家族だけで対応しなければならず、へとへとになりました。
この困難さを一緒に担ってくれる人がいたらどんなにいいだろうか、と新しい主治医に話したところ、主治医から、「大切に思う家族のことなら医療がわかるようになるし、イギリスにはリンクワーカーという制度がある、勉強し地域を変えようとするなら手伝うよ」と言われました。
『よし、私のような思いをしなくて済むような地域にするため頑張ってみよう』と 若狭・認知症リンクワーカー樹の輪 を立ち上げました。
主治医はほどなく関東に去られましたが、残った私たちは継続して活動しています。認知症基本法もでき共生社会が掲げられるようになりました。
優れた実践を学びながら、希望を持ってともに暮らす地域を目指したいです。
知ればこわくない認知症、知ってあなたの伴走者をめざす
若狭・認知症リンクワーカー樹の輪では、認知症当事者が希望を持って暮らせる地域を目指して、その土台作りのために8年前から学習会を行ってきました。
コロナ禍で2回お休みしただけで、毎月1回学習会を続け、そのほか集落座談会(これはコロナになってできなくなり再開に至っておりません)、毎月1回のカフェ、そして年1回「鱗の講演会」に取り組んできました。
次世代方の介護を追求する方のお話や認知症当事者のお話など、多くの学びがありました。
「認知症」という言葉を口にするのも幅枯れた時から少しづつ地域も変わってきたと思います。
認知症当事者が生き生きとすみ慣れた地域、自宅で、希望を持って過ごせる社会作り
嶺南地域は、車がないと、医療難民、買い物難民となる高齢者の比率の高い地域です。
歳を取れば取るほど、幸福にならなければならないのに、歳を取れば取るほど、文化的機会も、人とのコミュニケーションの機会も少なくなっていきます。
ことに認知症になると福祉事業所以外に種々の機会を持つことは難しい状態です。
病院に行くのも一苦労。また、家族に負わされる介護も厳しくなります。
しかし『嘆いていても良くはならない。自分たちで少しずつ良くしていくしかない』と考えています。
イギリス・スコットランドには認知症と診断されてから1年間、1対1でサポートする「リンクワーカー」という公的な制度があります。
医療的、福祉的、社会的な繋がりをたやさず持って社会の一員として暮らし続けられるように取り組まれています。
私たちはこうしたリンクワーカーの制度をモデルに地域の課題を目指したいと、志だけは高く持って、学習を始めました。
まだまだよちよちと歩いているが、8年間毎月かかさず講座を行っており、今後も続けていくつもりです。
認知症当事者とその家族が、普通に、今まで通り望む場所で、暮らしていける地域を目指して取り組んでいます。
年間の行事
若狭・認知症リンクワーカー樹の輪では年間を通じて以下の事業を行っています。
1.定例学習会
毎月1回第1木曜日の夜の学習会をしています
美浜町の生涯学習センターなびあすと若狭町中央公民館のリブラ若狭を交互に借りて1時間40分ほどの学習会を行っています。嶺南認知症疾患医療センターや県立すこやかシルバー病院、を中心に近隣のさまざまな方に講師をお願いして幅広く学習しています。
2、集落座談会
各集落をまわり、その集落の方を対象に開催する座談会をしています
コロナになって中止となり、再開はなかなか難しいが、町内の各集落を周り、膝を突き合わせて、認知症の基本的な事柄を学び相談を受けました。集落の方達が4、50人も参加してくれました。
3、啓発講演会
年に1回、新しい価値観を持ち実践されている方の講演会を聞いています
土、日の午後に、町民、市民を広く対象にし、講演会を開催しています。これまで認知症当事者の方(宇治の伊藤さん、京都の奈倉さんなど)や次世代型介護を追求されている神奈川の加藤さん、訪問医療をされている紅谷クリニックの谷山DRや名田庄中村DR 新薬について(研究者)などいろいろな方に来ていただきお話を聴いています。
4、リンクワーカーカフェ
地元の喫茶店で月1回開催しています
ご支援の使い道
認知症になっても、すみ慣れた自宅・地域で、家族や友人たちと暮らし天寿を全うできる社会を目指して講演会や学習会を行いたいと思います。
1 町永俊雄氏(ジャーナリスト・福祉介護評論家)
「認知症が社会をケアする~共生社会と『自分ごと』~」
実施:2025年10月4日(土)13時30分~15時
会場:保健福祉センターはあとぴあ
参加:200名
2 高橋幸夫氏(医療法人エスポアール出雲クリニック)
「認知症を受け入れる文化、そして暮らしづくり」
実施:2025年8月日曜日(予定)午後
会場:リブラ(三方)
参加:75名
経費:138,904円
・広報費 20,000円(チラシ5,000枚×2回)
・施設借上料 4,000円(会場2,000円×2回)
・謝礼 50,000円(30,000円×1名、20,000円×1名)
・旅費 58,000円(福井⇔東京30,000円、福井⇔松江28,000円)
・飲食経費 6,904円(お弁当、お茶、お茶菓子等)
※8,904円は自己資金で、募金目標額を130,000円に設定して寄付金募集を行っています。
こちらの寄付は赤い羽根を活用しています
こちらの寄付は、福井県共同募金会を通じて、寄付者の応援が直接、指定の福祉団体に届けられるよう寄付ができる使途選択募金を活用しています。毎年1月1日から3月31日に実施されます。
▶クラファン特設ページをぜひご覧ください
【赤い羽根クラウドファンディングの特徴】
●赤い羽根の承認事業 ▶詳細はこちら
赤い羽根で知られる共同募金会は、昭和22年から市民主体の取組みとして民間の社会福祉の推進のために募金活動を続けている歴史ある団体です。寄付募集を行っている事業は、福井県共同募金会の配分委員会で審査し、理事会、評議員会の議決を経て承認された事業ですので、安心して寄付ができます。
●ご寄付は税制優遇の対象 ▶詳細はこちら
寄付金は税制上の優遇措置の対象になっています。個人のご寄付は、所得税の所得控除または税額控除、住民税の税額控除が受けられます。株式会社など法人のご寄付は、法人税の全額損金算入扱いになります。
●福井を良くする活動に特化 ▶詳細はこちら
赤い羽根クラウドファンディングで支援する団体はすべて福井県内で活動している団体です。地域に寄り添った小さな活動、地に足付けた活動をする団体に対して直接支援することができます。
福井県共同募金会とは・・
たすけあいの精神を基調として、福井県における社会福祉事業の健全な発達及び社会福祉に関する活動の活性化により、地域福祉の推進を図るための共同募金事業を行うことを目的として様々な活動をおこなっています。
(お問い合わせ)
〒910-0026 福井県福井市光陽2丁目3-22
TEL:0776-22-1657 FAX:0776-22-3093