矯正外科医であった ジョン・ミュー先生は毎日のように、アゴを前に出す手術をしていました。しかし、70年代の矯正治療は、歯を抜いて、前歯を後退させる方法が一般的でした。
今、人類は眠れないという問題に直面しています。狭くて小さなアゴに収まりきれない舌は、ノドの奥に押しやられ呼吸気道を圧迫しています。睡眠時無呼吸やイビキで悩む人が受ける、もっとも身近な治療は、下アゴを前に出すオーラルアプライアンスを用いることです。
50年の長きにわたり、6〜12歳の顎顔面成長の重要性を訴えてきた ジョン・ミュー先生のオーソトロピクス思想は、極めてシンプルです。舌を口蓋に付けて、唇を閉じて鼻で呼吸する、上下の歯を軽く噛んでいる。そして姿勢を保つ、たったこれだけです。