アートや文化には資金が十分にいきわたっていません
美大を優秀な成績で卒業したものの発表の場がなく自費で個展を開催しなければならない画家の卵たち。海外に留学し国際コンクールで多くの賞を受賞しながらも演奏の機会が与えられず、自費でリサイタルを行う才能豊かな演奏者たち。日本の若いアーティストたちは、日本人ならではの洗練された感性や美意識によって、若くして卓越した才能を発揮する方が少なくありません。しかし日本の文化予算は、フランスの23%、イギリスの56%で、韓国と比べても40%と低水準にとどまっており(※)、日本の社会は彼らにとって決して優しくはないのです。さらにコロナ禍において彼らを取り巻く環境は厳しさを増しています。(※一般社団法人芸術と創造「諸外国の文化予算に関する調査報告書」2016年による)
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なぜアートや文化が必要なのでしょうか
「この世から美術や音楽、舞台芸術がなくなってしまった世界を想像することはできますか?」
コロナ禍において、目の前からコンサートや展覧会が奪われてしまったとき、私たちは芸術の大切さを実感したのではないでしょうか。アートや文化は、私たちに感動や生きる喜びなどお金以上の価値をもたらします。そうした芸術作品の価値は、原価と工賃だけで決まるのではなく、アーティストが長い時間をかけて思考し、鍛錬を重ねて生みだされるものです。ですから、チケットの収入などだけで制作費がまかなえることは極めて稀なのです。
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関西のアーティストや文化団体には資金援助が必要です
関西には豊かな文化の伝統があります。また最先端をゆくアートの表現が関西から世界に向けて発信されてきました。しかしアーティストや文化団体は、作品制作において十分な支払いが得られぬまま、お稽古やアルバイトなどで得た収入を自費のコンサートや展覧会に充てて活動をしているなど経済的に不安定な状態にあるのが実情です。ですので、私たちが芸術や文化を次世代に継承していくためには、どうしても外部からの支援が必要なのです。アーツサポート関西は、豊かな才能を持つアーティストたちに少しでも活動の幅を広げてもらいたい、少しでも制作にゆとりをもってもらいたいとの考えから、みなさまから寄付を募り、関西のアーティストや文化団体への支援を行っています。
HEART&ARTキャンペーンについて
新型コロナウィルスの感染拡大により、多くのアーティストや文化団体が活動の中止や延期などの影響を受けました。アートや文化は、パンデミックの時代だからこそ、私たちに生きる意味を問いかけ、またその喜びを感じさせてくれるとても大切な存在です。アーツサポート関西は、これまで以上の支援が必要と考え、2021年の秋からの3年間、ウィズコロナの時代に活動に取り組むアーティストや文化団体の方々を勇気づけようと、アートと響き合うたくさんの心をつなぐキャンペーン「HEART & ART」(ハート・アンド・アート)を実施しており、関西の芸術・文化支援のための寄付集め活動を行っています。ぜひともみなさまからの寄付のご協力をお待ちしております。
アーツサポート関西は100%民間の取り組みです
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アーツサポート関西は、2014年4月に、「文化と経済はクルマの両輪である」との考えのもと、関西経済界の旗振りによって公益財団法人 関西・大阪21世紀協会内に発足した100%民間の取り組みです。発足以来、寄付を集めて関西のアートや文化を支援する取り組みを行っており、これまで美術、音楽、舞台芸術、伝統芸能などにおいて、2014年~2020年の7年間に、161件のアーティストや団体に対し、総額約8,400万円の支援を行ってまいりました。
「伝統芸能」分野指定寄付の使いみち
アーツサポート関西「伝統芸能」分野指定寄付にお寄せいただいた寄付は、関西で行われる伝統芸能分野の活動への支援に充てられます。支援は、公募による審査で選ばれた関西で活動するアーティストや団体へ助成金として支払われ、必要経費10%およびクレジットカード手数料を引いた額が助成金の原資として使われます。なお助成の対象は、高い水準の活動を行っている方、およびウィズコロナ時代における新しい芸術活動のあり方を模索するような伝統芸能分野における活動を想定しています。
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寄付には税の優遇措置が適用されます。
アーツサポート関西にお寄せいただいたすべての寄付には税の優遇措置が適用されます。個人の場合、確定申告を行うことで所得税の還付が受けられます。「所得控除」か「税額控除」、いずれか有利な方を選択できます。また相続により受け継いだ財産を寄付した場合、相続税が免除されます。法人の場合、一般寄付金の損金算入限度額とは別枠で「特別損金算入限度額」が設けられています。詳しくはこちらをご覧ください。
みなさまからの寄付をお待ちしております
アーツサポート関西の活動は、公的な支援を受けずに、事務局の運営費も含めすべて寄付でまかなわれています。民間ならではの支援として、「アーティストファースト」を掲げ、アーティストたちの声に耳を傾け、彼らに寄り添う「伴走型」の支援に取り組んでいます。コロナ禍の中、そうした柔軟な体制は、コロナで活動の延期や中止を強いられた数多くのアーティスト支援に大きな成果を上げました。支援したアーティストの中からは、支援を受けて実績を積み、着実にステップアップを図る方々が出ています。さらに、文楽や上方落語、能狂言など、関西で育まれてきた伝統的な分野においても「ワインコイン文楽」や「上方落語若手噺家グランプリ」など、寄付者と密接に連動しながら次世代の育成を見据えた取り組みも積極的に行っています。
アーツサポート関西では、寄付をした方と支援を受けるアーティストとの交流の場づくりにも取り組んでおり、新しい芸術の楽しみが体験できる、いろいろなプログラムをご用意しております。
関西のアートや文化がより輝くために、みなさまのご寄付をお待ちしております!