このプロジェクトは「ケイズハウスNPO助成プログラム」の認定プロジェクトです。
「ケイズハウスNPO助成プログラム」では、寄付決済時に発生する決済手数料を株式会社ケイズハウスが協賛することで、寄付者の想いがこもった大切な寄付金を全額NPOに届けます。さらにクラウドファンディングの目標金額を達成した団体には追加助成を実施予定です。日本国内の難民・在留外国人の生活や日本国外の困難を抱える外国人の生活をサポートし、 世の中が少しでも良くなることに貢献することを目指します。
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はじめに
はじめまして、公益財団法人CIESF事務局長の戸田陽子です。
シーセフを設立して17年、
さまざまな教育支援を行い今改めて思うことは、
やはり人を育てることは、未来を切り拓く鍵であり、
持続可能な社会を築く土台となります。
教育が人の可能性を引き出し、社会を変える力を持っているのです。
このカンボジアの学校は、その大きな1歩となるプロジェクトです。
モデル校を作るという私たちの壮大なプロジェクトを応援よろしくお願いします。
途上国に学校を建てても解決しない問題
ー定規を触ったことがない
カンボジアはポルポト政権により教育が崩壊し、内戦後40年以上経った今でもそのように言う教師がまだ多くいます。
シーセフの設立者である大久保秀夫が、はじめてカンボジアを訪れた20年前、各国のODAやNGOが学校をはじめとする建物を建て、指導に必要な教具の支援をしていました。しかし実際の学校をみてみると、そのような理科の実験道具、算数の教具など支援物資は放置され、使われていませんでした。
内戦で多くの教師が殺され、教育活動が再び始まった当時、働く教師はクメール文字を読み書きできる程度、闇雲に教科書を読むだけの授業が行われていました。
そんな状況の中で、支援物資を使いこなせる教師はほとんどいなかったのです。

― 先生がいないこともある。
― 先生の多くは副業のため、授業を休んでしまうことが多い。
― 先生もコンパスや分度器を使えない、理科の実験ができない。
カンボジアの学校の多くは、こうした現状を抱えたまま存在していました。
大久保はこの状況を目の当たりにし、すべてのはじまりは教育であり、「人を育てること」こそがこの国を救うことになる、と確信し、スタートしたのがシーセフのはじまりです。
支援から17年、教育現場の今
2008年公益財団法人CIESFが発足し、同年に教員養成校に理数科の日本人教育アドバイザーを派遣しました。これが「国境なき教師団」のスタートです。

教員養成校の教官にまずは単元ごとに内容を説明し、教材の使い方、授業や実験の進め方などを指導し、またカンボジアで揃えることができるもので手作り教材を提案するなど、現場に合った形でサポートを行い、教官のレベルアップを目指しました。
しかし教師への指導だけでは解決しないことがあります。教科書に誤記がある、教師の給与が低い、そして根本的に国全体の教育の質を上げることです。これを解決するために、2012年、教育行政官向けの大学院を運営、再教育の場を提供し、自分たちの力で教育改革を行えるように支援してきました。

草の根で支援を続け、教員養成校では教官が自分たちで研究授業を行えるようにまでレベルが上がり、大学院を卒業した教育行政官は現在教育改革に取り組んでいます。
終わりが見えない支援に歯止めをかける
国の自立に向けた取り組み
カンボジアの公教育はこの20年で大きく変化し、2024年のデータ※によると小学校修了率は82%と大きく改善しています。
※参考:世界子供白書2024/ユニセフ https://www.unicef.or.jp/sowc/data.html
しかしまだ世界に比べると教育の質は低いままです。2022年にOECD(経済協力開発機構)が行ったPISA調査(学習到達度調査)では、参加国81か国中、カンボジアは読解力、科学的リテラシー、数学的リテラシーすべてにおいて、最下位という結果でした。
国内の都市部ではインターナショナルスクールなどが増え、質の高い教育を受けられますが、授業料が高額なため、一般的な生徒は通うことができず、教育格差はますます広がっています。学校に通えない生徒のために、外国人が自国の教師を派遣して学校を運営するNGOもありますが、こういった援助の形は、いつまで支援が続くかわかりません。教育改革を行う教育行政もまだ海外からの支援に頼ることも多く、改善の見通しは経ちません。
終わりが見えない支援に歯止めをかけるためには、公教育の質の向上が鍵となります。
私たちはこの問題を解決するために、2016年、幼小中一貫校CIESF Leaders Academy(以下CLA)を設立しました。ここをモデル校とし、国内に広げ、公教育の底上げを目指します。
モデル校をつくり、公教育に広げる
CLAは「地球益を目指す志を持ったリーダーを育てる」ことを理念にプノンペン郊外に設立しました。カンボジアの卒業資格も取得できる学校です。現在は幼稚部年少組から小学6年生まで約190名の生徒が同じ校舎の下で学んでいます。

まずはこの学校をモデル校とし、公教育に広めていくことを目指します。
学校の特徴をいくつかご紹介します。
①ICTを活用した一人ひとりにあった効果的な学習

小学部からタブレットを一人1台貸与し、授業や自主学習、家庭学習に活用しています。子どもたちは、日々の調べもの学習に使用したり、スライドやプロジェクターを使った学習発表を行うなど、機器の扱いを習熟するとともに、学習の内容を深めることができています。また、特に今期からは、算数の学習にAIドリルを本格的に導入し、一人ひとりの理解度やペースに合わせて学習することが可能になりました。教師の教授方法についても、プロジェクターや電子教科書を使用したり、タブレットを通じて家庭学習の指示や提出を確認したりするなど、効率的で効果的な学習を提供できるよう、工夫を重ねています。
②豊かな人間性を育てる協働的な学習環境

マルチエイジ(異学年制)での活動を積極的に取り入れています。幼稚部では、多くの時間でクラスを自由に行き来できる環境設定をし、子どもたちは豊かな人間関係や社会性を身に付けています。お正月会では、自然と年長組が年少組にゲームのルールを教えたり、助けてあげる姿が見られました。小学部では、遠足や運動会などの行事の多くで、他面もありましたが、そうした経験を通じて、子どもたちは、集団をまとめる力、セルフコントロールを育む力を学んでいます。
③カンボジア教員への研修による教育力向上

支援のゴールは国の自立だと考えています。カンボジア人教師の育成も必須です。講義形式の授業が一般的なカンボジアにおいて、CLAでは子どもたちが主体的に学びを進めていけるよう、カンボジア人教師の技能向上にも力を入れています。カンボジア人と日本人の2人担任の体制でクラスを運営し、授業準備や教材研究の方法、また生活指導について、カンボジア人教師は、日々、日本人教師の様子を間近に見て、自分たちの授業に取り入れています。今期は、実験や体験的な活動、ICT教材の活用、グループワークなど、授業を構成していくための様々な手法をカンボジア人教師たちが身に付けることができたと思います。生徒だけでなく教師も、それぞれが持つ教育観を話し合いながら、よりよい方法を協働的に学び、教育を作っています。
「自分たちにもできる」カンボジア人教師の自信に
設立して10年目を迎えましたが、カンボジア人教師の自立はほぼ達成されており、カンボジア教育省からも視察に来られ、CLAはカンボジアの国立の研究機関や教育関係者から研究対象となっています。
またAIの算数ドリルは現在クメール語翻訳を進め、公教育に広めるために教育省とともに動き出すなど、公教育へ広げるというビジョンの達成は遠い未来の話ではないのです。
「授業に対する視野が広がった」小学部チャンシー先生


写真左「実験の指導をするチャンシー先生」右「実験をする生徒」
先日、6年生の理科の授業では、アルミニウムを塩酸に溶かす実験をしました。子どもたちは、アルミニウムが溶ける様子を楽しそうに観察していました。また、溶け終わった後、どうして溶けたんだろう、どうして水溶液の色が変わったんだろうと疑問を持つ子どももいました。
実験が終わった後に、「お母さんがレモンを鍋に長い時間入れると黒くなる」と振り返った子どもがおり、子どもたちにとって、理科が実生活と深く関わっていることを実感していました。
また、この学習では、普段何気なく物を持ち上げたり、はさみなどの道具を使ったりしている子どもたちですが、なぜ物を簡単に持ち上げたり運んだりすることができるのか考えることがありませんでした。しかし、実際にてこの実験をし、授業を通して学ぶことで、この原理に気づくことができました。
そのような様子から、私は、今までよりも子どもたちの学習に対する意欲が伸びていると感じています。今までは、実験ができないこともありましたが、実験器具が以前よりも揃ってきているので、すぐに準備ができるようになってきました。私自身の授業に対する視野も広がりました。
そして、子どもが新しいことに気づいたり、より広い視野を持ったりすることができた時、私自身も達成感を感じます。
これも日本からの支援のおかげだと思います。本当に感謝しています。
これからも、子どもたちの生活に関わる授業を意識し、子どもが楽しく学習できる環境をつくっていきたいと思います。
今回のクラウドファンディングで実現したいこと

CLAでは最高水準の教育を実現するため、STEAM教育※を行います。今回のクラウドファンディングでまずは芸術を定着させるために教室の整備と備品の購入、またグランドの増設と整備、併せて学習農園をつくります。
※STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの分野を統合的に学ぶ教育のことです。
失われたカンボジアの芸術を定着させる


写真左「カンボジア舞踊を練習する児童」右「ボランティアによるミニコンサート」
STEAM教育のAであるART、芸術は、2023年から公立小学校で週1時間授業を割り当てていますが、実際には芸術教育のスキルを持っている教師はおらず、行われていないのが現状です。
クメールルージュで失った音楽、美術を含む芸術の復活させたいという思いがあり、教室の整備と楽器や絵画などを備品を購入します。多くの芸術に親しみ、自国の文化に触れ、豊かな人間性を育みます。
カンボジアの伝統的な物語を題材にした劇づくりを 小学部キムスリン先生
「子どもたちには、自ら考え、手を動かし、仲間と協力して課題を解決する力が不可欠です。カンボジアの伝統的な物語を題材にした劇づくりを例にすると、劇中にカンボジアの伝統的な踊りを入れたり、BGMの音楽づくりをしたりすることで芸術性を磨きます。さらに、クメール文化の模様を分析し、デジタルツールを使ってオリジナルのデザインを作り、それを背景に映し出すことで、数学や技術も活用します。このように、教科横断的な学びを通じて、子どもたちの探求心、創造性、そして協働性をさらに育みたいです。」
芸術家の絵のような作品を描いてみたい ミリアさん小学6年生
「私は特に美術の分野に一番興味があります。新しいことに挑戦したいし、楽しいと思います。
STEAMの授業でやってみたいことは、有名な画家や芸術家の歴史や作品について学習し、学んだことを生かして、その芸術家の絵のような作品を描いてみたいです。そして、展示会などをしたらとても楽しいと思います。展示会では、描いた絵を展示するだけでなく、PCを使って、芸術家の作品や生い立ちについて、発表するのも楽しそうです。」
計算式を使ってPCで絵を描くことをしてみたい 小学6年生タヤリッさん
「私は、算数やテクノロジーの学習、科学的なことに興味を持っています。なので、STEAM学習にとても期待しています。STEAM学習を通して、特に美術の分野を楽しみにしています。STEAMの授業で、試してみたいのは、計算式を使ってPCで絵を描くことをしてみたいです。」
グランドの学習農園で穀物・野菜などを使って、学習をしたい

グランドの増設と整備は、体育の充実を図るとともに、農園をつくり穀物・野菜などを使って学習をすることも目的としています。教室の中だけではなく、外に出て、五感を使って感じることで、興味の幅を広げ、より学びを深めていきます。CLAはそのような探究的・主体的な学びを大切にしています。
生徒たちがずっと健康な人生を送るため 小学部ワンリット先生
「保健体育の授業では、運動の楽しさや体を動かすことによって心地よさを体験でることが大切だと思います。カンボジアでは、運動をすることが心と体にどのような効果があるかを学ぶ機会があまりなく、新しいグラウンドができることで、仲間と協力して取り組む姿勢や、運動と体、心の繋がりを学ぶことで生涯を通じて明るく元気よく健康に過ごしていける知識や技能を身に付けることができると思います。心身ともに健康であるからこそ夢や目標に向かって進めます。これからのカンボジアを担う生徒たちがずっと健康な人生を送るために、おもいっきり体を動かせるグラウンドそして体育館もできたら嬉しいです。」
みんなが楽しく遊べるグランドに モニンさん小学5年生
「今、CLAは人も多くなっていて時々人が多いと遊びをやめることがあります。
もし、新しいグラウンドができたら、おもいっきり野球をしてみたいです。4年生のときに「体」の授業で教えてもらって楽しかったので、休み時間もみんなとしたいです。
また、みんなが好きなバスケットのゴールができるといいなとも思っています。みんなが楽しく遊べるグラウンドになったらうれしいです!広い場所になれば、ドッチボールやポートボールもみんなで遊べます。楽しみです!」
勉強も遊びも頑張ります セイハッさん小学5年生
「ぼくは外で遊ぶのが大好きです。思いっきり走ったり体を動かすことができます。
新しいグラウンドができたら、バレーボール、バスケットボール、サッカーをしてみたいです。また、ボールをおく場所をつくって、すぐに遊んだり片づけたりできるようにしたいです。
いつも応援してくださってありがとうございます。勉強も遊びも頑張ります。もし、グラウンドの場所が大きくなって、CLAがどんどん広がるともっともっと有名になれるのでうれしいです!」
支援の使い道
【内訳】
STEAM教育(芸術)に必要な設備・備品 150万円
・教室工事費
・防音整備
・棚/いす/机
・カンボジア絵画
・楽器(木琴、鉄琴、スネアドラムなど)
・スピーカー
・エアコン 他
グランド工事の一部 145万円
・グランド増設工事
・学習農園整備
・芝・安全用マットの張替
諸経費 5万円
リターン作成代・郵送費
計 300万円
実行スケジュール
2025年3月 グランド増設と整備工事※すでに着工しています。
2025年9月 STEAM教育のための教室の整備と備品購入
2025年9月 グランド完成
2025年10月 STEAM教室完成
2025年12月 支援者様にリターン品と成果報告書の送付
支援コースとリターン
いくつか支援コースとリターンをご用意しました。より多くの方にこの学校を知っていただき、ご賛同、ご支援いただきたくよろしくお願いいたします。
※ドネーション動画について(50,000円(個人)もしくは10万円以上のご支援者様対象)
任意で支援者様からメッセージ文もしくはメッセージ動画をいただき、お名前とともにスライドショーにいたします。学校内にタブレットを設置し、休み時間などに流しますので、皆様の応援の言葉を子どもたちに直接届けることができます。動画を見ている様子も支援者様にお届けいたします。子どもたちの学びのモチベーションにもなりますのでぜひご支援よろしくお願いします。

本プロジェクトへの寄付は税制上の優遇措置(寄付金控除)を受けることができます
本プロジェクトへの参加は、公益財団法人CIESFへの寄付となり、当財団が寄付金の受付及び領収証発行を行います。また、本プロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
寄附金控除をお受けいただくためには、確定申告の際、税務署が定めた書類に、当財団発行の領収証を添付していただく必要がございます。領収書は2025年12月までに、ご登録いただいた住所に発送いたします。
最後に

途上国の教育が変われば、世界は大きく変わる
私たちの最終目標はカンボジアの自立と、その先に持続可能な社会の実現です。
本来の教育の目的は、人がよりよく幸せに生きることができるようになるための「人づくり」だと思っています。
豊かさというのは自国だけで成立するものではありません。地球規模で「ものごと」を理解する必要があります。将来、子どもたちが何のために、どう生きていくのか。私達は、この「問い」に答えていくことを教育目標として実践しています。
開発途上国で暮らす人は、世界の人口の80%以上を占めています。
途上国の教育が変われば、世界は大きく変わるのです。次世代を担う子どもたちが、自分たちが輝ける場所で今よりも素晴らしい世界を築いてくれると信じています。
私たちのプロジェクトにご賛同、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
公益財団法人CIESFについて
公益財団法人CIESFは、創立者の大久保秀夫が、カンボジアでの支援を要請され、現地を視察したのが始まりでした。実際の現地の状況を目の当たりにし、本当に大切で必要な支援はモノを与えるのではなく、人や教育をサポートすることだと実感しました。2009年から「国境なき教師団」を派遣し、'魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える'という方針を掲げ支援活動をスタートしました。世界が抱えるすべての問題の根本解決のカギは「教育」だと考えています。'自分さえよければ''自分の国さえよければ''今さえよければ'という考えが蔓延している今の世界で、国連が採択した「持続可能な開発目標」を実現するためには、「地球益(地球上すべてのものにとっていいこと)」という考えを持った人材を育成することが大切です。「教育をすべてのはじまりに、地球益があたりまえの未来」を目指し、私たちは教育の本質を考えて活動を行っています。
団体沿革
2008 年 一般財団法人カンボジア国際教育支援基金
2009 年 カンボジアオフィスを設置
2009 年 プノンペン市中学校教員養成校に「国境なき教師団」教育アドバイザーを派遣スタート
2010 年 内閣府より公益認定され公益財団法人CIESFに改称
2010 年 起業家育成事業開始「ビジネスモデルコンテスト」開始
2011 年 産業人材育成事業開始「Cambodia Japan Business School」を設立(2018年終了)
2012 年 教育行政を改善する事業開始「教育政策大学院大学」を設立
2016 年 一貫校事業開始 幼小中一貫校「CIESF Leaders Academy」を設立

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