私たちが目指すこと
カンボジア人による持続的な学校作り
私たちはカンボジアで幼小中一貫校を運営しています。
カンボジアには、公立(国立)学校、インターナショナルスクール、NGOが運営する学校などがあります。しかし、その実態をみてみると、多くの改善が必要です。公立学校では、十分な教具教材がなく、教師が一方的に板書するのを生徒が書き写すだけという授業方法が多く見られます。「私の出身校では教具というものを見たことがなかった」と話すカンボジア人教師もいます。インターナショナルの学校は、高額な授業料によって運営維持されており、一般的な生徒が通える学校ではありません。また、学校に通えない生徒のために、外国人が自国の教師を派遣して学校を運営するNGOもありますが、こういった援助の形式は、いつまで、どのくらいの支援が続くかわかりません。
私たちの学校の目的は、カンボジア人の、カンボジア人による、カンボジア人のための持続可能な教育を創造することです。
(理科の授業の様子)
(教員研修で話し合うスタッフ)
幸せで豊かな社会を創るための教育創り
現在、地球人口の約80%が開発途上国で暮らしていると言われています。こうした国々の子どもたちが、この地球の未来を創ります。
皆さんがご存知の通り、豊かさというのは自国だけで成立するものではありません。地球規模で「ものごと」を理解する必要があります。地球人として、現在、私達が何をすることができるのか、将来、子どもたちが何のために、どう生きていくのか。私達は、この「問い」に答えていくことを教育目標として実践しています。
そして、地球益を目指す志を持ったこれからのリーダーを育てるために、学校単独でなく、CLAに関わる多くの教育者、カンボジア人の教師、生徒、保護者、そしてすべての支援者が一体となって教育を創ることです。持続可能な社会を創るには、持続可能な教育の仕組みが必要です。
(グループディスカッションする生徒)
(タブレットで調べ学習をする生徒)
みなさまにお願いしたいこと
新しい教育を構築するためには、人材、しくみ、環境が必要です。
カンボジアを支えようと願う教師が、日本から入り、カンボジア人教師と共に、日々何を学ぶか、どう学ぶかを考えながら教育活動を行っています。また、教育システム企業の支援を受け、ICTを使った個別化された学習の実現にも取り組んでいます。
現在、私達の学校には、3歳児〜小学4年生の約140名のカンボジア人園児・児童が通っており、この学習を支える環境の整備は、カンボジア人だけでなく、多くの支援者の協力によって実現してきました。
今後も、年次更新で増えていく教室の整備や、学習内容が高度になる上級学年のための特別教室の整備が必須です。特に、理科室や図書室などの特別教室の設置には、大きな初期費用がどうしても必要になってきます。
この教室と備品整備の資金について、私達の活動にご賛同下さる皆さまに、支援者となっていただき、ご協力をお願いしたいと考えています。
(タブレットでゲームをする生徒)
(理科のろ過実験授業)
※公益財団法人であるシーセフへのご寄付は、税制優遇措置の対象になります。
【目次】
■CIESF Leaders Academyってどんな学校?
ー地球益を目指す志を持ったリーダーを育てる
ーどんな子どもが通っているの?
ーカンボジアで教育改革、そしてモデル校として世界へーどんな教育活動をしているの?
■昨年のご支援で実現したこと
ーなぜ開発途上国でタブレット学習?
ー子どもたちにタブレットを使ってどんなことができたか聞いてみました!
■募集方式と、本プロジェクトをご支援いただいた方へのリターン
■本プロジェクトへの寄付は税制上の優遇措置(寄付金控除)を受けることができます
■実施スケジュール
■団体紹介と活動実績
【CIESF Leaders Academyってどんな学校?】
地球益を目指す志を持ったリーダーを育てる
私たちシーセフは2008年から、カンボジアをはじめとした開発途上国で教育支援を行ってきました。
当財団は、「教育をすべてのはじまりに」を合言葉に、国が自立するためには人を育てることが重要であると考え、「国境なき教師団」を派遣し、カンボジアの教師たちのレベルアップや教育行政の改善、人材育成を行っています。
そして2016年に、新たに幼小中一貫校「シーセフ リーダーズ アカデミー」(以下CLA)を設立し、「地球益を目指す志を持ったリーダーを育てる」ことを目的に、子どもたちに質の高い教育を届けています。
各クラス約20名、現在は3歳児〜小学4年生142名のカンボジア人の生徒が通っています。教育省の認可のもと、カンボジアの卒業資格も取得できる学校です。
2025年には中学校が開校予定で卒業後は、日本の高校や大学への留学もアレンジします。
どんな子どもが通っているの?
CLAに通う子どもたちはすべてカンボジア人です。中流層が増えたカンボジア、特に都心部では、教育への関心が高まっています。今の保護者世代の多くは、ポルポト政権下の内戦が終了したあと、まだ混乱が続く中で教育を受けた世代です。教師も教室も教科書も足りず、授業は暗記することが主流。教室の横で戦車が走っていたそうです。
そんな中で教育を受けた世代は、子どもたちには良い教育を受けさせたいと思っている人が多くいます。しかしインターナショナルスクールは授業料が高額で、かといって公立校は教育の質に問題も多いのです。そういった教育に関心の高い方が、CLAの方針や教育内容にご理解をいただき、入園してくださっています。
カンボジアで教育改革、そしてモデル校として世界へ
本来の教育の目的は、人がよりよく幸せに生きることができるようになるための「人づくり」だと思っています。学校を支えるカンボジアスタッフの育成も同じように重要です。わたしたちの大きな目標は、カンボジアのモデル校となって、国内、そして東南アジア、世界へ横展開させることです。
カンボジアは世界で最も教育支援が必要な国のひとつと言われています。しかし、教育制度が整っていないカンボジアだからこそ理想の学校を実現できると思っています。開発途上国で暮らす人は、世界の人口の80%以上を占めています。途上国の教育が変われば、世界は大きく変わるのです。カンボジアでモデル校をつくり、アジアへ、そして世界へ横展開させることで、次世代を担う子どもたちが、今よりも素晴らしい世界を築いてくれると信じています。
成果が出るまでには、長い時間がかかります。しかし、今からやらなければ手遅れになるのです。
CLAでの教育活動って??
CLAでは、モデル校を目指して、様々な取り組みにチャレンジしています。
①ICTを活用した効果的な学習
小学部からタブレットを一人1台貸与し、授業や自主学習、家庭学習に活用しています。子どもたちは、日々の調べもの学習に使用したり、スライドやプロジェクターを使った学習発表を行うなど、機器の扱いを習熟するとともに、学習の内容を深めることができています。また、特に今期からは、算数の学習にAIドリルを本格的に導入し、一人ひとりの理解度やペースに合わせて学習することが可能になりました。教員の教授方法についても、プロジェクターや電子教科書を使用したり、タブレットを通じて家庭学習の指示や提出を確認したりするなど、効率的で効果的な学習を提供できるよう、工夫を重ねています。
②協働的な学習環境
マルチエイジでの活動を積極的に取り入れています。幼稚部では、多くの時間でクラスを自由に行き来できる環境設定をし、子どもたちは豊かな人間関係や社会性を身に付けています。お正月会では、自然と年長組が年少組にゲームのルールを教えたり、助けてあげる姿が見られました。小学部では、遠足や運動会などの行事の多くで、他面もありましたが、そうした経験を通じて、子どもたちは、集団をまとめる力、気持ちを調整する力を学んでいます。
③カンボジア教員のより一層の教育力向上
支援のゴールは国の自立だと考えています。カンボジア人教師の育成も必須です。講義形式の授業が一般的なカンボジアにおいて、CLAでは子どもたちが主体的に学びを進めていけるよう、カンボジア人教員の技能向上にも力を入れています。カンボジア人と日本人の2人担任の体制でクラスを運営し、授業準備や教材研究の方法、また生活指導について、カンボジア人先生は、日々、日本人先生の様子を間近に見て、自分たちの授業に取り入れています。今期は、実験や体験的な活動、ICT教材の活用、グループワークなど、授業を構成していくための様々な手法をカンボジア人先生たちが身に付けることができたと思います。生徒だけでなく教員も、それぞれが持つ教育観を話し合いながら、よりよい方法を協働的に学び、教育を作っています。
【このプロジェクトで実現したいこと】
子どもたちが楽しく自由に、そして学びを深めるためには、教育環境を整えることもとても重要です。今年度は新学期でひと学年分増える教室の備品・教材とこれから本格的になる理科の授業のために実験器具を揃えて理科室を充実させることで、子どもたちの学びをより深く豊かなものにしていきたいと考えています。
先生も生徒もワクワク、ドキドキした時間を過ごす部屋
とある日の学校での出来事です。顕微鏡をご支援でいただいたことを先生達に伝えるとすぐに顕微鏡を触り、サンプルのプレパラードをみて「これはすごい!ぼくは初めて顕微鏡を触った。子供たちに教えられるかな・・」と言いながら床に落ちていたごみを拾って見続けていた。その姿はまるで子供の様で好奇心に満ち溢れていました。<br>その光景を見ながら理科の実験の経験を積ませる理科室を作るのではなく、<b>科学に触れさせること、子供の様に好奇丸出しで先生も生徒もワクワク、ドキドキした時間を過ごす部屋を作るべきだと心から思いました。</b><br>M教師より<br><br>「先生、今日C先生から酸素は顕微鏡で見られるのですか?」と聞かれました。<br>K教師より<br><br>この素朴な疑問に、皆さんはなんと答えますか??とても大切な問を与えられたと感じています。
これは3年生が理科のろ過の実験を行った様子です。ペットボトルとプラスチックのコーヒーカップで実験器具を手作りしました。実験が成功した子どもたちの表情に、学ぶことってこんなに楽しいんだ、と私たちも心を打たれました。子どもたちは手を動かしながら学ぶことが本当に大好きなのです。理科室ができ、子供達も先生方も科学が身近に感じられるようになってくると「探究」と言う言葉のイメージも変わってくると思います。理科室をつくることで、学校自体もさらに好奇心あふれた、わくわくする学校に変わっていくと思っています。
資金の使い道
[経費内訳]※購入時に金額、またレートが変わっている場合があります。
①理科室
エアコン 2台 約1000ドル
ホワイトボード(大)1台 約100ドル
テーブル 6台 約630ドル
教卓 3台 約180ドル
椅子 30脚 約330ドル
棚 5台 約1200ドル
遮光カーテン 約360ドル
理科備品(ピンセット、ビーカー、試験管、虫メガネ、豆電球、ソケット、乾電池、スライドガラス、カバーガラス、アクリル板など)約3800ドル 計7600ドル
②新しい教室備品
エアコン2台 約1000ドル
ホワイトボード大小3台 約200ドル
机・椅子 25セット 約1500ドル
棚(荷物棚、本棚、靴棚) 約900ドル 計3600ドル
③新1年生
タブレット 22台 約8800ドル
タブレット備品 22セット(カバー、ペンシル、保護シート)約1000ドル
タブレット保管棚 1台 約200ドル 計10000ドル
④その他
プラットフォーム手数料 約12万円
郵送代 約3万円
リターン作成代 約1万円
その他経費 1万円
合計 約310万円
【募集方式と、本プロジェクトをご支援いただいた方へのリターン】
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合でも計画を実行し、リターンをお届けします。
[リターン品]※リターン品が不要な方は備考欄にその旨をご記入ください。
■サポーター1000円コース
お礼メール/成果報告書(データ送付)
■サポーター3000円/5000円コース
お礼メール/成果報告書(データ送付)/オリジナルステッカー
■サポーター1万円コース
お礼メール/成果報告書(データ送付)/オリジナルステッカー/子ども達からお楽しみプレゼント(お時間がかかる場合があります)
■サポーター2万円/3万円/5万円コース
お礼メール/成果報告書(データ送付)/オリジナルステッカー/子ども達からお楽しみプレゼント(お時間がかかる場合があります)
■スポンサー10万円/20万円/30万円
お礼メール/オリジナルステッカー/成果報告書(データ送付)/カンボジア教員からの感謝状/子どもたちからお楽しみプレゼント(お時間がかかる場合があります)/
一緒に学校を作っている証として、お名前を教室に掲示します/
お名前もしくは法人ロゴをホームページに1年間掲載
この画像は昨年のリターン品です。今年もCLAのキャラクターのステッカーをお送りします。
ぜひPCなどに貼って、CLAの子どもたちのことを思い出していただけると嬉しいです!
【本プロジェクトへの寄付は税制上の優遇措置(寄付金控除)を受けることができます 】
本プロジェクトへの参加は、公益財団法人CIESFへの寄付となり、当財団が寄付金の受付及び領収証発行を行います。また、本プロジェクトの寄付は寄付金控除の対象になります。
寄附金控除をお受けいただくためには、確定申告の際、税務署が定めた書類に、当財団発行の領収証を添付していただく必要がございます。領収書は2023年12月までに、ご登録いただいた住所に発送いたします。
【実施スケジュール】
7月7日 クラウドファンディング開始
8月31日 クラウドファンディング終了
9月〜 順次備品購入、教室づくり
10月 新学期スタート
12月 リターン、領収書送付、成果報告書データ、感謝状送付
【事務局長からメッセージ】
開発途上国で暮らす人は世界の人口の8割以上を占めています。途上国の教育が変われば、世界は大きく変わるのです。カンボジアでモデル校をつくり、それをアジアへ、そして世界へ横展開させることで次世代を担う子どもたちが、今よりも素晴らしい世界を築いてくれるはずだと信じています。
私たちの活動はすぐに成果を挙げられるものでもなく、そして私たちだけで実現するのは困難です。すでに多くの方々に様々なご支援をいただき、この学校は成り立っています。皆様とともに、未来の持続可能な社会を創造し、実現に向けて取り組んでまいります。
教育をすべてのはじまりに
私たちの合言葉です。教育が人を変え、行動を変え、未来を変えると信じています。
今回のクラウドファンディングをきっかけに、皆様にもこの学校について知っていただければ幸いです。ぜひお力添えをいただきたく、どうかご支援をよろしくお願いいたします。
(日本事務局長 戸田陽子 一列目左から2番目)
【団体紹介と活動実績】
公益財団法人CIESF(シーセフ) 創設者大久保秀夫が、長年カンボジアの地雷撤去に携わっていた友人から、今後のカンボジアの支援を要請されたことをきっかけに、2008年「一般社団法人カンボジア国際教育支援団体」を設立。2010年に公益財団法人に認定され、「公益財団法人CIESF」に名称変更。
■活動実績
【教師を育てる事業】
2022年度指導した養成校の教官に人数 25名
【教育行政を改善する事業】
教育政策大学院大学で開校から修士課程を卒業した数 252名
【ビジネスパーソンを育てる事業】
プロジェクト開始からIT研修に参加した人数 1068名
研修を受けてIT講師になった人数 23名
【起業家を育てる】
ビジネスモデルコンテストスタートから応募総数 792件
【CIESF Leaders Academy】
在籍生徒数 142名(2023年5月時点)