休校による孤独と不安
今、子ども達は新型コロナウイルスの影響で学校に行けず、家で過ごすしかない状況の中で孤独感や不安感を抱えています。
大切な高校生活をつらい気持ちで過ごしてる子たちがたくさんいる状況です。中には最近不登校状態から高校に通えるようなった矢先、今回の休校でリズムと自信を失ってしまい、再開後にまた学校へ行けるか不安な気持ちでいる子もいます。
PC支給によるオンライン教育推進の加速
子どもたちの孤立を解消するため、文科省は「1人1台PC支給」などの施策でオンライン教育環境を整える GIGAスクール構想を、前倒しで進めていくことを発表しました。
しかし、今回のGIGAスクール構想の前倒しは小・中学生が対象で、高校生は「1人1台PC支給」の対象になっていません。高校生のオンライン学習の機会は、家庭の経済状況に左右されてしまいます。
つまり、生まれ育った環境による機会格差が、新型コロナの影響によってさらに大きくなっています。
そこで、学びの機会が環境に関係なく高校生に訪れるよう、このプロジェクトを立ち上げました。
こうした高校生たちの悩みや不安を解決するため、私たちNPO法人CLACKは支援プロジェクトを立ち上げることに決めました。
このプロジェクトでは、高校生50人へ ①「PC」と「Wi-Fi環境*」を無償提供 ②パソコンやビデオ通話サービスの使い方フォロー ③プログラミング学習サポート などを行っていきます。
*PCは期間後も自由に使える形での支給、Wi-Fiは半年間の提供の予定です。
*②③については、CLACKスタッフ約15名+外部の協力者さまで行います。
パソコンやWi-Fiなどのツールを届けるだけでなく、高校生たちがそれぞれにあった形で使えるよう、基本的な使用方法や便利なオンライン学習教材についての情報をビデオ通話を通して伝えていきます。こうした活動を通して、私たちは以下の2つの機会を提供できればと考えています。
①人とかかわり合う”居場所”を感じる機会
基本的な使い方を教えたあとで、数人の高校生同士で交流できるグループを作り、普段の生活のことや学校のことなどを話し合える居場所をつくる予定です。
それぞれのグループにはメンターが付き、悩み事の相談を受けたり、生徒たちと定期的に面談をし、つまずいていることがないかなどを確認します。
②自分の将来について考える機会
希望者を対象に行うオンライン教材を用いたプログラミング学習のサポートで、これからの世の中で役立つスキルや考え方を学んでもらい、自分の将来について考え進んでいくきっかけを届けたいと考えています。
また、今回の支援の対象になる高校生たちは、以下のような方法で募集していく予定です。
【高校生の募集方法】
高校生の募集に関しては、第1期15人程度(4/27~5/5前後まで)、第2期15人程度(5/8 ~5/17)、第3期20人程度(5/18~5/31)という形で、6月上旬には50台全て送り終える予定です。
募集方法については公募形式で行います。
しかし、対象の高校生が自分でこの募集を見つけることは難しいと想定されるため、
すでにCLACKが繋がりを持っている以下のような団体に協力をいただきます。
・高校生を支援しているNPO
・高校の先生
・児童養護施設
・民間の奨学金財団
・サポートステーション
・フリースクール
こうした団体にお声がけしつつ、関西圏で高校生支援に携わる方たちに今回のプロジェクトについて知っていただき、しんどい状況にある高校生たちに声をかけていってもらうという形をとる予定です。
[5/9 追記]
現在、10校の高校および高校の教員の方に、臨時登校時にチラシ配布やHPでの情報掲載といった形でご協力いただいています。
また、高校生を支援する関西のNPOなどにも個別に呼びかけ、20団体近くにご協力いただいています。
応募してきた高校生の声
現在第1期の応募が終了しましたが、経済的に厳しい状況の高校生が多く、
「今の自分を変えられるチャンスだと思った」
「私には変えたいことがある。
でも自分の特性や体調によってこれまでは難しかった。ようやく体調も少し良くなってきた。そのタイミングでこのプログラムを見つけ、今なら動き出せる。そう思って申し込んだ」
「学習をしたい。これまで経済的余裕のない生活をしてきた。学習して安定した収入を得られるようになりたい。 経済的余裕を作って精神的にも安定したい 」
といった切実な声が届いています。
頂いたご支援(目標金額215万円)は以下の内訳で高校生の支援のために使います。
目標金額の内訳
①リユースPC購入費:1台2万 × 40台 = 80万円
②マウス購入費:1台1000円 × 50台 = 5万円
③Webカメラ購入費:1台600円 × 50台 = 3万円
④無線LAN子機購入費:1台1200円 × 50台 = 6万円
⑤PC類の送料:1台2200円 × 50台 = 11万円
⑦ポケットWi-Fiレンタル料(半年間):2万円× 50台 = 100万円
⑧クラウドファンディング利用手数料:10万円(4.8%として計算)
合計215万円
皆さんからいただく寄付で、例えば、以下のものを高校生に届けることができます。
ご支援いただいた方には、活動報告書をpdfで送らせていただきます。
また、1万円以上のご寄付をしていただいた方はパソコンを送る際に同封する手紙に
応援メッセージを入れることが可能です。(4月29日追記)
今回のプロジェクトでは以下の企業様のご協力により、低コストで高校生にPCやオンライン教材を提供することが可能となっています。
・株式会社パシフィックネット様(リユースPC10台の無償提供)
・MCS株式会社様(リユースPC40台を1台2万円以下での特別提供)
・株式会社Progate様(プログラミング学習教材のアカウント1年分を50名分提供)
僕自身、親の自営業の廃業と両親の離婚によって、金銭的にも精神的にもしんどい高校時代を送りました。その体験から自分と同じような境遇の子どもの手助けができたらと思い、これまで活動してきました。
そして今、CLACKで関わっている高校生から、新型コロナウイルスの影響で高校もなく家からも出られない今の状況で余計にしんどいという声が届きます。既にCLACKでつながりのある高校生たちとは活動の中で、日々の困りごとの相談にのったり、生活のサポートをしたりすることが出来ます。しかし、現状つながりのない大多数の高校生に対しては、僕たちはどうすることも出来ません。
本当はPCとネット環境を必要としている全ての高校生に届けられたらいいのですが、社会全体でネット環境やPCが不足している現状で速やかに届けるのは容易ではありません。そのため、まずは50台のPCとネット環境を必要としている高校生に届け、サポートしていきます。
今回のプロジェクトはなるべく、自分で情報を得るのが難しい状況の高校生にこそ届けたいと思っています。高校生を支援している方、そうした高校生が身近にいる人にこそ、届けたいと思っています。
より多くの高校生にこの機会を届けるために、どうかご支援・シェアなどよろしくお願いします。
NPO法人CLACK(クラック)は、主に経済的・環境的にしんどさを抱える高校生を対象に、完全無料で、対面でのプログラミング学習支援を行ってきました。
虐待、ひきこもり、いじめ、大人への不信感、発達障害、生活困窮などでしんどさを抱える高校生たちは、自らが置かれた環境によって未来に希望を持ちづらくなっています。
CLACKはそうした高校生を対象に「生まれ育った環境に関わらず、未来に希望とワクワクを持って欲しい」という想いで活動しています。
2020年4月現在、20人の高校生に対して半年間のプログラミング学習支援を実施してきました。
教室開講回数としては、200回以上開講し、多くの生徒がプログラム終了後もプログラミング学習を続けてくれています。
参加しているのは、最初からプログラミングに興味のあった高校生だけではありません。
CLACKが提供しているのは、生徒同士や、生徒と講師がつながり合った「居場所」です。プログラミング学習は、将来に役立つスキルを身につける機会というだけでなく、その「居場所」を生み出すためのきっかけでもあると私たちは考えています。
プログラミング学習を通して楽しさや達成感を感じながら、安心できる環境で自分の好きを見つけ、将来へ自走していく。私たちはそのサポートをしています。
こうした活動をしてきた私たちだからこそ、できるアクションがあるのではないか。
そう考え、CLACKは今回の支援プロジェクトを立ち上げました。
より多くの高校生に機会を届けるために、ご支援・シェアなどをどうぞよろしくお願いいたします!