認定NPO法人キャンサーネットジャパンは、小児がん啓発・支援の一環として、脳腫瘍の子供達が治療のために必要な検査を受けられるよう本プロジェクトを立ち上げました。皆さまからの温かいご支援をお願いいたします。
*本プロジェクトは、日本小児がん研究グループ(JCCG)脳腫瘍委員会の「小児脳腫瘍の遺伝子検査(メチル化中央診断)プロジェクト」に賛同し、実施しているものです。
なお、毎月、毎年定額で継続的にご寄付をいただく方法もございます。継続的にご支援いただくことで、安定して脳腫瘍の子供たちが最適な治療を受けることを支えることができます。
2023-03-27 18:34
応援メッセージ3:里見 介史先生(杏林大学医学部病理学教室)
適切な治療のためには正確な病理診断が必要です.中枢神経系脳腫瘍は,様々な遺伝子異常によって引き起こされることが明らかにされ,従来の病理組織形態学的評価に,遺伝子異常の有無を加えた「統合診断」へとアップデートされてきました.
小児脳腫瘍では特に,統合診断が正確な診断だけではなく,より適切な治療方針の選択に深く関わっています.
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里見 介史(杏林大学医学部病理学教室)
適切な治療のためには正確な病理診断が必要です.中枢神経系脳腫瘍は,様々な遺伝子異常によって引き起こされることが明らかにされ,従来の病理組織形態学的評価に,遺伝子異常の有無を加えた「統合診断」へとアップデートされてきました.
科学の発展とともに新たな原因が次々と突き止められており,新しい治療法の開発も進んでいます.小児脳腫瘍では特に,統合診断が正確な診断だけではなく,より適切な治療方針の選択に深く関わっています.しかし,いまだに要因のわかっていない腫瘍があり,病理診断も治療方針の決定も容易ではない場合があることも事実です.
DNAメチル化分類は腫瘍の特徴づけに役立つ最先端の技術で,小児脳腫瘍の統合診断にも大きな力を発揮することがわかってきています.私たちはこの新しい技術を臨床応用し,遺伝子検査ラグを解消することで,ひとりでも多くの患者さま,ご家族の皆様によりよい医療をお届けできるように日々研究に取り組んでいます.是非,皆様のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。