認定NPO法人キャンサーネットジャパンは、小児がん啓発・支援の一環として、脳腫瘍の子供達が治療のために必要な検査を受けられるよう本プロジェクトを立ち上げました。皆さまからの温かいご支援をお願いいたします。
*本プロジェクトは、日本小児がん研究グループ(JCCG)脳腫瘍委員会の「小児脳腫瘍の遺伝子検査(メチル化中央診断)プロジェクト」に賛同し、実施しているものです。
なお、毎月、毎年定額で継続的にご寄付をいただく方法もございます。継続的にご支援いただくことで、安定して脳腫瘍の子供たちが最適な治療を受けることを支えることができます。
2023-02-01 17:54
JCCGから1:隈部 俊宏(日本小児がん研究グループ(JCCG)脳腫瘍委員会委員長/北里大学医学部脳神経外科教授)
小児脳腫瘍では、分子生物学的検討の中で、メチル化解析という方法が極めて重要になっています。腫瘍の本質を解明できる方法です。しかしこのメチル化解析は保険診療が適応されていません。しかも検査にかかる費用が莫大です。
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隈部 俊宏(日本小児がん研究グループ(JCCG)脳腫瘍委員会委員長/北里大学医学部脳神経外科教授)
小児脳腫瘍の外科摘出を中心に、放射線化学療法まで総合的に治療させていただいております。かれこれ、30年になろうとしております。脳腫瘍に対しての治療において摘出術が重要な意味を持つことは確かです。その意義の一つに腫瘍本体を得て、その性状・病態をあらわにできることがあげられます。30年から10年前までは病理学的検討が精一杯でした。そしてその病理学的特徴により腫瘍が分類され、治療方針が決められていました。しかし2016年以降、急速に分子生物学的検討が導入され、よりその腫瘍の本質を明らかにできるようになってきました。特に2021年に改訂されたWHO脳腫瘍分類では、分子生物学的検討が行われないともはやその腫瘍の診断さえもできない状況になっています。その分子生物学的検討の中で、メチル化解析という方法が極めて重要になっています。腫瘍の本質を解明できる方法です。しかしこのメチル化解析は保険診療が適応されていません。しかも検査にかかる費用が莫大です。そこで皆様にお願いがあります。どうか寄付をして、この検査を行えるように、私たちを応援してください。必ずこの検査による恩恵が得られます。腫瘍の病態を明らかにすることができます。その結果、より効果的な新たな治療方法が開発されるはずです。稀少疾患で治療方法が限られている脳腫瘍治療の突破口となるはずです。どうかよろしくお願い申し上げます。皆様のご理解・ご協力に心より感謝いたします。