ラーニングセンターに通う子どもと保護者の声
プリンセスは、家族を助けるために勉強をしながら皿洗いや料理、兄弟の世話を手伝っています。そんな彼女の家族は20年以上ゴミ処分場で暮らしています。お父さんはスカベンダーとして売れるゴミを探し、お母さんは布切れでゴミ袋を作ります。
交通手段やお金がなくて学校に行けず、「貧乏人」だと他の子にからかわれ泣いたこともありました。
お母さんはこう願っています。
「子供は勉強に集中させたい。それだけが私たちがしてあげられることだから。」
DAREDEMO HEROは、プリンセスのように、家族や自分のために頑張る子どもたちを支援し、学びの機会と将来への可能性を提供しています。
人気リゾート地「フィリピン・セブ島」の課題
皆さんは、「フィリピン・セブ島」と聞いて、何をイメージしますか?
リゾート地として有名なこの地域では、実際にはたくさんの貧困層が墓地やゴミ処分場で暮らしながら毎日を必死に生きています。
さらに、最貧困地区の子どもたちは、コロナの影響や貧困により学ぶ機会を失ってしまいました。
貧困〜平均月収は2万円以下〜
フィリピンの貧困層の1世帯の平均月収は、約16,000円です。年間約20万円以下で家族全員が暮らしていかなければなりません。
最貧困地区では、貧困がゆえに学校に行けない子どもや、家族のために仕事をしなければいけない子どもたちもいます。そのため貧困の連鎖が続いてしまうのです。
墓地やゴミ処分場での生活
DAREDEMO HEROが支援している人々の中に、ゴミ山で暮らす人々がいます。彼らはリゾートホテルなどからゴミ山に運ばれてくる、大量の廃棄物の中から、まだ食べられそうなもの、売れそうなものを見つけて生計を立てています。
セブ市最大の墓地と呼ばれるカレタ墓地は、死者のための場所であると同時に、この地に生きる人々の生活を支える場所でもあります。ここでは、墓参客に花やローソクを売ったり、墓石を掘ったり、墓を管理して生計を立てている人々が住んでいます。
栄養不足
貧困層の中には、残飯からまだ食べられるものを探して、洗って再調理をして食べている人々がいます。
子どもの糖尿病は大きな問題となっており、貧困層の多くは糖尿病を発症しても、必要な医療を受けることができないため、症状が重篤化してしまうリスクが非常に高いです。
コロナ禍で学ぶ機会を失う子どもたちと教育格差
最貧困層の子どもたちがこの現状から抜け出すためには、「教育」が何よりも大切です。
しかし、最貧困地区では、貧困がゆえに学校に行けない子どもや、家族のために仕事をしなければいけない子どもたちもいます。
フィリピンでは、2020年3月に新型コロナウイルス感染症の感染予防のため、対面授業が全面禁止され、最貧困地区に住む子どもたちの多くは、ほとんど勉強する機会がない期間が2年強ありました。富裕層の子どもたちは、しっかりとオンラインで授業を受け、分からないことがあれば、両親や兄弟に聞くことができます。この休校期間2年強で、子どもたちの教育格差が大きく開いています。
DAREDEMO HEROの取り組み
ラーニングセンターの運営
DAREDEMO HEROは、学ぶ機会を失った最貧困地区に住む子どもたちのためにラーニングセンターを設立しました。現在、イナヤワン・ゴミ山、カレタ墓地、ラプラプ・ゴミ山の3か所でラーニングセンターを運営し、教員資格のあるスタッフが勤務しています。
1年前の開設時には、ほとんどの子どもたちが自分の名前すら書けませんでしたが、今は簡単な英単語や算数の問題も分かるようになりました。
また、子どもたちから「もっと学びたい」「このままじゃいや」といった学びに対する前向きな声が聞こえるようになりました。
子どもたちの口腔衛生改善プロジェクト
DAREDEMO HEROでは、ラーニングセンターに通う子どもたちに歯磨き指導や歯科治療、歯科検診を行っています。日本であれば、定期的に歯科検診が行われ、虫歯が見つかればすぐに歯医者さんで治療を受けることができますが、保険制度に加入していない貧困層にとって、高額な医療費を支払うことは不可能です。
プロジェクト開始時には、歯磨きもせず、ボロボロだった子どもたちの歯は、少しずつ改善されています。健康な歯で、バランスの取れた食事を取り、勉強を頑張って欲しいと思います。
1,000円のご寄付でできること
・子どもたちに一か月軽食を提供
・学校に通うための文房具一式を購入
・最貧困地区で30名に対して炊き出しを実施
・10キロ(約2週間分)のお米を貧困層に提供
・子どもたちの歯科治療(抜歯一本)
ラーニングセンターの先生たちの想い
ジェイゾン先生 (カレタ墓地ラーニングセンター)
DAREDEMO HEROのラーニングセンターでは、それぞれに教員資格を持った専属スタッフが子どもたちに勉強を教えています。ジェイゾン先生は、オンラインで世界中の生徒に英語を教えながら、ラーニングセンターの先生を務めています。
子どもたちや地域の人々から絶大な信頼を得ているジェイゾン先生は、授業がない日でも子どもたちの様子を見に頻繁に墓地を訪問しています。
「墓地に住む子どもたちには、可能性を伸ばしてあげる大人が必要」ジェイゾン先生はその思いを胸に、日々子どもたちと接しています。
DAREDEMO HEROの願い
ラーニングセンターで学ぶ子どもたちは普段ゴミ処理場やお墓に住んでいる子どもたちです。
では、この子どもたちは恵まれない可哀想な子どもたちでしょうか?
いいえ、違います。
彼らは自分の夢に向かって頑張っているヒーローです。
一年前、このラーニングセンターが開設されるまで、この子たちはアルファベットすら書けませんでした。
でも今、自分の名前が書けて簡単な計算もできるようなりました。
そして彼らから
「もっと勉強がしたい」
「勉強がわからないままじゃいやだ」
「このままじゃいやだ」
そんな声が聞こえるようになりました。
彼らが学び続けるためにはラーニングセンターが必要です。
ラーニングセンターの継続のためには皆さんのご支援が必要です。
皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
DAREDEMO We can be a HERO!!