DVをなくすには… DVをする人が変わればいいのです
当法人は、総合的なDV対策を行うことができる民間団体です。
DV被害者支援を直接行うだけではなく、その支援の必要性を行政機関や一般の方々にわかりやすく伝えてきました。
男女共同参画社会の形成を阻害する要因の一つとしてのDVを如何になくしていくか、これまでの取組みからDV加害者プログラムに行きつきました。
DVが起きたら“逃げる”ことが最良の取組みのDV被害者支援は、「逃げない」または「逃げられない」人たちも増えてきたことであらたなフェーズに移行してきました。
つまり、DVをする人が変わることに対する被害者側の要望と加害者プログラムに対する社会の期待が感じられ、今まさに、DV加害者プログラムが注目されるのです。
子どもたちが、DVの被害者・加害者にならないために…
DVは大人の世界だけの話ではありません。「デートDV」と言われる、若いカップル間における暴力は、構造的に大人のDVと変わりありません。
「身体的暴力」「精神的暴力」「社会的暴力」「性的暴力」などがあります。殴る、蹴るの身体的暴力だけがDVではありません。総じて相手の心を傷つける精神的暴力は見えにくく、被害者も自分が悪いと感じやすいものです。
若者には多い“束縛”は、デートDVの始まりとしてもわかりやすい行為です。他の異性と話すことを禁止されるだけではなくSNSのやり取りも禁止されたり、LINE等の返信の強要やとても嫌味なことを言われたりして、とにかくNOと言うことができなくなります。
親密圏における暴力は望まない性行為から望まない妊娠につながることも様ざまな研究からわかっています。
これらすべて行為は複合的に発生をし、その結果として被害者は将来の進路や人生そのものに悪影響を及ぼすことが心配されます。
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DV対策の一歩踏み込んだ取り組みを実践しています
私は、20年前から、DV加害者プログラムを実施してきました。そこから、まず加害者を生まない若者向けのプログラムの必要性を感じ、DV未然防止教育を始めました。また、多くのDV被害者の支援を行い、関係機関と連携をしながら支援を行う多職種連携も早くから提唱していました。
DVは外から見えにくい問題ですが、特に養育費不払いや面会交流は、DV被害者を苦しめる隠れた問題でもあります。これらを支援する取組みを新たに始めることで、DV加害者への関わりを増やし、加害者プログラムにつなぐことを考えています。私は、被害者、加害者とそこに居る子ども、それぞれの支援の方針を個別に立てていくことで、離別だけではなく、家族をやり直す、または関係を作り直すということもあっていいと思っています。
その為には、早期発見、早期予防と何よりも、アセスメント能力の高い支援者の存在が必要です。これまでDV未然防止教育を1000校実施してきたように、若者だけではなく、もっと広く大人たちもDVのことを知ってほしいと考えています。そして、支援者の養成。これからは、企業におけるDV研修など、DVとは無縁と思っている人たちに啓発することも視野に入れています。
NPO法人 DV対策・予防センター九州
理事長 原 健一
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ご支援の使い道
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