活動・団体の紹介
ホワイトハンドコーラスNIPPONは、障がいの有無に関わらず、また経済的な状況に関わらず、無料で参加できて、共に学べる合唱団です。南米ベネズエラで、「無償の音楽教育で社会インクルージョンを実現する」ことをめざして活動するエルシステマの理念に共感し、設立されました。
これまで、たくさんの個人サポーターや企業からの応援、助成金によって、なんとか活動を続けて参りました。おかげさまで現在は100人近い多様なメンバーが東京・京都・沖縄で活動しています。
2024年には、107人がウィーンに行きバリアフリーの国際賞Zero Project Awardを受賞しました。数多くの方々の支援のおかげで、子どもたちは世界とつながり、人生の支えとなるような体験をすることができました。
その後も、メンバーは日々練習に励んでいて毎週の練習には見学者や新しいメンバーがどんどん訪れています。しかし現状では新しいメンバーも迎え入れて活動を継続するのが厳しい状況です。
月々1,000円から入れる応援隊になっていただくことで、思いをつなぎ、音楽にアクセスできる子どもを増やし、インクルーシブな未来を一緒に作って行けたらと思うのです。
ホワイトハンドコーラスNIPPONの運営費は、4割が企業からの協賛、3割が事業収入、2割が助成金、1割が個人サポーターからの寄付で成り立っています。
なぜ、個人のサポーターが大切なのか?
それは、一人一人の想いがつながることによって、子どもたちと目指す社会像に少しでも早く近づけると信じているからです。
ホワイトハンドコーラスNIPPONの舞台は、「発表会」ではなく私たちにできる「社会アクション」です。一人の方の応援は子どもたちの「社会アクション」を支える大きな力になります。
【ホワイトハンドコーラスって何?】
◾️オーストリア国会議事堂での演奏はこちら
世界一のインクルーシブ合唱団を目指して
「聞こえないから音楽はわからないだろう」
「見えないから写真はわからないだろう」
こんな思い込みがあるのは、ただお互いを知らなかったから。聞こえなくても音楽を心から愛し、手歌で音楽を可視化する素晴らしい才能を持った、ろうの子どもたちを見ると、音楽の世界ももっと豊かになります。視覚障がいであっても写真を心から愛し、誰にも見つけられなかった美しさを表現する子どもの声に耳を傾けると、まだまだこの世界には宝物があると気付かされます。
「障がい」というのは国連で採択された障害者権利条約の中で「個人ではなく、社会の側にあるもの」と位置付けられています。しかし実際は「障がい」を理由に習い事ができない、共に学びたくても学校が分けられてしまう、就職ができない、チャレンジさせてもらえないということが多くあります。
私たちの団体の中では子どもたちも大人も、「障がい」という言葉を使いません。それぞれ違う身体性を持つ仲間を「コンディション」という言葉で位置付けます。
子どものうちに色々な身体や心の特性を持った友達に出会っていたら、「できないこと」を最初に見るのではなく、その人自身の人格と豊かに出会い、関われるのではないかと信じています。自分の知らない世界を知ることは、この世界の美しさに気づくこと。インクルージョンの未来は、気づきと喜び、新しいアイデアであふれています!
ホワイトハンドコーラスNIPPONは、世界一のインクルーシブ合唱団を目指しています。地域の、小さなコミュニティの、そして一人一人の物語を一番の宝物としつつ、視野を広く持って旅立ってほしい、大きな世界を見ながら自分にも友達にも誇りを持てるようなメンバーになってほしいと願っています。
◾️子どもの声
◾️保護者の声
代表者メッセージ
夢を見るには練習が必要です。私たちの団体には、多様な子どもたちと音楽家・写真家・俳優などアーティストが集っているからこそ、その「夢」の描き方を知っています。
しかし、最初から全ての子どもたちが「夢」を持っている訳ではありません。ホワイトハンドコーラスの活動を始めて、私はたくさんの親子に出会いました。そのほとんどが、初日「うちの子は◯◯ができません。練習についていけるかわかりません」とおっしゃるのです。
障がいのある子どもたち、保護者は毎日様々な工夫をしながら、社会的生活を送れるように練習します。しかし、社会にはまだロールモデルが少ないのが現状です。就労継続支援施設では毎日働いても、手元に入るのは平均16,369円(令和元年、就労継続支援施設b型の場合)。それでも、誰かが見てくれる場所、障がいを負い目に感じなくても大丈夫な場所として、「現実的な選択肢」が「夢」とすり替わっていくのです。
個人の持つ能力や資質ではなく、「障がい者」という枠にはめることで「支援される」ことが当たり前な社会になっています。
人生に教科書はありません。得意なこと、苦手なこと、障がいのある人もない人も、みんな自分にしかない「人生」を描いて生きていかなければなりません。一歩を歩き出すには、その先に見える目標と「大丈夫!できる!」と思える心が必要です。自己肯定感がなければ、足を踏み出すことすら難しい。そんな時に、いろいろな目線から、仲間が支えてくれるのがホワイトハンドコーラスです。子どもが描く「夢」を大人が潰してはいけないと思うのです。
子どもたちがそれぞれ自分らしい「夢」を歩いて行けたなら、きっと想像もできないような未来が広がるでしょう。私たちは舞台の上から未来をデザインします。
ありったけの「夢」を載せて、子どもたちが皆様に「インクルーシブな社会」の楽しさや美しさを存分に見せてくれるでしょう。
目の前にいる子どもたちが実現できることなら、答えはすぐそこに見つかるはず!子どもたちから起こす社会アクション、一緒に一歩を踏み出しませんか?
活動内容の詳細、実績について
【東京】
- (平均参加人数)38名のワークショップを、年間約48回開催。
- 参加者の内訳: 視覚障がい、聴覚障がい、発達障がい、身体障がい、障がいのない子ども24名。
- 見学者125名、指導スタッフ10人、助演スタッフ6名。
【京都】
- (平均参加人数)15名のワークショップを年間約40回開催。
- 子ども18名。
- 指導スタッフ3人、助演スタッフ4名。
【沖縄】
- (平均参加人数)25名のワークショップを年間約40回開催
- 指導スタッフ5人。
これまでの主な出演実績
- 2022年11月 美らしま沖縄文化祭出演
- 2022年9月 京都公演(自主公演)
- 2022年3月 NHK「みんなのうた」『ツバメ〜手歌バージョン』出演
- 2021年12月 BCJ「クリスマス・スペシャル・コンサート」出演
- 2021年8月 新国立劇場新作オペラ『Super Angels』出演。
寄付金の使い道について
様々な人たちが関わることによって、活動を成立させています。例えばコミュニケーションに欠かすことのできない情報保障として、手話通訳が必要です。楽譜の購入費や点字楽譜の制作にも費用が発生します。本番で使う衣装もお下がりを回して大切に使っていますが、メンバーの増加に追いつきません。また入院中など体調が優れなかったり、遠方からもメンバーがレッスンに参加できるように東京では常にZoomを繋げるようにしています。今では欠かせない手段の一つとなっており、接続する機器や通信料が発生します。より多くの子どもが音楽教育にアクセスできるようにするために、ご支援が必要です。
いただいたご寄付は、手話通訳や点字、また私たちが最高の合唱団になるために欠かせない日々の練習のために使わせていただきます。
応援してくださっている方々の声
ホワイトハンドコーラスNIPPONには185名の応援隊がいらっしゃいます。応援隊の皆様には毎月3拠点からの活動報告メールや、コンサートの案内を送らせていただいております。2024年度からは年に一度東京で報告会を実施予定です!
応援してくださっている方々のコメントです。
・ホワイトハンドコーラスの皆さんの音楽を観て、聴くと、音楽の素晴らしさを感じずにはいられません。いつも感動をありがとうございます!微力ながら応援できて嬉しいです!
・音楽って全身で感じられるもの!って思います。 たくさんの素晴らしい体験がより多くの子どもたちに届きますように。活動を支援いたします。
・素晴らしい活動でますます多くの音楽を楽しむ子どもたちの笑顔が見られますように!活動を支える皆様の笑顔のためにも応援を続けます。