はじめまして! わたしたちはAgroforestry Lab(アグロフォレストリー・ラボ)です!
環境NGO Fridays For Future Sendai (一社)が中心となり、NPO法人フードバンク仙台の有志のメンバーとともに、Agroforestry Lab(アグロフォレストリー・ラボ)を立ち上げました。
※一般社団法人 Fridays For Future Sendaiについてはこちら。
これまでわたしたちは、森林破壊・環境破壊への抗議活動や、生活困窮者への食料支援、生活相談に取り組んできました!
今回のプロジェクトは、伐採が進む森林を守りたい、食料価格が高騰するなかで生活困窮者に提供する食料を作りたいという思いから始まりました!
具体的には、仙台市内で伐採の危機に瀕する森(約20ha)を購入し、山林を保全・再生するアグロフォレストリー(森林農業)に取り組んでいます。
なぜ、わたしたちは山林保全プロジェクトを進めるのか、私たちのこれまでの活動も含めて説明します!
森の破壊を止めたい!
わたしたちはこれまで、日本全国で広まる森林破壊、とくに山林での大規模な太陽光発電(メガソーラーとも呼ばれる)の建設に対して反対運動を行ってきました。

(Fridays For Future Sendaiの活動の様子)
気候変動が加速するなか、二酸化炭素の吸収源である森林を伐採から守ることは、地球温暖化に歯止めをかける前提条件です。

(地球温暖化による気候変動の影響を抑えるためには、産業革命前からの温度上昇を1.5℃以内に留めることが重要だとされています(「1.5℃目標」)。「1.5℃目標」達成のためには、2030年までに二酸化炭素排出を世界で50%以上削減し、2050年までには実質排出ゼロにしなければならないとされています。しかし、世界の二酸化炭素排出は今でも増え続けています。参考:「IPCC第6次評価報告書」 )
いくつかのプロジェクトは、抗議活動を通じて中止に追い込む事ができました。しかし、山林を「はげ山」にし、山の形状を平らにし、約数十万枚の太陽光パネルを敷き詰める計画が跡を絶ちません。
山林の伐採を伴うメガソーラー(※)建設の構想は、私たちが保全する予定の山林の近辺にも存在しました。
※メガソーラー‥‥出力1MW(1,000kW)以上の大規模な太陽光発電施設。(環境省より https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h26/html/hj14040133.html)

約600ヘクタール(=東京ドーム127個分)の山林に、太陽光パネルと蓄電池の製造工場と、メガソーラーを整備する構想です(※)。作られてしまうと、国内最大級の生産規模になると発表されています。なお、この構想は町内会などから抗議活動を受け、今のところ進捗はありません。
※2024年5月25日 河北新報 より https://kahoku.news/articles/20240524khn000109.html
このメガソーラー構想が立ち上がった地域は、約60年前までは湯治場や、炭焼きで生計を立てていた地域で、炭焼きを仙台まで運びエネルギー供給地としての役目を果たしていました。しかし、エネルギー革命の影響で、エネルギー源がガスに変わったことで山林で生計を立てる手段がなくなり、山地を伐採して団地にする計画が立ち、業者に山地が売却されました。土地が転売されていくなかでメガソーラーを構想する業者が買い取ったのです。
他にも、私たちが管理する予定の山林が所在する仙台市西部地区には10ヶ所以上ものメガソーラーが既に建設されています。 (Electrical Japan 「宮城県の発電所一覧地図・ランキング」より https://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/energy/electrical-japan/area/04.html.ja)
このように、山の持続的な活用法がなくなるなかで、山は伐採の危機に瀕しているのです。
こうした事態をうけ、山林伐採を止めるためには、山林保全・管理のモデルを作ることが重要だと思っています!
開発の危機に瀕する山の保全に挑戦したい!
私たちが保全活動を始めている山にも、何度も開発業者が話を聞きに来ているとのことでした。
土砂採取業者が、宮城県沖のスーパー堤防(大規模な堤防、この建設自体にも住民からは懸念が示させれている)の材料を得るために、森林を伐採し、山を爆破することで土砂を採取する計画を持ってきたこともあったそうです。
隣接する山には広大な面積の伐採を伴うメガソーラー計画が乱立しています。
このように山林は常に開発業者による伐採の危機に直面しているのです。
わたしたちはこれまで、開発業者への反対運動を行ってきましたが、そのなかで感じてきたのは、「NO」を言うだけの限界性です。山林の管理・保全のモデルが日本で確立していないため、山林破壊を「もぐら叩き」のように止めていくしかない状態になっているのです。
そこで、わたしたち自身で山の保全をすることにしました!
仙台市の大規模な山林伐採の構想がある地域で、一部の山(東京ドーム約5個分)を購入し、管理・保全を始め、モデルを作ることに挑戦しています!

山林での農業が山を守る
私たちは、山林を伐採させず、かつ放置するだけでもない山林の保全・再生を目指します。
実際にチャレンジしたい山林での取り組みはアグロフォレストリーという山林での農業です!
わたしたちは、平地での農業はこれまでもやってきました。生活困窮者への食料支援に使うじゃがいもや、たまねぎ、人参などを年間約3トン生産しています。

(仙台市内のフードバンク仙台が運営している農地の様子)
山での農業は、平地での農業とは異なるものになるでしょう。
たしかに山は平地ではないために機械が入りにくかったり、木が生えていたりするので、単一作物の大量生産には向きません。しかし、その土地の利点を上手く利用すれば、人が手をかけなくても、豊かな自然を利用して、たくさんの野菜を作れる可能性があるのです。
山は農薬が使われていない「地力のある土地」であるため、「自然再生型農業」のような土壌や微生物の力を最大限引き出すような農業に向いているということです。
現在、世界中でアグロフォレストリーが、「Low Input Sustanable Agriculture(LISA)」、農薬や化学肥料をあまり使用せず環境に優しいうえ、収量もあげられる農法として注目を集めています。
私たちは日本の森林でのアグロフォレストリーの可能性を模索します!

山林は訪れるたびに姿を変えます。山林の管理については日々勉強の必要があることを痛感しています。
代表者メッセージ
寄付金の使い道について
山林購入の費用とさせていただきます。
クレジットカード決済手数料8%を考慮し、目標金額を180万円としています。
目標金額を上回る寄付をいただいた場合、山林での活動費にあてさせていただきます。
※2025年の夏に、1度目のクラウドファンディングに挑戦しましたが(【東京ドーム約5個分】荒廃森林を“食べられる森”へ!全国に活用モデルを広める挑戦 - CAMPFIRE (キャンプファイヤー))、目標額に達することができませんでした。多くの応援の声をいただいたことから、山林の購入に踏み切り、活動を開始しています。再度クラウドファンディングに挑戦して、不足している資金を集めたいと考えています。
期限は2025年2月28日23:59までとさせていたきます。ご協力をお願いします!
この半年間ほどでの活動の紹介
夏には、私たちが目指すアグロフォレストリーの実践を学ぶために、宮城県村田町で環境再生型農業に挑戦する農家・奈倉弘さんの畑や、有機農法を実践されている鈴木有機農園を見学刺させていただきました。
山林では、イノシシなどの獣害対策として電気柵を設置する準備を進めました。また、耕作放棄地でメンバーが耕うん機を使って畑を耕し、畝をつくりました。畝が完成した後はブロッコリーとキャベツと白菜と大根と人参を植えました。その後、チンゲン菜、大根、ビタミン大根、聖護院大根、野沢菜、雪菜など根菜から葉物野菜まで多種多様な野菜を植え、収穫に至っています。
詳しくはnoteをご覧ください。わたしたちの山開拓日誌(アグロフォレストリー・ラボ)|note



