
活動・団体の紹介
「すべての子どもたちが心豊かに平和に生きられますように。」
この願いをかなえるため、信州高遠の小さな山里で子ども支援・子育て支援に関わる様々な活動に取り組んでいます。
子育て支援事業では、主に虐待予防に取り組み、要保護児童のご家庭を対象としたレスパイト事業を実施しています。さらに、今年度からはフォスタリング機関を運営し、家庭的養育を推進するため、里親の広報・リクルート活動・里親支援も行っています。また、 困難を抱える妊産婦さんをサポートする妊産婦等生活援助事業を受託しております。
活動の背景、社会課題について

さまざまな事情で親と離れて暮らす子どもが、長野県内には約600 人います。年齢層ごとに割合は異なりますが、全体でみると、長野県の 18 歳未満人口の約 0.2%(約 500 人に1人)のこどもが代替養育を受けており、そのうち里親への委託率は、21.5%(令和5年度・長野県)に留まっています。
海外の里親委託率は、アメリカが82%、イギリスが73%、オーストラリアが92.3%~93.5%と高く、日本(25%)よりも大幅に高い水準です。日本の里親委託率が著しく低いことが指摘されており、国連こどもの権利委員会から勧告を受けています。
長野県の社会的養育推進計画後期計画(2025年度~2029年度)では、2029年度末までに、就学前の子どもで75%、学童期以降で55.6%の里親委託率を目指しています。
また、上伊那地域には乳児院が存在しないため、保護が必要になった乳幼児は、松本市や飯田市などの遠方施設に措置されるケースが多いのが現状です。結果として、実親との物理的な距離が生まれ、面会機会や日常的な関わりを通じた親子関係の構築・維持が困難になっています。こうした分離は、家庭への再統合の遅れにつながっており、子どもの発達や情緒の安定にも影響を及ぼしています。
活動内容
このプロジェクトでは、上伊那地域において、保護が必要となった子どもたちを、施設ではなく家庭で受け入れる体制を整えています。里親さんが子どもを迎え入れ、日々の暮らしをともにする中で、子どもは「自分をずっと支えてくれるおととながいる」という安心感を育んでいきます。「自分は大切にされている」「ここにいていいんだ」と感じて成長していくことを支えます。
支援にあたっては、アメリカのQPI(Quality Parenting Initiative)の考え方を参考に、里親さんが、実のご家族とのつながりも大切にしながら、子どもが家庭に戻れるように支えていきます。
代表者メッセージ

日本では、少子化が進行する中、児童虐待通告は毎年増え続けています。不登校児も増えています。子どもが少なくなっているのに困難を抱える家庭や子どもたちが増えています。私たちがひとりの大人として子どもたちにできることはまだまだたくさんあります。多くの子どもたちに差し伸べる多くの手が必要です。
私たちは、「地域のおとなたちがチームとなり子育てをする“小さな地域モデル”の創出」に向かって動き始めています。家庭の事情で親と暮らせないこどもたちを社会で育む“養育里親”の愛称を“こごみファミリー”と名付け「こごみファミリーは上伊那地域のチーム養育です」というメッセージを発信し、全国の家庭養育のモデルとなれるよう活動をしていきます。
「チームTEAM」とは「Together Everyone Achievement More」の頭文字をとり「みんなで一緒により多くのことを達成する」という意味だとも言われているそうです。共通の目標のもとにひとりひとりがそれぞれの役割と責任を果たすことで一丸となって取り組めば、ひとりで行うより、はるかに大きな成果を上げることができる、ということですね。
核家族が増え、ひとり親家庭も多くなり、親も子どもも対面する人間関係が薄く、孤立しがちな世の中です。『こどもまんなか社会』とは、こどもたちの周りにたくさんのおとなたちがいて、こどもたちは周りのおとなたちに大切にされていると感じられる社会を実現することです。
これからもチームとして、事業や活動への応援をお願い致します。そして、私の尊敬する先輩方、同年代の皆様、次世代へのバトンの伝承のため、お力添えをお願い致します。
誰もが心豊かに平和に生きられますように。
末筆となりましたが、時節柄お身体をご自愛の上、お過ごしください。
愛と感謝を込めて 宇津 孝子

ご支援の使い道
里親さんが、分離を体験した乳幼児のアタッチメント形成やケアついて学び、安心して養育できるための研修を実施します。また、実親との交流を通して、家庭復帰を目指していくための専門的な支援が必要になります。研修を通じて、家庭的養育を支える基盤をづくりに使用させていただきます。
また、来年度開設予定の里親支援センター「こごみのねっこ」の拠点となる一軒家の中に、 緊急時に乳幼児を温かく受け入れできるお部屋づくりに使用させていただきます。

税制優遇について
当法人は、長野県から認可を受けた認定NPO法人ですので、税制優遇の対象となります。
個人の場合:
所得税:
・所得控除:寄附金額から2,000円を差し引いた額を所得から控除できます。
・税額控除:寄附金額から2,000円を差し引いた額の40%を所得税額から直接控除できます。
※いずれかを選択可能です。
相続税:
相続により取得した財産を申告期限までに寄付した場合、
その寄付金額は相続税の非課税対象となります。
法人の場合:
法人税: 「一般寄附金の損金算入限度額」とは別枠で「特別損金算入限度額」が設けられています。これにより、通常よりも広い範囲で寄附金を損金算入できます。



