はじめまして。アジア協会アジア友の会(JAFS)と申します。
アジア協会アジア友の会(JAFS)は、大阪を拠点にアジア18ヵ国にネットワークを持ち、現地NGOと協働している国際NGO団体です。
1979年に設立され、今年で42年目を迎えます。私たちは、水・教育・環境・自立の4つを軸に活動を行なっています。
地元で生きていくための土地や漁場の再生を
プロジェクト地はルソン島の最南端ソルソゴン州のイロシンとマトノッグという地域です。この地域は年間通して温暖で、果物や作物が育ちやすい環境であります。ですが作物を収穫すること繰り返した結果、土地がやせ収穫率が下がり、家族が食べる分をつくるのが精一杯になってきていまいました。
一部の農地では、害虫をさけ生産性をあげるために化学肥料を使いはじめましたが、土壌が汚染さえ、またできた収穫物も安全とはいえません。
そこで地域の小規模農業をしている村人たちと共に、有機農業への取り組みが始められました。まずは土壌改良をするために、できるだけ村にある材料を使い、安全で効果的な有機肥料作りをおこなっています。
また農業に関する研修もおこない、新しい情報を得ていくことで、生計につながっていく売れる作物作りに取り組み始めました。
一方、沿岸部に住む人々は岸辺から、または小さな船で魚を取っていますが、乱獲により年々漁獲量が減ってきています。沿岸部のマングローブも航路のためや薪のために伐採され、生き物が育つ環境も失われつつあります。
村人たちが、協力して自分たちの手で地元の産業をよりよくしていけるよう、組合作りも同時におこなっています。
被災者からの声 生きていくための生活復興支援を
① 有機農業の指導
安全で豊かな作物が収穫できるよう、土づくりから始めます。今まで使われていなかったココナッツの繊維や米ぬか、草木灰、鶏糞、骨粉等、できるだけ村にある材料を活用した肥料づくりをおこないます。よい肥料をたくさん作ることができたら、肥料の販売もおこないます。
② 野菜や果物を栽培
今までは、作物が多くできる時期には値段をたたかれ、材料費や労力にもならない価格でしか売れないこともありました。付加価値の高い有機野菜や果物を作ることで、商品に見合った価格で販売することができます。
ココナッツやピリナッツ、カカオ、カラマンシー、バナナ、イチゴ、タロイモの苗木を育て、植えます。
③ 水牛や豚や鶏の飼育
田畑を耕し、運搬も担ってくれる水牛や豚、にわとり、鴨等を飼育し、卵や肉を販売することで、家計を助けます。また彼らの糞は肥料作りに使われます。
④ マングローブの森の再生
マングローブを植林し森を再生することで、土壌浸食等の防災対策をおこなうと共に海の生態系を守り、漁業で生計を立てている人々を支援します。苗木を育て、植林した苗には、定期的にメンテナンスをおこない、生命のゆりかごを再生します。
⑤ 農業センターの建設
組合の拠点として、小さなセンターを建設します。ここでは農業研修をおこなったり、苗床づくり、収穫物の仕分けや保管、販売用に袋詰めの作業、村の会議等をおこないます。センターの横には給水タンクを設置し、皆が使えるようにします。
ご支援の使い道
*必要資金 50万円
*使途 農業研修、作物の種や苗木、センターの資材費、道具類等の材料費等
*活動地域 ソルソゴン州イロシン、マトノッグ等
*期待される効果
・村の中で生計を確立することで、出稼ぎ等で家族が離れて暮らすのではなく、一緒に暮らすことができます。
・地元の産業を充実させ、仕事を行うことにより、村全体の生活の底上げが期待されます。
・若い世代もプロジェクトに参画することで、持続可能な農業・漁業につなげていきます。
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になってからは、都市間の移動も制限され、町の建設現場での日雇い等で現金収入を得ることもより難しくなってきました。村の中で皆が安心して収入が得られる仕事ができるよう、ご支援ご協力をお願い申し上げます。