活動・団体の紹介

一般社団法人ホロニックは、社会課題である「子どもの体験格差」をなくすことを使命に掲げ、2025年7月に設立されました。現代の子どもたちは、家庭や地域の環境によって、体験の質と量に大きな差が生じています。その結果、自分の「好き」や「得意」に出会う機会を持てず、自信や主体性を育みにくい現状があります。
そこで私たちは、ホテルという非日常の空間を活用し、新しい学びと体験の場「学童ホテル」をスタートしました。学童ホテルは、子どもたちが学校や家庭では得られないホンモノの体験を通じて、視野を広げ、未来につながる力を育むことを目指しています。たとえば、ホテルシェフと一緒に料理をつくる「キッチン体験」、おもてなしのプロによる接客体験、地域の職人や専門家と出会うワークショップなど、日常では出会えない大人や価値観に触れられるプログラムを提供します。
また、学童ホテルは「子ども」「保護者」「地域」の三者をつなぐコミュニティづくりも大切にしています。子どもが安心して過ごせることで、保護者には時間と心のゆとりが生まれ、親子関係がより良くなる。そして、地域の大人が子どもたちと関わることで、社会全体に支え合う循環が広がります。
私たちは、すべての子どもたちに機会を平等に届けるため、体験プログラムや「家族食堂」を無償で提供しています。この取り組みを継続・発展させるためには、多くの方の共感と支援が必要です。学童ホテルを通じて、子どもたちの笑顔と可能性を地域みんなで育んでいきます。
活動の背景、社会課題について

現代の子どもたちは、日々の生活の中でさまざまな「はじめて」を経験しながら成長します。しかし、その体験の機会は、家庭の経済状況や地域環境によって大きく異なり、いわゆる「体験格差」が広がっています。実際、習い事や旅行、文化・自然体験に恵まれる子どもがいる一方で、経済的理由や保護者の就労環境などにより、放課後や長期休暇を自宅で過ごすことが多い子どもも少なくありません。
こうした体験の差は、子どもの将来に大きな影響を及ぼします。多様な体験を通じて得られる「挑戦する力」「コミュニケーション力」「創造力」は、学力だけでは身につかない重要な力です。しかし、現状では、経済的背景や地域の資源によって、こうした力を養うチャンスが制限されているのが実態です。
さらに、核家族化や共働き世帯の増加により、放課後の子どもたちを安心して預けられる場も不足しています。学童保育は増えているものの、学習や安全の確保が中心で、子どもの興味や探究心を伸ばすプログラムは十分とはいえません。そのため、「安心」だけでなく、「成長」や「体験」を重視した新しい放課後の居場所が求められています。
この課題を解決するために生まれたのが、ホテルという非日常空間を活用した「学童ホテル」です。ここでは、子どもたちが本物に触れ、大人と対話しながら、自分の「好き」や「得意」に出会える機会を提供します。経済的な事情に関わらず、すべての子どもが等しく豊かな体験を得られる社会の実現を目指すこと。それが、私たちの活動の原点です。
プログラム紹介
ホテルセトレ神戸・舞子の館内を探検!

チェックインからレストラン、客室まで、ホテルに宿泊する際にお客様が体験する一連の流れを
子どもたちが疑似体験。また、普段は立ち入ることのできないホテルの裏側であるキッチンなど
も特別に見学できます。
職業体験!チェックイン体験を…

ホテルでの職業体験では、チェックインの対応を実際に体験してもらいます。子どもたちは、受付やご案内などの役割を分担しながら、本物さながらの工程に挑戦。体験を通じて接客の楽しさや難しさを実感できます。
職業体験!ベッドメイキング体験を…

ハウスキーパーの職業体験。ホテルを快適に過ごしていただくための第一歩!ポイントを伝えな
がら、ベッドメイクを実際子供たちと一緒にやっていきます。枕のカバーをつけるだけでも四苦八苦、綺麗に完成した際は達成感にあふれます。

外部講師の方による体験学習。おやつ作りや楽器体験など様々な体験プログラムをご用意いた
します。どのプログラムも、子どもたちにとって新鮮で、心に残る貴重なひとときとなります。
五感で学ぶ、リアルな体験

子どもたちが地域とふれあいながら、五感を使って学べる多彩なプログラムを用意。木のぬくもりを感じるおもちゃ作りや、野菜作り・海苔漁業など地元の生産者とのふれあい体験を通して、子どもたちは五感で学び、机の上では味わえない、自分の「好き」や「得意」を見つけていきます。
担当者からのメッセージ

江畑 昭彦(1986年10月15日)
- 関西福祉科学大学卒
- 高校教員免許(公民・福祉)取得
- ホロニック2009年入社
- 調理課・GR課・婚礼課を経てホテルサービス歴17年目
ホテルを通じて、たくさんの出会いや経験をさせていただきました。
学童ホテルでは、私たちのお仕事を体験したり、セトレでしかできない経験を毎週届けていきます。子どもたちの可能性を拡げる、そして未来への選択肢を増やしていく時間にしたいと思います。保護者の皆様も、毎週火曜日を楽しみにしていただけるように運営して参りますのでよろしくお願いいたします。
寄付金の使い道について
皆さまからの寄付は、子どもたちにより豊かな体験を届けるために、大切に活用いたします。主な使途は以下の通りです。
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体験プログラムの実施費用
ホテルならではの特別な体験(料理教室、職業体験、文化・自然体験など)のための教材・備品・講師謝礼に充てます。 -
家族食堂・おやつの提供
子どもたちに安心で栄養のある食事やおやつを無償で提供し、家庭の経済的負担を軽減します。 -
運営サポート費用
プログラム運営、スタッフ配置、安全対策など、子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに活用します。 -
体験格差の解消のための参加費補助
経済的事情に関わらず、すべての子どもが学童ホテルに参加できるよう、必要な費用を補助します。