国登録有形文化財 八鶴館とは
千葉県東金市にある国登録有形文化財建物です。
敷地内には文化財建物『本館』『新館』『浴室棟』『ビリヤード棟』『宿泊棟(旧館)』の5棟の日本建築と、ほかに旅館時代に結婚式場として利用されていた『別館ホール』があり、これらが内部で連結されています。
八鶴館3Dビューイング(みんなの八鶴館制作)
平成17年に経営破綻しいったん幕を閉じます。一時は競売にかかった地所を取り戻そうと地域の名士らが莫大な資金を集め、株式会社 八鶴亭を設立しました。その後、八鶴館を割烹料理店「八鶴亭」として再出発させて、地域のランドマークとして様々な催しをするなどして建物を維持してきました。
八鶴館は平成21年に国登録有形文化財建物の仲間入りをしました。しかしながら、飲食店の運営だけで巨大な建物群を維持することは困難を極めました。度重なる自然災害にも悩まされ、一昨年の新型コロナウイルス感染症の影響で閉館を余儀なくされたのち、ついに令和3年3月に割烹料理店「八鶴亭」は廃業となりました。
保存会活動開始から3年
保存会「みんなの八鶴館」は、国登録有形文化財建物 八鶴館の保存・活用に取り組んでいます。
◆保存活動3原則
「みんなの八鶴館」は郷土の宝である八鶴館を未来へ残すために
1.八鶴館をみんなが使える施設にします
2.八鶴館をいつもキレイに保ちます
3.八鶴館の価値を広く発信していきます
この3原則を誠実に守り続けることを約束し、保存活動を行っています。
定期的に見学会などを催し、料亭建築・旅館建築としての八鶴館の価値の高さを知っていただいてます。
ボランティアガイドによる館内説明は大人気です。
文化財建物の営繕、自活への突破口としてかつての披露宴会場が貸ホールとして大活躍、それにしても…。
現存する6棟の建物の中に通称「さくらホール」と呼ぶ建物があります。保存会ではここを多目的に貸ホールとして稼働させることで、収入の活路を見出そうとして取り組んでいます。
イベント等に最高のロケーション
JR東金駅や高速バス停からも近く、しかも徳川家康公ゆかりの東金御殿の庭池だった八鶴湖のウォーターフロントにあるということもあり、これまでにも多く方に興味を持っていただき実際にご利用いただいてきました。利用者の多くはこの貸ホールを使うことが八鶴館の保存に直結していることをよくご存じです。
リアルな利用者の声
ご利用いただいた方々は、八鶴湖畔のロケーションのすばらしさにとてもご満足いただけます。
ただ、ホールも昭和の建物なので、
『椅子・テーブルが古臭い』『換気扇の音が気になる』『バリアフリーじゃない』『音響がお粗末』『照明に工夫が欲しい』などなど、いろいろな課題をいただきます。中でもあのボロボロのカーテンが貧乏くさいのを何とかならないのか?と言われることがあります。
なにぶん大きな建物が6棟もあるので、雨漏りや漏水、防犯や獣害対策・防蟻対策など館内にはたくさんの補修箇所や対処の必要な箇所があって、その重要度・緊急度からするとこれらの指摘箇所はどうしても後回しになってしまいます。
ただ、いちばん利用頻度の高い「さくらホール」をもっとたくさんの方に、もっと快適に使用していただくことでより高い収益をあげて、それが他の多くの問題を解決することにつながるとすれば、ホール内のこうした設備面の充実はどうしても改善をしたいという箇所でもあります。
みんなの八鶴館 プロジェクト代表者メッセージ
「みんなの八鶴館」は、皆さまからのご支援で成り立っています。現在、「旧館」「別館ホール」で貸室・貸ホールとしての活用を試みていますが、貸室料金はすべて株式会社 八鶴亭と共同管理している口座にプールし、話し合いながら光熱費や営繕・修繕にあてていくというルールで運営しています。
現在、「さくらホール」で各種企業様の展示会・販売会や舞台演劇などの興業などにお使いいただけるように日々声がけをしています。今回は、ホール内の防炎カーテンを新調し、ホールのイメージを刷新したいと思います。この貸ホールをより充実したものにして、もっとたくさんの利用者の方に快適に使っていただける「稼げるホール」を作るための資金協力をお願いさせていただけたらと考えています。
※施工は、普段から和室の畳表替えや壁補修などを無償提供していただいている地元商店街の「たたみの広島屋」(内装業)さんにお願いする予定です。
また、ご寄付いただいた皆さまには、完成後感謝をこめてご報告をさせていただくほか、金額やご希望に応じてホームページへのお名前掲載、ホール内に設置する記念プレート(アクリル製・寄付10,000円より)に個人・法人問わずご希望の名称でお名前を刻ませていただく予定です。