国登録有形文化財 八鶴館とは
千葉県東金市にある国登録有形文化財建物です。
敷地内には文化財建物『本館』『新館』『浴室棟』『ビリヤード棟』『宿泊棟(旧館)』の5棟の日本建築と、ほかに旅館時代に結婚式場として利用されていた『別館ホール』があり、これらが内部で連結されています。
八鶴館3Dビューイング(みんなの八鶴館制作)
商人の町として栄えた東金は、地域経済の中心地として大変賑わっていました。八鶴湖畔に旦那衆の社交場として明治18年に創業した八鶴亭は、その後宿泊施設となり、鉄道の駅にも近く、桜の名勝八鶴湖畔に泊まれるとあって千葉県下でも有数の旅館に成長しました。

困難があるたび再生を試みてきた歩み
しかし、時代の変化とともに老朽化が目立ち始め、平成17年に経営破綻しいったん幕を閉じます。一時は競売にかかった地所を取り戻そうと地域の名士らが莫大な資金を集め、株式会社 八鶴亭を設立しました。
その後、八鶴館を割烹料理店「八鶴亭」として再出発させて、地域のランドマークとして様々な催しをするなどして建物を維持してきました。
八鶴館は平成21年に国登録有形文化財建物の仲間入りをしました。
しかしながら、飲食店の運営だけで巨大な建物群を維持することは困難を極めました。度重なる自然災害にも悩まされ、一昨年の新型コロナウイルス感染症の影響で閉館を余儀なくされたのち、ついに昨年3月に割烹料理店「八鶴亭」は廃業となりました。

そして、ふたたび
その後、『本館』建物は飲食店に賃貸し暫く営業していましたが、2023年夏に閉鎖されてしまいました。現在『新館』『旧館』『浴室棟』『ビリヤード棟』『別館ホール』と併せて6棟を、保存会である「みんなの八鶴館」が国登録有形文化財 八鶴館の保存活用を地域全体の課題として価値を発信しながら、ボランティアでの活用に取り組んでいます。



みんなの八鶴館 保存活動3原則
「みんなの八鶴館」は郷土の宝である八鶴館を未来へ残すために
1.八鶴館をみんなが使える施設にします
2.八鶴館をいつもキレイに保ちます
3.八鶴館の価値を広く発信していきます
この3原則を誠実に守り続けることを約束し、保存会を発足しました。
ご支援をお願いします



「みんなの八鶴館」は、皆さまからのご支援で成り立っています。
現在、貸室・貸ホールや個人撮影、映画やドラマの誘致などさまざまなご縁をつないで維持・管理のための資金を作る努力をしています。売上等の収益は所有者である株式会社 八鶴亭と共同管理している口座にプールし、話し合いながら運転資金や光熱費や営繕・修繕にあてていくというルールで運営しています。



保存会の活動費用は年に数回実施する建物一般公開の入場料やガイドブックの作成・販売、古本バザーの実施、そして有志による寄進で賄っているのですが、日々の貸室事業の受付・案内業務のためにボランティアとして来てくれている皆さんに対し依然として交通費さえ支払うことができない状況です。
皆さまからのご寄付は、主に
①貸室・貸ホール運営のための備品・消耗品の購入
②お掃除ボランティア・貸室ボランティアのための道具・燃料・消耗品・飲みもの等の購入
③啓発用の会報・動画の作成
④建物の美化・修繕費
に活用させて頂きます。皆さまからの温かいご支援をお待ちしています。
保存会 みんなの八鶴館
共同代表 宮原政志
鈴木真也