「地震の直後、私は車中泊をしてたんですよ。パソコンとかも使えない環境だったけど 、スマホで簡単に(緊急助成の)申請ができて、採択決定も早かったのですごい助かりました」
(「門前みんなのごはん」の森さやかさん)
門前公民館で炊き出し調理をしながらそう語るのは、「門前みんなのごはん」 の森さやかさん。
森さん自身、元旦の地震で被災し車中泊での避難を余儀なくされました。
それでも、交通が遮断され、停電・断水で地域の住民が食事を取れない状況を見て、地域に住む料理人や近隣の人たちと団体を立ち上げ、メンバーのお店を使って炊き出しを開始。
2月下旬以降は、市営ホテルの宴会場の調理室へ拠点を移し活動を続けてきました。
(震災後、門前町七浦公民館での出張炊き出しの様子)
約15人のグループでありながら、もっとも多いときで1回あたり450食も作っていたそうです。
「最初はお水がなくて、毎日給水車で大きなポリタンクに500Lとか1000Lとかを入れてもらって、それをポンプで上げて使ってました。作る量は一番苦労して、 すごい足りなかったり、逆にすごい余ったり、慣れるのにちょっと時間がかかりました。 」
試行錯誤を繰り返しながら、地震後の炊き出しは4月末まで継続。その後、一旦解散し、それぞれの生活再建を進めていた矢先に今回の豪雨がやってきました。
門前町もいくつかの川筋では水が溢れ、地面がえぐられ、住宅も浸水。そして再び避難所が開設され、避難者が集まることになってしまいました。
「私としては団体は自然消滅の予定だったんですけど、(なりわいの)再建で準備していたところが孤立してアクセスができなくなったりとかして活動が止まってしまったのもあるし、同じように避難してこられた方がいたので、もう一回ゆるく再結成して炊き出しを再開しようかなと」
今回は豪雨の2日後から活動を再開、その2日後にほくりくみらい基金へ緊急助成の申請を行ったそうです。
助成金は、助成金は食材費と断水地域に住む住民に届けるための容器代として使われる予定です。
「地震の後は自分たちも被災していたので、結構しんどかったんですけど、今回は間接的な影響ありつつも直接的には被害を免れた人達でやってるので、体も心も前よりは動くかなという感じです」
と、たくましく話してくださる森さん。
この日は避難者の食事50食と、調理場が浸水してしまった介護老人保健施設への食事50食の合計100食の準備をされていました。
2度の災害に遭い、心身ともに疲れているはずですが、調理場では笑顔が飛び交っていました。