里山はぐくみ園とは
里山はぐくみ園とは、いわゆる「森のようちえん」のことです。
森のようちえんとは、発祥はヨーロッパで、自然環境を活用した幼児教育として国の主導で 始まりました。
日本では国主導ではなく、国民主導で広がっています。そのため、幼稚園・保育園・託児所・学童保育・NPO・自主保育など様々な形で行われています。
〖森〗とありますが、活動場所は森に限らず、自然環境全体です。
森林・里山・河川・田畑・自然公園・緑地公園など様々です。
【運営理念】
当園に集う子どもたち、その親御さんたちが生きがいを感じ、
それを見守る地域住民の方と共に成長発展する未来を描き続ける。
【教育理念】
一、自然の根源を 大切にする心を育む
一、共に活かして 共に生きる強さを育む
一、何もないから 何でもできる力を育む
一、想像と創造に フタをしない智慧を育む
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活動のきっかけ
私が25歳のとき、家でテレビを見ていたら、大阪で起こった悲しい事件が目に飛び込んできました。
2010年の夏に起こった悲しい事件。
当時、1歳の男の子と3歳の女の子がマンションの一室で餓死した事件でした。
衝撃的なニュースでしたので、覚えている方も多いのではないかと思います。
このニュースを見た瞬間、心が締めつけられるような思いがしました。
なぜ1歳と3歳が餓死しなければならなかったのか?
なぜ1歳と3歳の子どもが餓死するような社会を大人たちは放置しているのか?
なぜ虐待やネグレクトは起こるのか?
ニュースでは母親が悪いとされているが、本当にそうなのか?問題の本質・根本は何か?
当時の私は、視野も狭く、視座も低く、社会のことも全然わかっていない若造でした。
大人たちが行動を起こしていないから、社会が変わっていないんだと思い込み、
だれも行動を起こさないのであれば、自分がやるしかないと思い、
一人の親として、一人の大人として、自分の子どもや孫の世代が笑って過ごせる社会を作ろうと決意しました。
今思えば、なかなかの思い込みですね。
25歳の若造なりに考えました。
自分にできることは何か?
問題の本質は何か?
社会を変えるためにはどうすればよいのか?
まず社会の現状を知るために、虐待やネグレクトなどの講演会に出かけて情報収集をしました。
そこには社会を良くしようとする大人たちがいました。
行動を起こしているステキな大人たちがいました。
しかし、現状は1歳と3歳の子どもが餓死する社会。
問題の根本・本質に焦点を当てて、社会を変えていく必要があるのではないかという考えに至り、
自分の中でたどり着いた本質は、「人」でした。
社会の最小単位は、「個人」です。
「人」が社会を形作ります。
未来の社会を形作る子どもたちに対して何かできないかを考え、たどり着いたのは、子どもたちが素直に成長できる「環境」でした。
一人の親として、我が子を見ていて学んだのは、その恐るべき成長力と純粋な心。
純粋な心と自ら学び、成長する力に未来の可能性を見出しました。
大人が子どもたちにできること。
大人から子どもにあれこれと教えるのではなく、
大人が子どもたちのためにできる最大のことは、子どもたちが自由に成長できる「環境」を提供することだと思っています。
今では、「子どもの才能を育む環境の実現」を思い描き、活動しています。
私の創業の想いとしては、自分の子どもや孫の世代が笑って過ごせる社会にするべく100年後、200年後の社会を思い描き、創業しました。
理事長 服部裕樹
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里山はぐくみ園で育まれる3つの生きる力
自己肯定感、自己効力感、相互承認力を育む環境づくりを行っています。
(下記は一例であり、常に内容は更新され、修正、改善させるため、現時点のものになります)
①自己肯定感・・・ありのままでいいよ。
【自己肯定感を育む行動】
→相手の話に耳を傾ける、話はさえぎらない、話を最後まで聞く。
→相手の話を聞いているときは、笑顔であいづちをして話を聞いていることを動作で伝える。
→相手の話を否定しない。
→相手から要望があれば可能な限り受け入れる。
→棒を振り回していたり、石を投げていたりした場合、反射的に、「ダメ!」「禁止!」「やってはいけない!」「あかん!」など否定しない。人にケガをさせそうなときは、ケガさせるシミュレーションを一緒にしてあげる。教えるではなく、気付きを与えることを心がける。
→できなかったときに叱るのではなく、できたときに褒め、できなかったときはには励ます。
→子どものやりたいを尊重する。
→感謝の気持ちを伝える。
強制はさせない(悪い例:子どもが何かをもらったとき、お母さんが「何て言うの?」と感謝を言わせようとする)
感謝は本来、心から溢れてきて言葉にするもの。周りの大人たちが感謝を日常的に口にして、行動で示す。
②自己効力感・・・やればできる。
【自己効力感を育む行動】(達成する経験の積み重ね)
→相手が何かをやり、満足を感じて笑顔になっていたら、共感し褒める。
→小さいことや些細なことでも、「できた!」があれば、共感し褒める。
大人にとっては、当たり前なことでも子どもにとっては大きな出来事もあるので、自分の当たり前にとらわれないように注意する。
→子どものやりたいを促すことはスタッフもするが、やるのは子ども自身であり、スタッフが代わりにやったり、大半を手伝ったりしない。子ども自身ができるように手伝う。
→スタッフは子どもの可能性を信じて、待って、見守る。
→できた時、達成した時「良かったね」「すごいね」と声を掛ける。できなくても、やろうとしたことに対して認める。できなかった場合、一緒に次はどうするか考える。
③相互承認力・・・みんな違ってみんな良い。
【相互承認力を育む行動】
(相互承認力は自己肯定感と自己効力感の土台に成り立つ)
→子ども同士の関わりを促す。
→相手の立場や気持ちを想像するように促す。
→相手の性格への理解を促す。
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ご支援の使い道
自己肯定感、自己効力感、相互承認力を育む環境の実現のため、また里山はぐくみ園の運営のために寄付金は活用されます。