VISI-ONE Innovation Hubとは?
視覚課題*という壮大な課題に取り組んでいる人は世界中にいる。
しかし多くの場合、何かが足りなくて実現できない。たとえば、視覚にまつわる専門的な知識やデータ。プロジェクトを形にするための十分な資金。視覚課題の当事者とのリアルな接点。
異なる強み・資産をもつ人が手を重ねれば、これまでにない相乗効果が起きる。眠っている可能性を発掘し、思いがけない解が生まれる。そんな場づくりに、私たちは挑戦していく。
VISI-ONE Innovation Hubは視覚課題に本気で取り組む企業、スタートアップのみならず、投資家や視覚課題とは異なる専門分野をもつ組織など、多様なステークホルダーがともにコミュニティを作り、視覚課題に取り組むことで、参加者全体にとって持続可能な価値を創造していきます
視覚課題とは?
VISI-ONE Innovation Hubは「出会いをつくり、視覚課題にイノベーションを」起こすためのプラットフォームですが、私たちは「視覚課題」を以下のように定めています。
「視覚障がい者として定義される方々に限らず、視覚に何らかの問題を抱える方や、視覚に異常が生じる潜在的な可能性が高い方を含む、視覚機能の制約や困難を、恒久的または一時的に経験する状態」
この定義には、たとえば老眼、近眼、ドライアイなどの一般的な状態も含まれます。日常的には眼鏡やコンタクトレンズで補正されているものの、お風呂の時など矯正を外すと不便を感じる状態も対象です。
他にも、
・目のケガや負傷による一時的な不便
・強い光(溶接作業など)や化学物質に頻繁にさらされる職業環境
・紫外線による網膜や角膜へのダメージリスク
などの、広く視覚機能の制約、困難がある状態も取り扱います。
もちろん、視覚障がいにまつわる課題も、VISI-ONE Innovation Hubで取り組む対象です。「見る」という機能が失われるまたは損なわれる機能障害、視覚を失ったまたは損なったことで文字が読めないなどの能力障害、障害を理由に社会活動で不利益を被る社会的不利に対してアプローチしていきます。
なぜ「ブラインドサッカー」を通じてイノベーションを目指すのか?
日本国内のブラインドサッカーを統括し、日本代表の強化を担うJBFAは、「視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会の実現」をビジョンに掲げ、視覚障がいにまつわる社会課題の解決に取り組んできました。たとえば、障がい理解や多様性理解を促進する体験型のダイバーシティプログラムを小中学校や企業向けに実施し、視覚障がい者が直面する社会的不利の解消を目指しています。
JBFAの体験プログラム
また、視覚障がい者を支援する製品やサービスを開発する企業からの依頼を受け、弱視者がプレーするロービジョンフットサルやブラインドサッカーの選手を対象にした実証実験をサポートしてきました。視覚に制限のある中でピッチの中で自由にプレーする選手たちは、その競技特性からチャレンジをすることに積極的な人たちが多く、テスト段階の新しい製品やサービスにも非常に前向きに取り組んでいます。
IBF Foundationは、「視覚障がいに解を出す」をミッションに掲げ、ブラインドサッカーのアセットやネットワークを活用し、国際的に視覚にまつわる社会課題の解決に取り組む国際NGOです。2022年には、JBFAおよび参天製薬株式会社との3者共同プロジェクトの一環として、テクノロジーを活用した視覚障がい者向けの製品やサービスの新規事業創出を支援する「VISI-ONEアクセラレータープログラム」を実施しました。
さらに、視覚障がい者が自ら課題解決アイデアを創出するアイデアソンをインド・コチで開催したり、世界各国の若い視覚障がい者リーダーを集め、グローバルリーダーシップキャンプをスペインで開催したりすることで、視覚障がい者のケーパビリティの向上や、ネットワーク構築に取り組んできました。

このような「点」の活動を続ける中で、「視覚にまつわる課題」を解決するためには、「幅広い分野の知恵や技術を有する」、「イノベーションの<主役(leading actors)>が集う基盤」が必要だという結論に至り、VISI-ONE Innovation Hubの設立に至ったのです。
これからイノベーションハブでやっていくこと
私たちの強みは、全世界の視覚課題当事者との繋がりがあることです。VISI-ONE Innovation Hubでは、世界中の当事者の声を拾い、サービス開発を目指す事業者に届けていきます。その橋渡し役を担うことが活動の核になります。イベントやアクセラレータープログラムなど、様々な形が考えられます。さらに、視覚課題に関するビジネスに期待をしている方に対し、ビジネスの観点から視覚課題を取り巻く環境を捉えなおすカンファレンスの開催も予定しています。また、当事者向けには、リーダーシップ育成や就労支援に繋がるプログラム・イベントを企画し、幅広い層へのアプローチを進めます。
寄付金を活かし、イノベーションハブの活動を活性化します
いただいたご寄付は、視覚課題当事者向けのビジネスワークショップやセミナーの開催、マルチステークホルダー向けのイベントやワークショップの開催など、視覚課題の解決に繋がるイノベーションハブの活動運営に充当させていただきます。
よくあるご質問
Q. 対応しているクレジットカードは?
A. VISA、Master、JCB、Diners、American Expressの5ブランドに対応しています。
Q. クレジットカード決済以外の決済方法はありますか?
A. はい。銀行振込でのお支払いも受け付けることができます。
Q. 寄付の使い道を選ぶことはできますか?
A. 現時点では、VISI-ONE Innovation Hubの活動全般にご支援を頂く形の寄付のみをお受けしております。
Q. 寄付の控除は受けられますか?
A. 当団体の現在の法人格は一般財団法人であるため、寄付控除の対象にあてはまりません。