Inna Project

ニジェール紛争難民の子どもたちの家 Inna House

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Inna Houseでは、ニジェールの紛争から逃れてきた難民の子どもたちの生活・学習サポートをしています。2022年2月に子どもたちの居場所となるシェルターをオープンしました。皆さまからの温かいご支援をお待ちしております。
2023-02-07 23:02
Inna Houseから、子どもたちが学校に通い始めました!
2023年1月の活動報告です。

こんにちは。Inna Project 代表の山口韻奈です。

昨年もInna Projectを支えてくださりありがとうございました!今年もみなさまに現地の様子をお伝えしながら、大きく飛躍する一年となるよう全力で頑張りますので、応援よろしくお願い致します!

さて、2023年に入り、Inna Project設立以来もっとも嬉しいニュースがありました!

設立してから5年間、物乞いの世界しか知らない子どもたちが広い世界へと羽ばたいていけるよう、子どもたちが学校に通えるようになることを目標に活動を続けてきました。しかし物乞いは子どもたちにとって家族を支えるための重要な仕事であるため、親からの許可が出ず学校に通うことができませんでした。そこで昨年、子どもたちの安全の確保と読み書きなどの勉強をするための場としてInna Houseをオープンし、一年間が経ちました。

そしてついに今年1月から、2人の子どもたちが学校に通い始めることができました!!

これまで頑張ってきたことがついに形となりました。実際に通い始めたのは2人ですが、他にも4人の子どもたちが親からの許可を得て学校に通う準備をしていて、来週から3人目の子が通い始めます。

Inna Houseから一番最初に学校に通い始めたのは、ラシダンという8歳になる男の子です。

彼は他の子どもたちよりもInna Houseにあまり来ることができていませんでした。Inna Houseでは読み書きや計算を教えていますが、入学当初彼は名前を書くこともできませんでした。彼は幼稚園の年長クラスから始めました。

当初、学校がどんなものかも全く知らなかったラシダンですが、初日からすごく緊張していたはずなのに、初日から今日まで毎日、学校に行くのを楽しみにして早起きして、ちゃんと1人で制服を着て、身支度をして…。本当に学校が大好きなようで、週末も学校に行きたいと言っています。学ぶことを心から楽しんでいるのです。

さらに、学校に通い始めてからほんの3日で、彼の英語力は凄まじく伸びました。

こんなに生き生きして、学校が楽しみで仕方がない彼を見て本当に嬉しくて、そのたくましい姿に本当に感動しました。

子どもたちは元々、ニジェール難民のコミュニティしか知りませんでした。子どもたちが通うっている学校はインターナショナルスクールなので、いろいろな国からの子どもたちが集まっています。さまざまな文化的背景を持つ子どもたちと仲良くなって、子どもたちの世界は大きく広がりました。

もう1人、1月から学校に通い始めたのは16歳のアリという男の子です。

彼は入学して3日目で体調を崩してしまい、熱を出して学校を休みました。すると翌日、クラスメイトたちがわざわざInna Houseの場所を近所の人に聞いて探しだして、お見舞いに来てくれたのです。アリが難民だからといって差別したりしない、本当に良い子たちでした。そして何より、入学して3日でもうお見舞いに来てくれる素敵な友達ができていることに感激しました。

一方で、学校に行けない子どもたちは、今も毎日物乞いをしています。学校に行きたいと強く願っている子ほど、自分は学校に行けないのだという現実にどんどん辛くなってしまっているのが現状です。子どもたち全員を学校に通わせてあげたいけれど、彼らの親の許可がない限りできません。みんなが学校にいけるようになるまで、親との交渉を続けていきます。

Inna House、引っ越ししました!

1月末にInna Houseを別の場所に移転しました。

昨年12月末に一度Inna Houseをクローズして(学校に通う子たちは残り、そこから学校に通っていました)引っ越しを開始しました。

学校に通っていない子どもたちは夜に物乞いをするため、学校に通う子どもたちとは生活リズムが全く異なります。そのため、学校に通っていない子たちのための生活の場となる別の物件を探しています。

今後、Inna Projectでは全員の子どもたちが学校に通えるようになることを目標に、Inna Houseは学校に通う子どもたちの生活の場とすることとし、現時点で学校に通うことができない子どもたちの生活の場は「シェルター」と呼ぶことにしました。

子どもたちが学校に行っている日中は、Inna Houseをフリースクールとして解放し、学校に通っていない子どもたちが好きな時に来て、読み書きや計算を始め、裁縫などのスキルの習得など幅広く学習できる環境を整えます。昨年と同様、社会科見学や職業体験などの課外学習も開催する予定です。

いずれはシェルターに通う子どもたちも全員、Inna Houseに住んで、Inna Houseから学校に通えるように頑張ります。

さて現在は、Inna Houseに日本からインターンの子が来て、子どもたちに読み書きを教えています。初めてペンを持った頃は直線を書くことすらできなかった子どもたちですが、今では名前を書けるようになり、計算や英語の勉強をしています。凄まじい成長ぶりです。

2月も子どもたちと共に頑張りますので、引き続き応援よろしくお願い致します!

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