Inna Project

ニジェール紛争難民の子どもたちの家 Inna House

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Inna Houseでは、ニジェールの紛争から逃れてきた難民の子どもたちの生活・学習サポートをしています。2022年2月に子どもたちの居場所となるシェルターをオープンしました。皆さまからの温かいご支援をお待ちしております。
2024-02-14 22:27
2023年度 年間活動報告その2
2023年度 年間活動報告その2

2023年度 年間活動報告その2です!
その1<ニジェール紛争難民の子どもたちの家「Inna House」>の活動報告はこちら

日本講演ツアーを開催しました

11月には、2年半ぶりに日本に帰国し1ヶ月間で19公演させていただきました。日頃から応援してくださっているサポーターの皆様を初め、たくさんの方々にお会いできてとても嬉しかったです。足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました!

あるイベントでは、インナハウスとオンラインで繋いで日本の子どもたちと交流する時間を設けました。インナプロジェクトでサポートしている子どもたちは、学校に行きたくても行けない子ばかりなのに、日本の学校に通っている子どもたちを見せることは、学校に通えている日本の子どもたちは幸せなんだよと、見せつけているような気がして、初めは正直不安がありました。

しかし当日になると、インナハウスの子どもたちはみんな画面に写ろうと押し合いへし合いで大げんか!笑 それだけでなく、日本の子どもたちも、自ら英語を話して進んで交流しようとしてくれました。インナハウスの子どもたちも、日本の子どもたちも、みんながとても楽しそうに交流している様子を見て、これからもっとこのようなイベントを開催していきたいと思いました。全く異なる環境の子どもたちが交流することで、きっとお互いに想像を超えた世界、新たな視点からの話ができるはずです。

フィリピン・セブ島での大火災で被害に遭った人々へ物資を届けました

12月12日、セブ島のLapu-Lapu Cityで、大規模な火災が発生しました。

11月の日本で講演ツアー終了後、ガーナに戻る前に自然の中に身を置いてしっかり休んでから帰ろうと思いフィリピンに滞在していたのですが、セブ島に到着してすぐこの大火事が起きました。 死者こそ少ないけれど、火傷を負った人は300人を超え、ほとんどの人が全てを失ったのだそうです。

被災者の方々に直接物資を届けたいと思い、インナプロジェクトからは赤ちゃんへのサポートに限定して、粉ミルク、オムツ、離乳食、お水を届けました。さまざまな団体が支援物資を届けていて、水や食料は沢山ありそうでしたが(もちろんそれでも全く足りていないと思いますが)私が見た限りでは、赤ちゃん用の物資を届けている人は見かけなかったので最適な判断でした。
急なお願いだったにも関わらず、寄付をしてくださった皆様、ご協力本当にありがとうございました。

―ガーナ郊外の漁村「幸せの村」―

ガーナの首都アクラから車で3時間ほど離れた郊外に、アコソンボという漁村があります。とても貧しい村ですが、自然も人々の心もとても豊かで美しく、Inna Projectでは「幸せの村」と呼んでいます。
4月、インナハウスの子どもたちとみんなで、この「幸せの村」を訪問しました。村の子どもたちはガーナの伝統的な太鼓とダンスで、私たちの歓迎パーティーを開いてくれました。
村の子どもたちとインナハウスの子どもたちは言葉が通じないのに、みんなでカヌーに乗ったり、湖で一緒に泳いだり、村の子どもたちから釣りの仕方を習ったり、湖でみんなで釣りをしたりしているうちに、すぐに仲良くなりました。

6月にJICAから助成金を頂けることになり、この「幸せの村」で持続可能な自給自足の村づくりを進めることになりました。近年観光開発が進んで、村の自然が破壊されつつあります。また気候変動により漁獲量が減少しており、現金収入がほぼゼロの状態です。そのため、今の大人たちが子どもの頃はみんな学校に通うことができていたのに、今の村の子どもたちのほとんどは学校に通うことができていません。村の美しさを保ち、子どもたちが自由に学ぶことができるよう、村人たちと協力して、2024年から新たなプロジェクトを進めていきます!

 まずは、自分達が食べるだけでなく、マーケットで売って現金収入を得られるよう、トマトや唐辛子など保存可能で栽培が簡単な野菜を育てます。そしてその売上でボートの電動モーターを購入し、現在よりもっと遠くの海でも漁業ができるようにします。

 また農業・漁業と並行して、幼稚園の建設を行います。ガーナでは幼稚園で読み書きや簡単な計算の勉強をしますが、幼稚園卒業レベルの学力がないと小学校に入学することができません。子どもたちが村の幼稚園に通うことで読み書きができるようになること、それに伴い、村では農業と漁業で現金収入が入るため、子どもたちが小学校に通えるようになる、というのがこのプロジェクトの目標です。


トーゴの貧困家庭の子どもたちを応援する「ファミリーサポーター」プロジェクト

インナプロジェクトでは、ガーナの隣国トーゴの貧困家庭・孤児の子どもたちのための施設であるMAHANAIM OPRHANAGE HOMEの子どもたちも応援しています。

MAHANAIM OPRHANAGE HOMEの代表のコジョさんは、ご自身も幼いときに両親を亡くして親戚の家をたらい回しにされて育ち、とても辛い経験をしたそうです。ご飯がない、洋服がない、そういった貧しさよりも、両親がいない寂しさや孤独が一番辛かったと言っていました。だからこそ、自分と同じ境遇の子供達のお父さんになれるようにと活動を始めたそうです。実際に子どもたちはコジョさんのことパパと呼んでいました。コジョさんは活動を始めてから十数年間、金銭的支援をしてくれる人がいなくても一人で子どもたちを支え続けてきました。自分のお給料を全て使い、一文無しになっても、子どもたちの面倒を見続けています。

コジョさんの無償の愛を受け取っている子どもたちは、人一倍勉強をして明るい将来の為に毎日奮闘しています。そこでインナプロジェクトでは、未来ある、この地球の光である子どもたちの学習支援をしてくれる「ファミリーサポーター」の募集を開始しました。

「ファミリーサポーター」とは、子どもたちを「家族」の一員として応援するというものです。コジョさんは、貧しさよりも家族がいないという孤独が一番辛かったそうです。金銭的なサポートだけでなく、子どもたちの家族として彼らの将来のことを一緒に考え、「支えてくれる家族がいる」という安心感を子どもたちに届けたいと思っています。

日本で育った私たちにはさまざまな選択肢があるため、子どもたちとの交流を通して、子どもたちにはいろいろな選択肢があり、可能性に満ちている、ということを教えてあげることができます。ガーナも今では、ただ勉強して学校を卒業するだけではいい仕事が見つからず、生きていけない状況です。チャンスを得るためには、より質の高い教育を受ける必要があります。

ある女の子は、ナースになりたいという夢があります。そのためには、彼らの母語であるフランス語だけでなく英語を話せなくてはなりませんが、英語を学ぶ機会は、村の学校では得られません。どの学校に行けば、彼女が必要とする教育を受けられるのでしょうか?彼女らの進路や、夢を実現するための方法を、一緒に模索していく「家族」がいれば、子どもたちはとても心強く前向きに頑張れると思います。


2023年もInna Projectを応援してくださり、本当にありがとうございました。

Inna Projectを立ち上げてから、困難な環境で生きる子どもたちへのサポートを現地ガーナで続けてきましたが、今年はその地道な活動がようやく芽を出し始めました。

難民の子どもたちが学校へ通えるようになること、夢を描けること、美味しいご飯を毎日食べられること…簡単なことのように聞こえますが、数年前の私たち、そして子どもたちにとっては夢のまた夢のようなことでした。

子どもたちが元気に暮らせているのは、全てサポートしてくださっている皆様のお陰です。本当にありがとうございます。

2024年はより多くの子どもたちが学べるように、飢えに苦しまなくてもいいように、精一杯活動を続けていますので、今後とも応援のほどどうぞよろしくお願い致します。

Inna Project 代表 山口韻奈

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