夏休み、子どもたちがお腹をすかせています
もうすぐ夏休み。子どもたちにとって本来は楽しみな季節ですが、給食がなくなることで食に困る家庭が増える時期でもあります。
とくに、ひとり親家庭では、約3人に1人の子どもが、夏休み中「1日2食以下」で過ごしているという深刻な調査結果もあります。(※1)
アメリカでは、夏休み中に無償で食事を提供する「サマーミール制度」がありますが、日本にはそのような仕組みがまだありません。そこでケアットは、“見えにくい飢え”から子どもたちを守るため、「日本版サマーミール」としての取り組みをスタートします。

※1 出典:グッドネーバーズ・ジャパン「子どもの学校の長期休み期間中におけるひとり親家庭の暮らしの状況に関するアンケート」(2025年)
子どもの貧困と子ども食堂
日本で子ども食堂がはじまったのは、2012年。その活動は短期間で全国に広まり、現在では全国に150箇所以上の子ども食堂が存在していると言われています。一体何故、こんなにも子ども食堂が必要とされているのでしょうか?
その背景の一つに、「子どもの貧困」の問題が挙げられます。
経済的に豊かだと思われてきた日本ですが、子どもたちの16.3%、実に6人に1人が貧困状態にあるという衝撃的なデータが厚生労働省から発表されました。(※2)2015年には13.9%に改善されたものの、依然として約280万人の子どもたちが貧困状態にあります。
さらにひとり親家庭の子どもの貧困問題は深刻で、2人に1人が貧困状態。先進国の中でも最低の水準だと言われており、満足な食事を食べられない子どもたち、ほぼ毎日一人でご飯を食べている子どもたちも数多く存在しています。
※2 出典:「平成25年 国民生活基礎調査」(厚生労働省)
ケアットが取り組む「日本版サマーミール」
ケアットがこの夏に取り組む「日本版サマーミール」は、子どもたちと家庭を地域で支える仕組みです。具体的には、食材セットを無償で届ける「フードパントリー」、居場所づくりとしての「子ども食堂の拡大」、そして「保護者への相談支援や地域とのつながりづくり」を通じて、家庭まるごと支援します。
いただいたご寄付は、これらの活動を通じて子どもたちが「お腹いっぱいで安心して過ごせる夏」を実現するために活用されます。たとえば、3,000円のご支援で1人の子どもに6回分の昼食を届けることができます。目標金額の30万円が集まれば、のべ600食分のごはんを届けることが可能です。
夏休みに給食を頼れない子どもたちへ、のべ600食分の「昼のごはん」を届けることを目指し、以下の支援を実施します。
- 食材セットを無料で配布(夏休み限定フードパントリー)
- 子ども食堂の受け入れ人数を拡大
- 保護者への相談支援と地域とのつながりづくり
ケアットからのメッセージ
このページに辿り着いてくださって、ありがとうございます。
「子どもたちが楽しく幸せに成長していく姿を見守り、支えていきたい。」
母子家庭で育った創設者の岡本は、自分の幼少期を振り返るなかで、ずっとそう感じてきました。
金銭的な貧困だけでなく、「人とのつながりの貧困」や「経験の貧困」こそが、子どもたちの未来を狭めてしまうのではないか。
そして、子育てに奮闘するお母さんをまず支えることが、子どもたちの健やかな育ちにつながるのではないかそうした思いから、悩みや不安を抱えながら暮らす親子のために、人と人がゆるやかにつながり、支え合える「つながり食堂」を立ち上げました。
活動を始めて10年以上。いまでは、毎回50世帯以上の一人親家庭や生活困窮家庭を支える場となり、絵本の読み聞かせや、ボランティアさんとけん玉で遊ぶなど、子どもたちにとって大切な居場所になっています。
この「つながり食堂」は、創設者・岡本芳江の思いから始まりました。そして今、その思いをしっかりと受け継ぎ、未来へとつないでいます。
この緩やかな、つながりの場で子ども達が「頑張るパワー」を充電し、夢を持って大人になっていく後押しを一緒にご支援くださるようお願い致します。
認定NPO法人ケアット職員・ボランティア一同