世界の抱える課題 増え続ける難民・国内避難民
国連によると、2022年末、紛争や迫害によって移動を強いられた人は、世界全体で1億840万人。 1年の増加数としては過去最高で、74人に1人が避難を余儀なくされたことになります。ウクライナ紛争、ミャンマー等での暴力の高まり、シリアやアフガニスタン等の紛争の長期化によるものです。
また、2023年に入ってからもスーダン等で紛争がぼっ発しており、世界全体の強制移動の数は 1億1000万人に達しています。紛争、迫害だけでなく、気候変動による干ばつや豪雨等の自然災害、食料難等、さまざまな人道危機によって多くの人々が故郷を追われている中、今ほど支援が必要とされる時代はありません。
※参考元:国連UNHCR協会,https://www.japanforunhcr.org/...
IVYが難民・国内避難民へ届けている支援
IVYは、イラク、シリア、バングラデシュで、加えて2022年からはウクライナで、紛争により移動を強いられた人々の支援活動を行ってきました。
12年以上、紛争が続くシリア
学ぶことができなかった若者たちへ 職業訓練と初等教育の提供
2011年「シリア危機」の発生から10年以上が経った今も、シリア国内では未だに内戦状態が続いています。シリア国内で人道支援を必要とする人々は1,530万人※にも及び、経済の停滞と失業者の増大、食料、医療、教育の不足は深刻です。
※国連UNHCR協会,https://www.japanforunhcr.org/...
IVYは、シリアの中でも特に支援団体の参入が難しく、支援が限られている地域にフォーカスし、紛争により教育の機会を奪われた若者たちへ支援を行っています。
紛争によって初等教育を終えることができず、読み書きのできない若者たちは、それ故に、わずかな賃金で働かされたり、幼いうちから結婚させられたり、武装勢力に勧誘されたり、生きるために厳しい選択をせざるを得ないことになります。
IVYが提供している職業訓練と初等教育では、読み書きや計算、自らの力で収入が得られるように技術を習得します。また、学校に行けなかったことで、同年代の友だちと喧嘩したり仲直りしたりする機会が少なかった彼・彼女らにとって、この若者のための学校は、仲間をつくり、人間関係を学んでいく、とても大切な場にもなっています。
受益者のエピソード▼
長期化するウクライナ危機
緊急医療支援とスロバキアでの難民の定住を支える
ロシアによるウクライナ侵攻がはじまり1 年以上過ぎた現在も、戦闘は止む気配がありません。現在の人口の49パーセントに当たる約1,760万人※が人道支援と保護を必要としており、住む場所を失って周辺国に逃れた難民は約800万人※にものぼります。
※国連人道問題調整事務所 (OCHA),https://www.unocha.org/ukraine
IVY は、2022年4 月より、現地パートナーと協働で支援活動を開始し、戦闘を逃れるために越境する人々へ休憩所を設置、食料や情報提供、心のケアを行いました。現在は、戦闘地域に近い東部において、増え続ける負傷者を治療するための医療者研修と必要な医療機材や医薬品の提供を行っています。
また2023 年からは、現地パートナーと協働でスロバキアに避難しているウクライナ難民支援も開始しました。何もない新しい土地で繋がりを持ち、生活基盤を整えていくために、語学教室、レクレーション活動、脆弱な世帯に対する現金給付を行っています。
受益者のエピソード▼
「誰もが人間らしく生きるために」 他にもこんな支援を届けています!
イラクでは
イスラム国の台頭で、国土の大半が一時占領され、多くの人々が生命を失い、家や故郷を追われたイラクとシリア。IVYは、「イラクとシリアの子どもを学校へ」をキャッチフレーズに、2014年から紛争の影響を受けている子どもたちの教育をずっと応援しています。
支援の内容は、校舎の建設、学校備品や教材の提供、給食、衛生教育、心理社会的支援、先生の研修etc…。気がつけば、その足跡は、60校、3万人にもなっていました!5万人めざして、イラクも応援してください。
バングラデシュでは
2017年、ミャンマーで武力弾圧をうけ隣国バングラデシュに避難した少数民族ロヒンギャの人々は、現在も95万人以上※が避難生活を続けています。
※国連UNHCR 協会、https://www.japanforunhcr.org/..
ロヒンギャ難民の人々が困難を抱える一方で、大量の難民を一気に受け入れた地元地域も大きな負の影響を受けています。もともとバングラデシュで最も開発が遅れた地域の一つであったことに加え、難民の流入による物価の高騰と日雇労働における競争の激化・賃金の低下によって、さらに困難な状況に直面しています。
そこでIVYは、現地NGO との協働で、キャンプ受入れ地の中でも特に脆弱な女性を対象に農業を通じた生計向上支援を実施しています。女性たちは、農業研修や日々のサポートを通じて、自分たちが生産した農産物を販売し、収入を得ることができるようになっています。
これまでの30年間、IVYは地球市民として、世界中の困難を抱える人たちに向き合ってきました。その経験を糧に、これからも変わりゆく社会の中で、その時々のニーズにあわせた支援を届けてまいります。
世界中の人々が自分らしく生きられる社会を目指して、挑み続けます。
ぜひIVYと一緒に、自分のできることからはじめてみませんか?
お預かりしたご寄付は、IVYの活動や運営全般に活用させていただきます。
あなたの支援でできること
例えば、1年間のマンスリーサポーターのご寄付で、このような支援を届けることができます。
※支援国や支援事業、支援物資等のご指定はできませんので、あらかじめご了解ください。
IVYマンスリーサポーターになると
マンスリーサポーターの皆さまには、プログレスレポートとオンライン報告会で活動をご報告させていただきます。 また、IVYが支援を行なう活動地から現地の様子がわかる動画をお届けします。(動画は月額3,000円以上の寄付を行っているサポーター限定)これらを通じて、皆さまのご支援がどのような活動に使われているのかをお伝えします。
寄付金控除について
IVYは、2008年6月に国税庁長官により「認定NPO法人」に認定され、2010年6月に再認定を受けました。制度の変更により、2012年6月からは5年ごとに山形県知事による認定を受けています。ご寄付くださる皆さまには、税制上の優遇措置を受けていただくことができます。
例えば月々1,000円を寄付すると(注1)
合計で最大5,000円の還付を受けられます。
個人でIVYに月々1000円(年間12,000円)を寄付した場合
所得税の減額が(12,000円(注2)-2,000円)×40%=4,000円(注3)
住民税の減額が(12,000円-2,000円)×10%(注4)=1,000円
合計で最大5,000円の還付を受けられます。
注1:税額控除の場合 注2:総所得額の40%が上限 注3:所得税額の25%が上限 注4:自治体によって異なります。
▶個人によるご寄付の場合
個人が認定NPO法人に対して支出した寄付金は、基本的に特定寄付金に該当することとなっていますので、以下の2つの方式のいずれかで所得税の控除を受けることができます。
(1) 寄付金の合計額(注1)から2千円を差し引いた金額を、寄付をした方のその年分の総所得金額の合計額から控除することができます。
(2) 寄付金の合計額(注1)から2千円を差し引いた金額の40%(注2)を、寄付をした方のその年分の所得税額から控除することができます。
注1:寄付金の合計額が総所得金額の40%を超える場合は、総所得金額の40%が上限
注2:控除する金額がその年分の所得税額の25%を超える場合は、所得税額の25%が上限
◆お住まいの自治体によっては、個人住民税も寄付金控除の対象となります。詳しくはお住まいの区市町村税務担当課にお問い合わせください。
◆山形県にお住まいの方は個人住民税が控除の対象となります。詳しくは山形県税務課にお問い合わせください。
【寄付金控除の手続き】
所轄税務署へ確定申告を行ってください(年末調整等では控除できません)。
確定申告書提出の際に、IVYが発行した「領収書」を添付してください。
(なお領収書の再発行は行えませんので、ご容赦ください。)
▶法人によるご寄付の場合
法人が認定NPO法人に対して支出した寄付金は、一般の寄付金の損金算入限度額とは別に、当該損金算入限度額の範囲内で損金算入をすることができます。
【寄付金控除の手続き】
お近くの税務署へお問い合わせ下さい。
■寄付金受領証明書の発行について
寄付をされた方には、1月~12月までのご寄付1年分をまとめた「寄付金受領証明書」を翌年の2月中旬までにお送りします。確定申告の際にお役立てください。
● 証明書名義:申込者情報にご記入の氏名を宛名として作成します。
● 証明書発送先:申込者情報の住所、もしくは別途指定された郵便物の送付先にお送りします。
● 寄附の受領日(証明日):その年の1月~12月までにいただいたご寄付の総額をまとめて、翌年の2月末~3月10日頃までに領収書をお送りさせていただきます。日付は12月31日を予定しております。
IVYについて
認定NPO法人 IVY(アイビー)は、東北の山形県山形市に本部を置くNGOです。「世界中の誰もが人間らしく生きることができる社会」を目指し、国内外で支援活動しています。
1991年、タイ・カンボジア国境にあった難民キャンプを訪れ、実際現地で大変な生活をしている人たちを目の当たりにし、私たちにできることは何かと「地方からもできる国際協力」を掲げ、設立しました。そこから32年にわたり活動を続けています。
その時々のニーズに、きめ細やかに、柔軟に、対応することをモットーに、足元から世界の片隅まで、個人とコミュニティの自立のためにIVYは活動しています。
IVYの過去の活動
海外では、カンボジアをはじめ、フィリピン、東ティモールでの活動経験を持ち、設立のきっかけとなったカンボジアでは20年にわたり、農村部の貧困削減に取り組んできました。
山形県、東北においては、外国出身者、特に国際結婚で来日した女性や中国からの帰国者へのサポート、子どもたちへの国際理解教育ワークショップ、環境教育を設立当初より続けています。特に、東日本大震災では、3月14日に「東北広域震災NGOセンター」を立ち上げ、NGOへの現地情報の提供、50以上の避難所への支援物資の配布、職を失くした方の雇用創出(キャッシュ・フォー・ワーク)や福島からの母子避難者のための「あいびぃ保育園」の運営、「保育料支援」などを行なってきました。
事務局長よりメッセージ
コングラントをご覧になってくださっている皆さま、はじめまして、認定NPO法人IVY事務局長の安達三千代(あだちみちよ)です。
私とIVYとの出会いは、1991年。人口わずか25万人の地方都市に、国際協力NGOがあることが驚きでした。
すでにカンボジアで孤児院支援をしたり、山形県内各地で外国出身の方々に日本語教室を開いていたり。当時の有名なフレーズ「Think globally, act locally(地球規模で考え、足元から行動しよう)」の言葉をそのまま実践しているような熱い(笑)人々の集まりでした。
その後、私もIVYの日本語ボランティアとなり、カンボジア事業を受けもち、内戦終結間もないカンボジアを訪れることになりました。そこで、路上で物乞いする子どもたちや空腹で動けなくなって地面に横たわるホームレスの母子の姿を見て、「戦争で一番傷つくのは誰か」を知りました。
その時感じた思いは、その後、紛争が起こってしまったシリア、イラク、バングラデシュ、ウクライナで活動する上でも、私の大事な根幹になっています。
多くの支援が集中するところではなく、できれば目立たない小さな避難所やアクセスの悪い僻地、治安の安定しない地域などで支援から取り残されている人々が、人間らしく、私らしく生きられる社会をめざして挑戦し続けます。
私たちの活動の様子はホームページ、Facebook、Twitter、Instagramなどで随時お伝えしていきますので、ぜひHPのブックマークや、SNSのフォローをお願いいたします。