一次医療と心のケアの提供
移動診療チームは、現地NGOの運営拠点を間借りし、NGOの支援物資等を受け取りに訪れた人々のうち、医療にアクセスできない人々が保健医療サービスにアクセスできるよう、一次医療と心のケアの診察を提供しています。
一部の場所では、治安状況が不安定であるために地下シェルターでの活動を余儀なくされました。
診察の様子
心理療法の様子
ハルキウ地区ではハルキウ州の前線地域から逃れてきた多くの人々が生活しており、人道支援のニーズが高いだけでなく、その多くは極度の苦痛にさらされており、精神的問題を抱えていることから、精神的ケアのニーズも高いです。
移動診療チームの心理療法士は、WHO-5 Well-Being Index(5項目の質問票)を使ってメンタルヘルス・スクリーニングを行っています。
この質問票によって、より包括的なメンタルヘルス支援が必要と思われる個人を特定することができ、タイムリーで的を絞った介入が可能となります。
HEATトレーニング
ハルキウ州は、今もロシア軍の攻撃が続いている地域です。
そのような危険な地域でリスクを管理しながら活動できるように、移動診療チームのスタッフがHEATトレーニングを受講しています。
\HEATトレーニングとは/
HEAT=Hostile Environment Awareness Trainingの略。
敵対的環境認識トレーニング。
困難、危険、敵対的な環境でチームメンバーが活動できるようにするために、リスクを管理し、情報に基づいた意思決定を行い、安全に作業するために必要なスキルと知識を参加者に提供することを目的としている。
トレーニングで学ぶこと
- リスク評価 (現場でのリスクの評価、脅威と脆弱性の特定、情報に基づいた意思決定に関するトレーニング)
- 個人のセキュリティ
- 応急処置
- 危機コミュニケーション
受講したスタッフの感想
理論と実践の理想的な比率です。研修会場の安心感のおかげで、全体像と詳細の両方を明確に理解することができました。チームワークを重視することで、チームの結束力が高まりました。
理論的な部分は即座に実践で補強されました。すべてのトレーニングの中で、今回が最も実践的でした。