活動・団体の紹介
1977年6月12日岸和田市から無償で借り受けた旧保健所の 建物の一角に、2名の職員と10名の障害をもつ仲間たちを迎え、「日曜作業所」として「岸和田障害者共同作業所」が誕生しました。社会福祉法人いずみ野福祉の始まりです。今では、岸和田市に加え、高石市・泉南市・富田林市・和泉市と大阪南部で、障害者の 働く場、生活の場、余暇支援の場、学びの場を運営し、利用者は1000名以上になっています。 私たちは事業を運営するにあたって、次のことを市民の皆様にお約束しています。
国民の権利として誰もが自由に働き暮らせる保障をめざす 【いずみ野福祉会事業指針】
1.私たちは、障害児者とその家族をはじめとした市民の深刻な実態の改善と切実な要求を実現するため奮闘します。
2.私たちは、すべての人を個人として尊重し、一人ひとりが自律できる実践を追求します。
3.私たちは、社会福祉事業にふさわしい専門性を高め、科学的・先駆的な事業を追求します。
4.私たちは、「社会福祉事業に携わってよかった」と心から思える職場づくりを不断に追求します。
5.私たちは、障害者運動への理解を深め貢献します。
6.私たちは、市民の期待に応え地域に深く根を張る事業を発展させます。
7.私たちは、基本的人権を守るため平和と民主主義に貢献します。
活動の背景、社会課題について
1970年代後半まで、障害のある人は学校に行くことも働くこともできず、家で過ごすことがほとんどで、世間から『隠された』生活を余儀なくされた時代でした。しかし、障害のある人にも「友だちがほしい」「みんなと一緒に働きたい」という切実な願いがありました。この現実を受け止め、どんなに重い障害があっても毎日通える「働く場」として「岸和田障害者共同作業所」をつくったのが、社会福祉法人いずみ野福祉会の始まりです。障害のある人やその家族の声を形にしていくためにはどうすればよいのか。それを社会に問いかけ、地域や国、自治体を巻き込んで実践していく。そのスタンスや考え方は今も脈々と受け継がれています。
近年では、支援学校高等部卒業後の進路の選択肢が限られていることについて、青春時代を同世代の仲間と学び、青年らしい活動で成長していく「大学」のような居場所が障害のある人にとっても必要なのではないか、という問題提起をしています。いずみ野福祉会ではこの課題解決の一助として、障害福祉の制度を使い、シュレオーテという学びの場の実践を行なっています。
また、障害のある人やその家族にとって、暮らしの場の課題は切実です。高齢の親が重い障害のある子どもの生活を支える「老障介護」の実態や、「親なき後」の暮らしの問題は、全国各地に存在します。いずみ野福祉会では、親も子も若いうちからそれぞれの生活基盤を確立し、自分の人生を歩むために「親の自律」「子の自律」そして「きょうだいの自律」が大切だと提起してきました。障害や発達状況、何より本人の想いに応じて、適した環境のなかで必要な支援を受けながら自分らしい生活を築く。そのためには、まだまだ生活の場が足りません。「ここで暮らしたい」と思える生活の場を選択できるように社会資源を拡充すること、そして生活を支える専門スタッフをゆとりある体制で配置できる制度を行政に求めながら、私たちは実践しています。
いずみ野福祉会の今
寄付金の主な使途
2023年度寄付金 61件 35,923,344円
大きなご支援ありがとうございます。
- 梅の里ホーム個室化・浴室改修工事
- あすなろ4番館(バリアフリータイプのグループホーム)開設
- 山直ホーム浴室改修工事
その他、各事業所の修繕・備品購入・取り組み等に活用させていただいております。