活動の背景、社会課題について
私たちには、志の高い農家の仲間がいます。 日本の食料自給率が下がり続け、後継者不足も深刻な中、彼らが直面しているのは、作物を「工業製品」のように扱う日本の姿です。安さと便利さが価値とされ、納期と規格が優先される流通と消費。確かに安い作物がいつでも手に入るのは有り難いことですが、それで農家が滅んでしなっては本末転倒です。
「本当にこのままでいいのか」
そんな違和感を抱き、我々は日本の大地の再生と、心を通わせる人間らしい農業のあり方を模索し、日々努力しています。
我々の農場「ラトナファーム」
「ラトナ」とは仏教の聖典言語「サンスクリット語」で「宝物」を意味する言葉です。
大地から生まれる野菜たちはまさに「人類のかけがえない宝物」、そんな思いで実験寺院寳幢寺僧院長の松波龍源師によって名付けられました
ここを管理運営するのは元・歯科技工士で、日本仏教徒協会メンバーの今井さん。仏教哲学を学ぶ中で「会社勤務ではなく、農業をやりたい、本物の野菜を届けたい、農業を通じて仏教思想を表現したい」という思いを強くし、脱サラして始めた農場です。後継者不足に悩む営農者の土地を引き受けて、毎日早朝から畑を耕しています。
「売買」を目的としない、彼らの切実な願い
我々が知る農家さんたちは皆、口を揃えて「農業を損得勘定だけで考えたくない。作物を単なる価格だけで見てほしくない」と言います。
しかし、現実の資本主義社会において「お金もうけ」を介さずに農業を営み、生活していくのは不可能です。既存の流通システムは、規格の統一や大量入荷、納期の厳守を求めます。生命を育む彼らの農産物は、この「工業的ルール」に適合できず、常に経済的な困窮に立たされています。
突きつけられる「志」の限界
個人で通販をしようにも人手は足りず、送料が作物代を上回ってしまう。研究と努力を重ね、丹精込めて育てた無農薬の野菜も、流通では「規格外」「納期と規模に合わない」と拒否され、消費者には「スーパーより高い」という一言で片付けられてしまう。
さらに、近年の異常気象は無慈悲です。一度の災害で畑が全滅すれば、収入は途絶え、経費分がそのまま赤字になります。 努力が報われない構造の中で、心ある農家が「まとも」な農業を続けていくことは、今や絶望的です。
野菜の「購入」ではなく、営農への「参与」を
「食」は人間の根幹です。それを過度な市場原理に委ねることは、私たちの命の基盤を危うくします。
今回のプロジェクトは、従来の「おカネを払ってモノを受け取る」という消費行動とは全く異なる、「皆の、少しずつの余力で、大切なことを支える」という新しい試みです。
「野菜がとれない時」こそ、支援の価値がある
我々がラトナファームの活動を通じて痛感した「一次産業の究極的つらさ」
それは「いくら評価されていても、災害などで作物が採れなかったときに収入がなくなる」という事実です。
しかしその時にこそ、農家には被害を回復し、翌年の種をまくための資金と、生きていくための糧が必要なのです。 収穫がない時に支援を止めることは、彼らに「倒れろ」と言うのと同じです。逆に、収穫がない時でも安定的に寄せられる「取り引きではない支援」は、農家にとっての「命綱」になります。
農業のクラウドファンディングや月額支援と聞くと、多くの人は「定額で商品が届くサブスクリプション」を想像されるかもしれません。しかし、私たちが提案したいのは、その真逆の在り方です。
「野菜を取り引きするのではなく、農家の営みそのものを支援する」
ここで我々は決意しました。
もし、皆様からのご支援が十分に足りたなら、その時には、ラトナファームは野菜の「売買」を完全に廃止します。
価値を理解し「欲しい」と言ってくださる方々へ、どなたへでも無償で差し上げます。資金さえ問題なければ、どれだけ遠方へでも無償で発送致します。(もちろん転売目的や、タダなら貰う、という方はお断りします)
ラトナファームではこれまで六年間に亘り「大根300本プロジェクト」「芋縁プロジェクト」として、この「寄付によって資金を確保し、農作物を無償で提供する」と言う実験を行ってきました。そして一定の手応えを得ております。
年間を通じてこの仕組みが機能するのであれば、営農者は「損得」を考えることなく真面目な農業に専念できる。若い方々も「農業」に希望が持てるのではないか。そのように考えます。
物理的な「モノ」ではなく
このプロジェクトには、野菜セットのような物理的なリターンはありません。
私たちが提供する「最高のリターン」は、以下の3つです。
- 志ある農家が「今日も農業を続けられる」という現実
あなたの支援が、一人の農家の廃業を食い止め、明日を担う若手へ希望を与えます。 - 「再生された大地」という未来
化学物質に頼らず、微生物が息づく豊かな土壌を取り戻す。それは人と社会の心身の健康に直結します。 - 子孫たちが豊かに生きられる世界
あなたが守った大地は、あなたや大切な人の子供や孫たちが、将来健康な食を手にできる「確かな未来」となります。
そして我々からせめてもの御礼として、実験寺院の僧侶による毎月の祈願をご提供します。
支援者の皆様の徳を讃え、みなさまの健康で充実した毎日をお祈りします。
そして皆様からのご支援が足りたなら。ぜひ「野菜が欲しい」と手を挙げてください。どれだけ遠方であっても、その時は無償で、素晴らしい野菜が届くでしょう。
共に「未来の守り人」になってください
「野菜を買う人」ではなく、「日本の農業の守り人」として。10年後、30年後の豊かなで安心な暮らしのために、志ある農家と共に歩む「共同経営者」になっていただけませんか。
小さな一歩が、日本の農業と大地を再生させる大きな力になります。
目標金額
今回、「野菜の売買を完全停止」するための目標金額は一旦「毎月支援」で「100万円」と設定します。
「多いな」とお感じになった方もおられるかもしれません。しかしこれは直接「営農者の収入」になるわけではありません。
農業には想像以上にお金がかかります。種や苗の仕入れ代、肥料(特に大地の再生を志す場合、安価な化学肥料ではなく、良質なものを仕入れる必要があります)、ビニールハウスやマルチング素材、トラクターや草刈り機などの機械類、等々。
都市に住む我々にとっては「昨日は風が強かったね」でおしまいな話題でも、もし農場のビニールハウスが被害を受けていたら、その損害額は数十万から百万円に及ぶ場合があります。
もし中の植え付け済みの作物にも被害があった場合、苗の仕入れ代数十万円と、植え付けや、それまでにかかった費用、手間賃が消えてしまいます。そして植え付けはタイミングがありますので、もし再植え付け不可能な場合はその期の収穫は諦めなければなりません。
また、農業を手伝いたい、見習いたいという人がいても、いまの日本は「お金」がなければ働いてもらえる状況にありません。
間接費用こそ寄付が重要です!
作物や何か目に見えるプロジェクトなど「直接費用」になら寄付するけど、見えない「間接費用」には出したくない。
慈善事業界隈で長年の問題とされてきた話題ですが、農業も同じだとおもいます。
寄付を「取り引きのバリエーション」ではなく「文化」とするためにも、どうか農業など「一次産業」の「間接費用支援」にご関心をお持ちください。
ご支援の使途
頂きましたご支援は、
- 種・苗にかかる費用
- 肥料や鍬、鋏など消耗財、小型資材の購入費
- ビニールハウス、トラクターなど大型資材の維持、購入費
- 人件費
- 梱包、輸送、発送などにかかる費用
- その他営農に必要な費用
に使用されます。
あなたの「余剰」が未来を作ります。ともに歩んで下さる方を募集します。



